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2人の距離、3人の想い

言葉遣いがおかしな部分もあるかもしれません。
その時はご指摘ください🙇‍♀️
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〇〇が初めて部活動に顔を出したとき、そこには同期の小林由依と原田葵がいた。二人は、クラスでも有名なほど仲が良く、いつも一緒にいる。特に、彼女たちの存在感は、〇〇にとって少し特別なものだった。学校生活も部活動もまだ慣れない彼にとって、二人の自然な笑顔や軽快なやり取りが、何となく安心感を与えてくれるものだった。

ある日、放課後の部活終わりに、〇〇は一人で片付けをしていた。ふと感じた視線に気付き、振り返ると、そこには由依が立っていた。

由依:「〇〇、片付け手伝うよ。」

〇〇:「いや、大丈夫だよ。もう少しで終わるし。」

由依:「そう言わないで、手伝わせてよ。」

そう言うと、由依は少し微笑んで、軽やかに道具を片付け始めた。その動作が何となく心地よく、〇〇は少し緊張しながらも自然と会話が弾んだ。

〇〇:「由依、いつも楽しそうだよね。部活とか、学校とか、全部。」

由依:「そんなことないよ。でも…まあ、そう思ってくれるのは嬉しいかな。」

彼女はふと、少しだけ真剣な表情を見せた。それは、〇〇が普段見ることのない一面だった。

由依:「…でも、〇〇も、何か悩んでたりするのかな?」

〇〇:「え?いや、別にそんな…」

由依:「嘘だね。そういうの、顔に出てるよ。」

彼女の言葉に、〇〇は少し戸惑った。自分の中で抱えていた悩みや不安を、こんなに簡単に見透かされるとは思っていなかったからだ。

〇〇:「…ちょっとだけ、な。」

その言葉を聞いた瞬間、由依は優しく彼の背中を叩いた。

由依:「大丈夫だよ。悩むことがあっても、みんながいるからさ。」

その言葉に、〇〇は自然と微笑んでしまった。彼女の何気ない励ましが、心の奥にじんわりと染み渡る感覚だった。

その日の帰り道、〇〇はふと感じたことがあった。由依との距離が少し近づいたような、そんな感覚だった。しかし、その一方で、もう一人の存在――葵のことも彼の心には大きく残っていた。

