自分の住む北千住を面白くするため、ゲストハウスをやりたいな、と悩んでる話
僕は、最近、北千住(以下、千住)でゲストハウスをやりたいな、と物件を探しています。
理由はいくつかあって、自分自身が住んでる、ということもあるのですが、主に
・新築が増えることでその街らしさが減ること
・千住は古くは宿場町として往来があったこと
・空き家はまだまだ多くアーティストやクリエイターが活動拠点にしていること
・面白い個人商店が多いこと
・しかしながら、速すぎる再開発に大手資本以外について行けていないこと
・旅人が滞留してくれることで千住の、そのまちらしさにスポットライトが当たるのではないか、ということ
・千住には交流を目的にした宿泊先が少ないこと
があります。
僕と千住
僕自身は、R65不動産、という年齢制限のある不動産会社をしながら、それだけでは食って行けなかったので、空き家を借り上げ、分割し、友達に住んでもらい、その家賃差額を生活費に充てていました。いわゆるシェアハウスですね。
気づけば、千住で、7棟のシェアハウス、ギャラリー(学生に転貸)、本屋、民泊、と、10棟の空き家を活用するまでになりました。
2019年から始めたのですが、ここ数年、千住はありがたいことにスポットライトが当たる機会が増え、家賃がだんだんと上がり始めています。
みんながやっと、千住の魅力に気づいたか、と思うと同時に、再開発が進み、どこにでもありそうな街になりつつある、気もしてます。(僕のエゴですね。)
千住は、元々土地が川に囲まれていることから、災害に弱く、また路地が多いことで小さい戸建てが多いことから、再開発が難しい土地柄でした。
しかし、不動産市況が活況、元々再開発に向かなかった北千住も、大手町(東京駅)まで16分という好立地から、段々と古い家屋を建て壊し、新しいマンションになることが増えました。
古い建物をお持ちの大家さんからすれば、売却すれば、災害の恐れもないし、売却益で何倍にもなるので、良いことばかりです。
なので、僕自身が思うことはエゴだなあと思いつつ、新築のマンションが建ち並ぶまちを引越して千住にやってきた身としては、寂しさもあります。
(僕のエゴですね。)
なんか、変な人が多い
千住って、引っ越してきた時の印象は、変な人が多いなあ、という感じでした。
変な人、というと失礼ですが、自分のやりたい活動を自分らしくやってる人が多いな、という印象です。
なんでだろうな、と思いながら、住んでいたのですが、最近やっと言語化できるようになった気がします。
・家賃が安いから儲けに全振りしなくても、運営できた
・元々、宿場町で人の往来があり、年代関係なく外のものを受け入れる余白があった
・大学が多く、若いプレーヤーが活躍しやすい土壌である
ということです。
正直、千住というまちは、めっちゃチャンスなまちだったんだと思います。
立地もいいしね。(北千住駅の乗降者数、世界7位くらいです)
元々僕は、別の場所で、空き家を活用してましたが、
「シェアハウスをやるんですよ」
と言うと、
「若い人が集まって、大丈夫?」
という見え方をされることもありました。
でも、千住にきて
「シェアハウスをしてる」
と言うと、
「いいね、今度遊びに行っていいですか?」
と年代が上の人に言われることも多々ありました。
これは、芸大生がシェアハウスをしている人が多かったからかもしれません。
(芸大生でシェアハウスやりたい子、相談ください。)
大抵のことは友達がいれば何とかなる
で、シェアハウスをやってる中で、感じることは、困ったことがあっても、大抵のことは近所に友達がいれば、何とかなる、ということです。
恥ずかしながら、僕は2年で、3回、財布を無くしました。
現金、キャッシュカード、クレジットカード、全部無くし、再発行まで1週間くらいかかります。
でも、僕はその1週間、困ることはなかったです。
貧乏でも、困ることはなかったので、貧困ではなかったです。
また、R65不動産、という
「65歳以上の賃貸住宅を借りやすく」
という社会課題領域についてやってると、人との繋がりがめちゃくちゃ大事なことに気づきます。
なので、シェアハウスに住むことで友達が増え続ける環境は、最高です。
シェアハウスの年齢限界か
最近、34歳になりました。
僕自身、いつまでシェアハウスにいれるんだろう、という不安が常にあります。
学生が入居してくるんですが、もう16歳くらい年齢が違うんですよね。
ぼちぼち親と子です。
30歳を超えてから、他の方法を模索するようになりました。
家をシェアするより、まちをシェア
シェアスナックやシェア書店をやったのですが、店舗型のシェアスペースを作れば、年齢の垣根を超えられることができる、ということに気づきました。
(スナックニューショーインと共同書店編境)
シェアハウスだと、どうしても年齢が近く、同質性の高いコミュニティになりがちです。
加えて、満室になれば、コミュニティが広がりにくいです。
空室がない = 余白がないため、人を呼びづらいです。
また、シェアハウスの共有部に来てもらうとしても、5,6部屋の物件であれば、パブリックよりプライベートな要素が強くなりがち。
(余談ながら10人以上住むシェアハウスの、広めの共有部であれば、プライベートな要素が薄まりますね)
店舗になれば、特に嗜好性の高い、お酒やタバコ、音楽、本などを目掛けて集まれば、地域の人を集めながら、強制力のない、大学の部室のような、それでいて、多世代の集まる、町内会とサークルのいいとこ取りのような場所になります。
これは、本屋やスナックで感じました。
なので、最近は、シェアハウスに加え、まちにいろんな関わり方の場所を増やして行けたら、関わり方のグラデーションが増え、友達が増えていくのでは、と思っています。
要するに僕は友達に囲まれて暮らしたい
まあ、色々書きましたが、僕自身は、一生友達に囲まれて暮らしたいですね。
僕自身、おじさんになるにつれ、周りが結婚し、飲み仲間が減りました。
また、若い人と飲むことも多いんですが、自分が迷惑になってないかなーと思い、自分が中心となって飲み会をやることは減りました。(寂しいですね。)
でも、地域に開いたお店をやれたら、友達が増えました。
今までは、家の中のシェア、まちの中でシェアを行なってきました。
次は、ゲストハウスを起点に、まちの外とのシェアができると、面白いのではないかな、と思ってます。
あとは、僕たちが好きな千住を遊びに来る人にめちゃくちゃ案内したいんですよね。
ゲストハウスってうまくいくの?
じゃあ、ゲストハウスってうまくいくの?って話に関しては、正直、全然わかんないです。
千住で民泊をやってるんですが、外国の方はたくさんいらっしゃいます。
日本の方でいらっしゃる方がどれくらいいるか、は分かりません。
でも、国内外の人に、ゲストハウスを通して、千住の良さを発信できたら、いいなあと思っています。
今、検討している物件は、路地に面してるので、騒音は大丈夫かな、と気になりますし、改装費に1000万円くらいかかります。(物件を買うわけではなく、あくまで賃貸です。)
1000万か〜〜〜
とずーっと悩んでて、正直、1000万円かけるなら、もう少しR65不動産を頑張った方がいいんじゃないかな〜〜〜と頭を悩ませています。
千住で、スナックやゲストハウスをやりたいな、と思いつつ、これもタイミングを待つべきかもしれません。し、近隣のいいなあ、と思っていた空き家がどんどん壊されていくのを見て、あああ、僕らのまちが変わっていくのだなあ、と寂寥を覚えることもしばしば。
悩む、悩むなああ。