毒にも薬にもならない時間<福田雄一監督『50回目のファーストキス』(映画)>
ただその時間を楽しむ。
そんな単純なことができなくなったのはいつからだろう。資本主義社会の中で競争に勝とうと躍起になればなるほど、エンタメもただの娯楽ではなく勉強になる。
時間に追われ。
成果に追われ。
今の自分に何があるのかを常に問い直す。
よく「現代人は考えることに疲れているから、考えなくていいエンタメが流行るんだ」などと批判的文脈で流れてくる。
まあ、言葉単体で言えば正しいんじゃないかと思う。
ただ、「現代人は常に考え、気を張っているからエンタメの時間は休みたい」のだと僕は思う。
福田雄一さんの作品が流行るのはそういうことだと思うし、『鬼滅の刃』とかが流行るのも同じ理由だと思う。みんな、現実を頑張りすぎなんだ。
だからいいじゃない。虚構の中で休んだってさ。
一言コメント
ちなみに僕が疲れた時は『ウォーキングデッド』を見る。