ボランティアは労働力の搾取であってはいけない①


この文章は以下の構成です。

1.はじめに

2.ボランティアとは?

3.労働ややりがいの搾取?

4.東京オリンピックにおけるボランティアの問題点

5.現状に物申したい

6.東京オリンピックのボランティアで貰えるグッズ

7.おわりに


1.はじめに

東京オリンピックのこういったボランティア問題について突っ込んだりすると、「失敗してほしいのか」とか「非国民か」なんて言われるかもしれないですが・・。

 

ぼくはオリンピックが失敗してほしいなんて全く思っていませんし、むしろ大成功で終わってほしいと願っています。

 

しかし、何か最近のニュースなどを見ていると

 

オリンピックは一生に一度しかない素晴らしい体験ができるボランティアなので

 

「学生諸君!やりなさい!」

 

なんていう、まるで戦時中の学徒動員のような洗脳めいた扇動をメディアがしているような気がしたので、ちょっとそれは違うんじゃないかなと思いこの記事を書くに至りました。

 

2.ボランティアとは?

 

まずはボランティアってみなさんはどんなイメージでしょうか?

 

日本だとボランティアと聞くと、一番想像されるのは災害などの緊急時に誰かの役に立つために「無償」の行動を起こすことかなと思います。

 

他に思い浮かぶのは学生であれば評点を上げるためとか課題であったりとか、様々な思惑はあれど何か「対価」を求めて行うことでしょうか?

 

では一度みなさんにそれぞれ自分のボランティアのイメージをしていただいたところで

 

 

ボランティアの本来の語源・意味を見ていきましょう。

 

ボランティア本来の語源・意味
以下コトバンクのボランティアの項目。

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説の項目からの引用です。

ボランティアは、ラテン語のボランタスvolunts(自由意志)を語源としており、自発性に裏づけられた奉仕者、篤志家を意味するものであった。保健、福祉、教育などの事業においては、自発的または自主的に無償の奉仕活動をする人々をさし、自発性または自主性、善意性、無償性、先駆性ならびに自己犠牲を伴うことがその行為の基本的特性とされていた。しかし、産業社会の近代化、国際化が急速に進むにつれて、ボランティアの活動領域は身近な地域の活動から国際ボランティアに至るまで多様な活動に拡大していった。[渡邊益男]

 

といったように本来のボランティアの意味は自分の意志に裏付けられた「自発的な奉仕」「無償の奉仕」なんかがあてはまりますね。

 

決して誰かに言われたからやるとかそういった外部からの強制力が働いてやるものではないんです。

 

例えば、自分が勉強などを満足にできない中で社会人になったので、現代風の寺子屋を開き子供に勉強を教えよう

 

などのように自分の環境ではできなかったことや不十分だったと感じたことを次世代の子供たちには満足いくまで学んでほしいとか、そういった気持ちや思いの部分に自発性や無償性を含むというのが本当の意味でのボランティアということでしょう。

 

ここで簡単にですが、ボランティアの意味や語源で紹介したことで

 

改めて、本来のボランティアの意義などに立ち返ることができたかと思います。

 

では次の項ではあるCMを見てもらいたいと思います。

 

3.労働力ややりがいの搾取?

最近オリンピックのCMで気になるものがありました。

広瀬すずさんを起用したあるCMです。

東京オリンピックには時間に余裕ができる学生の力が必要不可欠なので、今学生である子供たちとほぼ同年代の広瀬すずさんを起用してのCMが放映されるのです。

 

確かにボランティア活動は一つの青春の形となるでしょう。

 

一生に一度しかない今しか経験できない東京オリンピックという舞台でのボランティア。

 

この貴重な経験は宝物となること間違いなしです。

 

しかしですよ?

 

それは身の安全や宿泊の面などでの安全が確実に保証されている場合についてです。

 

今回のボランティアの募集人数は運営委員会の想定では約11万人・・・。

 

都内などだけでは足りず、日本全国からの招集ということになるので関東圏にいる人だけではなく、北海道から沖縄まで日本で生活している多くの人の協力が必要不可欠でしょう。

 

参加する全ての人たちが都内で暮らしているわけではありません。

 

当然海外からも多くの観戦を含め多くの観光客が見込まれています。

 

その中でボランティアの人たちってどこに生活したりするの?

 

募集要項によると滞在先までの交通費や宿泊費は全額自己負担・・。

 

滞在先から大会施設までの交通費等は一部負担されるようです。

 

え?って思いません?

あれだけ社会人の人たちにも都内は会社休みにしたらどうかとか大学の休みもオリンピックとかぶらないようにとか支離滅裂なことを言っているのにも関わらず

 

もし遠くからくる可能性のある学生ボランティアにもすべて自己負担で、って・・・。

 

正直それはもはや国による学生の「やりがい」や「労働力」。

 

そして「善意」の搾取ですよ?

 

ぼくはそれは間違っているんじゃないかなと思いますね。

 

そういう搾取で人の時間などを奪ってはいけないと思いますし、参加したいと考える方々も搾取されることに慣れないで考えてから参加してほしいと思います。

 

次はこのままの状態で大量の学生ボランティアの搾取により起こりうるかもしれない問題点から次回指摘したいと思います。

いいなと思ったら応援しよう!