翌日の昼休み、〇〇は校庭のベンチで一人考え込んでいた。そんな彼の前に、今度は葵がやってきた。

葵:「〇〇くん、ここにいたんだ。どうしたの?元気ない顔して。」

〇〇:「あ、葵…別に、ちょっと考え事してただけ。」

葵:「ふーん、珍しいね。〇〇くんが考え事するなんて。」

彼女はふわりと笑いながら、ベンチに座り込んだ。その無邪気な笑顔に、〇〇は少しだけ心が軽くなるのを感じた。

葵:「ねえ、今日放課後、部活終わったら一緒に帰らない?」

〇〇:「え?」

突然の誘いに、〇〇は驚いた。葵とはこれまで特別親しいわけではなかったが、どこかしら彼女には自然と惹かれるものがあった。

葵:「放課後、一緒に帰るのって、なんか楽しそうじゃない?」

そう言われて、〇〇は戸惑いながらも頷いた。

〇〇:「…うん、いいよ。」

彼女の無邪気な提案に、彼はなぜか断れなかった。それがどういう感情かは、まだ彼自身もはっきりと理解できていなかったが。

その日の放課後。部活動を終えた〇〇と葵は、一緒に学校を後にした。夕焼けに染まる街並みを二人で歩く。どこかしら穏やかで、心地よい時間が流れていた。

葵:「ねぇ、〇〇くん。最近、由依と仲いいよね?」

〇〇:「え?いや、別にそんなことないよ。」

葵:「ふーん、そっか。」

彼女は少しだけ微笑んだ。その表情は、いつもの無邪気な笑顔とは少し違っていた。何かを隠しているような、そんな微妙な表情だった。

葵:「でも、私も〇〇くんのこと、もっと知りたいな。」

その言葉に、〇〇は驚いた。これまで彼女とは、ただのクラスメイトとして接してきた。だけど、今の葵の言葉には、それ以上の意味が込められているように感じられた。

〇〇:「…ありがとう、葵。」

その瞬間、彼は何とも言えない感情を抱いた。
二人の距離が少し縮まったような、そんな気がした。

日が経つにつれて、〇〇は自分の中で次第に複雑な感情を抱き始めていた。由依との距離が縮まる一方で、葵との関係もまた、特別なものに感じられるようになっていたからだ。

部活の合間、〇〇はよく二人のことを考えていた。どちらも大切な存在であり、どちらも自分にとって特別な存在だった。だけど、自分が本当に好きなのは誰なのか――それをはっきりと自覚することができなかった。

ある日の放課後、部活が終わり、〇〇は一人で校庭に佇んでいた。心の中で、何かがずっと引っかかっていた。そんな彼の前に、また由依が現れた。

由依:「ねぇ、〇〇。最近、どうしたの?何か悩んでる?」

彼女の真っ直ぐな瞳に見つめられ、〇〇は少し戸惑った。

〇〇:「…実は、少し悩んでることがあって。」

由依:「やっぱり。…ねぇ、私、〇〇のことが好きだよ。」

その言葉に、〇〇は息を呑んだ。彼女の突然の告白に、心臓が激しく鼓動を打つ。

由依:「〇〇は、どう思ってる?」

〇〇:「俺も、由依のことが好きだ。」

彼は正直に答えた。それは、心の奥底でずっと感じていた本当の気持ちだった。

その告白の後、二人は付き合うことになった。しかし、〇〇はまだ一つだけ心残りがあった。

葵の存在だ。

彼女もまた、〇〇にとって大切な存在だったことに変わりはない。しかし、彼は自分の気持ちに正直になり、由依との関係を大切にすることを決めた。

その後、〇〇は葵に自分の気持ちを伝える決意をした。彼女に対して正直であることが、二人の関係をこれからも続けていく上で大切だと感じたからだ。

葵との会話は、静かな教室の中で行われた。彼は、自分が由依と付き合っていること、そして彼女への気持ちを正直に話した。葵は最初こそ驚いた表情を見せたが、すぐにその場を受け入れ、彼を優しく微笑んで送り出した。

葵:「…そうなんだ。〇〇くんが決めたことなら、私は応援するよ。」

彼女のその言葉に、〇〇は胸が少し締め付けられる思いだった。だけど、彼女の強さと優しさに感謝しながら、その場を後にした。

その後も、由依と葵の友情は変わることなく続いていた。葵は〇〇と由依の関係を心から祝福し、二人に対して前向きに接するようになった。時折、三人で笑い合う場面もあり、〇〇は彼女たちの絆の強さを改めて実感した。

〇〇は自分の選んだ道に後悔はなかった。由依と一緒にいることで、彼は自分の中で欠けていた何かを見つけたように感じていた。部活動でも学校生活でも、彼女の存在が支えになり、日々の出来事が輝きを増していた。

一方で、葵との関係も変わることはなかった。彼女の明るさや優しさは、〇〇にとって今でも大切なものだった。彼女と一緒に過ごす時間は、もう恋愛感情ではなく、深い友情として続いていった。

季節は巡り、桜が満開になる頃。部活後の帰り道、由依と〇〇は並んで歩いていた。桜の花びらが風に舞い、二人の肩にふわりと降り積もる。

由依:「〇〇、これからも一緒にいてくれるよね?」

〇〇:「もちろん。俺はずっと、由依の隣にいるよ。」

その言葉に、由依は安心したように微笑んだ。彼女の笑顔を見て、〇〇は改めて自分の選択が正しかったと感じた。

これからも、三人の関係は変わらず続いていく。それぞれが自分の道を見つけながら、支え合い、笑い合う日々が待っている。桜の木の下で、未来に向かって歩き出す二人の背中は、どこかしら輝いて見えた。
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(あとがき)
本当は2人ともに幸せになって貰いたかったけど、作者自身がゆいぽん推しなので葵ちゃんには負けヒロインになってもらいました。
ごめんね
(作者)

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