虚淵玄脚本『Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀』
人形劇? で、虚淵脚本? なんのこっちゃ
事前情報で全く得体のしれない本作だが、視聴してみると流石は虚淵作品。狂人博覧会っぷり、シナリオの緻密さは健在。最高に面白い一作だった。
「証など立てるまでもなく我が剣は天下に無双。敢えて確かめる必要がどこにある」
人形劇で繰り広げられる剣戟は存外迫力満点。澤野弘之サウンドも相まって演出キレキレ。オープニングのT.M.R楽曲も最高にアガる。ドラマもしっかりとしていて、こればかりは見ていただいた方が早かろう。というか一人でも多く見てくれ、面白いから。
「私にとって人生とは娯楽だ。そしてこの世で最高の遊戯とは、人を欺き、踊らせ、陥れる計略というゲームだよ。ところがね、気立ての優しい正直者は騙すのが簡単すぎて楽しみがない。どうせ騙すなら悪党だ。それも狡猾で野心家の。誰よりも自分が強くて賢いと思っている奴がいい」
ネタバレしない方が圧倒的に面白い作品なのでしない。とにかく見てくれ。いますぐ回れ右だ。
「計略というのはな、聞いただけではバカバカしいと思うほどでないと知恵者を欺くには至らないものだよ」
全てが胡散臭い詐欺師。抜け抜けお嬢様。倫理観ぶっ飛び女。人斬りたがりさん。不憫すぎる主人公。変人大集合な本作のシナリオは漢字だらけの設定難解で書くのが面倒なので省略。設定難解とはいえその分プロットはシンプルなので話の理解は全く問題ない。虚淵氏が肝煎でニトロプラス全面協力のもと制作ということで気合いを感じる渾身の出来だ。
最後にもう一度。見て!
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