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読書記録-1-『宙わたる教室』

本のタイトル:宙わたる教室
作者:伊予原新
読み終わるまでの期間:1日

読もうと思ったきっかけ:
宇宙・惑星・天体などのジャンルが好きなので「宇宙を題材にしてるんだ〜読みたい!」という単純な理由。勝手なイメージでは、宇宙へのロマンを持った生徒と先生の学園青春モノなイメージを最初持っていました。SNSとかの紹介文で舞台が定時制高校と分かって、生徒たちの学校へ通う背景とかがもっとからんできそうだなというのも、興味を強めた部分。

感想:
読みやすくてグングン読み進めていけました。自分の好きな「宇宙」という題材で、かつ興味のある「生涯学習」にも関係するストーリーだなと感じたので、よりのめり込んで読めました。

人が自発的に学びたいと思う理由は2種類あると思ってて。1つは何か目的を達成するためのもの。例えば、資格を取って就職したいとか、起業のために勉強するとか。もう1つは、知的好奇心によるもの。シンプルに知りたいから、学びたいから学ぶというもの。

※あえて「自発的に」と書いたのは、一般的な進学のための受験勉強などはあえて除外して考えたいと思ったから。もちろん目的意識を持って受験勉強に取り組む人も多くいると思うけど、なんとなく高校行って、大学行って、って進学してしまう人も多いと思うから。(かく言う私もそうしてしまった1人なのです)その場合は「目的意識を持って」に当てはめていいのか微妙なとこだなと思っています。

この本の舞台となっている定時制高校の生徒たちは、それぞれ学びたい目的を持って学校に通っています。生徒の1人の柳田岳人は、なりゆきで担任の藤竹先生と科学部を作りそこで活動することになるのですが、この岳人が学校に通う動機と科学部で活動する動機は、違う種類のものなのだなと感じたのが印象的でした。
学校に通う動機は、先に述べた「目的を達成するため」のもの。けれど、科学部に通うのは、シンプルな知りたい・学びたいという動機なのだというのをヒシヒシと感じて、そのような知的好奇心が発端となる学びというのは、とても尊いなぁと思うのです。
学ぶ動機がどちらであっても、そこに優劣は無いと思います。でも私は、岳人のように、単純な知的好奇心で学びを深めていく人がとても素敵だなぁと思うのです。すごくキラキラしてみえて、そういうふうに私もなりたいなぁと憧れます。

私はいつか定年を迎えたら、もう一度大学で勉強したいなぁという夢があります。いま、もっと学びたいと思うことがいろいろとあるし、大学生の頃もっと本気で勉強していれば…という後悔もあります。
この本を読んで、その夢を実現したいという気持ちを再認識できたし(お金貯めないといけないなというのも再認識させられたw)、日々少しずつでも自分の興味関心を深めて行くことを大切に、そして楽しんで取り組みたいとおもいました。

最後に、この本は登場人物それぞれのストーリーが描かれていますが、誰のストーリーが1番印象深かったですか?
私は丹羽要くんのストーリーが1番心に残っています。
余談ですが、要くんは、絶対おかっぱ風の髪型に眼鏡だろうなってイメージしてたら、実写版のドラマの子が結構イメージ近くて、「だよね」って思いました。

心に残った一文
「定時制のくせに、生意気だ。」
なぜこのチョイスかというと、読んでくなかで言葉のリズムが心地よかったというか。潔い良い悪口が逆に心地よく感じたので。(笑)

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