シンプルに求められているものを提供することが、許される時代 <セガ原作『ソニック・ザ・ムービー』>
人気ゲームIPのハリウッド実写映画化。
過去何度となく企画が立ち上がっては途中で立ち消えたり、公開されては散々な惨状であったり……そんな歴史が繰り返されていた。
しかし、『名探偵ピカチュウ』などをはじめ、IP頼りの企画ではなくしっかりとした作品もぽつぽつ出てきたじめた昨今。本作=『ソニック・ザ・ムービー』は現れた。
シンプルな構造にキャラを落とし込む
人間とマスコットの交流という作品は数多く存在し、そのプロットもあらかた決まったものがある。『名探偵ピカチュウ』はそのあたりを一捻りした上で、世界観全体までしっかり作り込んだ高レベルにまとめた一作だった。とはいえ、しっかりと楽しい作品を作ることは上質な時間を提供することにつながるが、普通に楽しい作品を作る上ではそこまで必要なかったりする。
本作はとくにひねりのない凡庸なプロットをしっかりと作り、ジム・キャリーを中心として確かな俳優陣を揃え、手堅く楽しめるポップコーンムービーを完成させたように思う。
シンプルな需要に応えることが当たり前になってきた
消費者がほしいクリエイティブ作品をしっかり作ることが当たり前の時代担ってきたように思う。
これをやるなら、こんなに凝らなくていい(凝った要素が邪魔になっている)。
という作品はゲームにも映画にも数多くあるが、近年そういったものが減ってきた感がある。
時代はこうして先に進んでいく。技術も、エンタメも。
一言コメント
そういう意味でメタルギアの実写はだいぶ心配が強い。