2話 雨の日の事故
「降ってきたな」
相変わらず雨の日は嫌い、今日は二輪だから余計に憂鬱になる。
免許を取って転んだのが雨の日が最初なので尚更トラウマになってしまっている。
「滑らなきゃ良いけど」と考えながら交差点に差しかかった所で白いものが飛び出してきたのと同時に
ブレーキをかけたけどやはり・・・
派手な火花を散りながら何故か「子猫か・・・・」避けながらスローモーションのように冷静に捉えることが出来たが
同時に猫に向かってバイクが滑って行く事に気が付く
まずいなこれだとぶつかると思い手を伸ばし子猫を抱きかかえ(我ながら大した反射神経だ)
『ドン!』縁石に足を着き滑るバイクを無理やり止めた
鈍い音と同時に左足の痛み「折れたな、これ」でも猫は無事のようだ。
ヘルメットを脱ぎ捨て降り注ぐ雨を顔に感じているところに
『ニュア~』
「もう飛び出すんじゃないよ」と頭をなでながら
誰かが呼んだ救急車の音を遠くに感じ
安心感からか気が遠くなってきた(脳震盪か~・・・・)
「にゅあ?」
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