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永遠に続く微笑み

春の温かな風が吹き始める頃、理佐は大学のキャンパスに向かっていた。友人の小林由依と一緒に、新しいクラスの教室に向かう途中だった。

理佐:由依、次の授業って何だっけ?

由依:たしか、英語だったよ。結構大きな講義室だから、早めに行こうか

理佐は少し笑って頷いた。いつも冷静で大人びた彼女だったが、由依とは気の置けない友人であり、二人は大学生活を共に過ごすことが多かった。

講義室に入ると、見知らぬ顔がたくさん並んでいた。その中で、一人の男性が目を引いた。彼は「〇〇」という名前で、理佐と同じ学科の学生だった。理佐が席に着いた瞬間、彼と目が合った。

最初はただの偶然だと思っていた。しかし、彼の優しい微笑みは心の中に何かを残した。講義中、理佐は彼の存在を意識しすぎて集中できなかった。

授業が終わった後、由依と一緒に外へ出たが、ふと後ろから声がかかった。

〇〇:渡邉さん、だよね?

驚いて振り返ると、そこには「〇〇」が立っていた。

理佐:はい、そうですけど……

〇〇:英語の授業、君の近くに座ってた〇〇って言います。なんか、すごく落ち着いてて印象的だったから声かけちゃった

理佐は少し戸惑ったが、彼の笑顔に自然と笑みを返すことができた。

理佐:そんなに落ち着いてましたか?でも、ありがとうございます

それから二人は少しだけ会話を交わしたが、どこか心地よい時間が流れた。


それからというもの、理佐と〇〇はたびたび顔を合わせるようになった。共通の友人が増え、グループで出かける機会も増えた。やがて、二人の距離は自然と縮まっていった。

由依:〇〇って、実はすごく優しいよね

と由依がある日言った。

理佐:そうかな、特にそんなふうには感じないけど

と理佐は素直な感想を返したが、内心では彼のことをもっと知りたいと思っていた。

ある日、グループのメンバーがみんな用事で帰ってしまい、残ったのは理佐と〇〇だけだった。

理佐:ちょっと散歩でもしない?

〇〇:いいね、少し歩こうか

夕焼けが美しい並木道を二人で歩く。沈黙が続いたが、理佐はそれを不自然には感じなかった。むしろ、静かな時間が心地よかった。

〇〇:理佐って、こうやって話すともっと面白い子だよね

理佐:面白い?そんなことないよ、普通だよ

〇〇:いや、本当に。最初はもっとクールな感じかと思ったけど、話すと意外に柔らかいというか、安心できる

理佐:そうかな……ありがとう

その瞬間、理佐の心にふわりと暖かい感情が広がった。彼と過ごす時間が、ますます特別なものに感じられていった。


それからしばらくして、二人は頻繁に会うようになった。友人たちからも、すっかり公認の「仲の良い友達」として見られていた。

ある日の夜、〇〇は理佐を呼び出した。公園のベンチに座り、静かに月を見上げる二人。

〇〇:今日は、君に伝えたいことがあって……

〇〇の声が少し震えていた。理佐は不安そうに彼の顔を見つめた。

理佐:何?

〇〇:ずっと君のことが好きだったんだ。初めて会ったときから、ずっと……理佐のことが気になって仕方なかった

突然の告白に、理佐の心臓は激しく鼓動を打った。しかし、彼女の心もまた同じ気持ちを抱いていたことに気づく。

理佐:私も……実は、同じだった

〇〇の目が驚きと喜びに満ちた。二人は互いに微笑み、ゆっくりと手を取り合った。


それから数年が経ち、二人はお互いの支えとなりながら、人生を歩んできた。仕事や家庭のこと、さまざまな壁を乗り越えてきたが、理佐と〇〇の絆はどんどん深まっていった。

ある日、〇〇は思い切ってプロポーズを決意した。理佐が好きな花屋で、大きな花束を手にして彼女を待っていた。

〇〇:理佐、ずっと一緒にいてくれてありがとう。これからもずっと君のそばにいたいんだ。結婚しよう

理佐は目に涙を浮かべ、静かに頷いた。

理佐:私も、あなたとずっと一緒にいたい……

二人は手を取り合い、永遠の愛を誓った。


白いドレスに身を包んだ理佐は、友人や家族に囲まれて輝いていた。隣には、タキシードを着た〇〇がいる。

〇〇:理佐、本当に綺麗だよ

理佐:ありがとう、〇〇もすごくカッコいいよ

二人は誓いの言葉を交わし、指輪を交換した。その瞬間、会場は祝福の拍手に包まれた。

理佐と〇〇は、これからも共に歩む人生を幸せに想像しながら、未来を見据えていた。

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