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World Travel Log 2023.11-4

27歳、世界一周中のログ。

11/20 (月)

キューバ・ハバナの朝。太陽の光の中、街を見ていると思ったよりもボロボロで驚く。これが社会主義・配給制の国かあ。

まずはインターネットを手に入れるため、ETECSAショップへ。空港や公共施設にもほぼWi-Fiはない。SIMを発行している会社は1社だけ。1時間ほど並び、30分ほど手続きをし、ようやくネットを手に入れた。

旅をしていると色々な国で「この国のペースに持っていかれてるな」と感じることがある。キューバもそう。この国にはこの国のペースがあり、私のペースに合わせてはくれない。ペースが具体的に何を指すかというと、例えば公共交通機関のわかりやすさとか、公共サービスの速さとか正確さとか、移動のしやすさとか、物の手に入れやすさとか、そういうことだ。


11/21 (火)

ハバナ2日目。今日は社会学者によるハバナの街のウォーキングツアーに参加する。朝から100円ほどのチーズピザを胃に流し込む。キューバの街中ではこれが定番メニューらしい。

ツアー自体はちょっと情報量が多かったけど、興味深かった。配給制といえどそれだけで食べていける量ではないこととか、外国に出ようと思っている人がものすごく多いこととか、農家がものすごく儲けることとか。

スペイン大使館の前の行列を見て「ああ、本当にスペイン人がこの地に来たんだな」と思った。(多くのキューバ人はスペイン人を先祖に持つので、スペインのパスポートが取得できるそうだ。)世界史で学んだけど、頭で知ってはいたけど、私は「身体では」知らなかったんだな。頭と体がストンと一致する感覚。この旅で何度も経験している。何かを「すぐにわかった気」にならないよう気をつけたい。


11/22 (水)

今日は革命博物館を訪れる予定だったが、行ってみたら工事で休館中とのこと。アンラッキーだった。そういう日もある。

中心街をぶらぶらと歩いてみる。至る所で「チノ!チノ!」と声をかけられる。もう慣れ過ぎて自分も祖先を辿れば中国人なのでは?という気がしてきた。

そういえば今日は「良い夫婦」の日。SNSの夫婦投稿をよく見る。自分で良い夫婦だと認識して、それを投稿して、社会からいいねがついて、承認される。SNSって経費精算の承認プロセスとよく似ているなと思う時がたまにある。不思議な時代に生きているのかもしれない。


11/23 (木)

今朝は朝から早起きをして街歩き配信。実際のキューバの汚さとか、臭さとか、意外と人がドライなところとか、あんまり伝わってないなと思う。

一般的なキューバのイメージってどんな感じなんだろうな。しばしば「楽園」と称されたりするようだけど、実際に来てみるとハバナは世紀末感が強い。物乞いこそいないけれど、あらゆるものがボロボロで、ゴミが溢れていて、モノは少ない。自国の通貨は暴落しているため、誰もが外貨を求めて闇取引が横行している。ハバナは今のところ、陽気というよりは荒んだイメージだ。

バスターミナルの近くに美味しいご飯屋さんを見つけた。美味しいご飯をいっぱい食べると、エネルギーが身体に満ちる。


11/24 (金)

今日はバラデロに移動。びっくりするくらい海が綺麗な街。ネットもないので海でひたすらボーッと過ごす。たまにダウンロードしたポッドキャストやラジオを聞いたり、Kindleの本を読んだり。

ネット環境がなくなってみて気づくけど、本当は別にインスタなんて見なくても生きていけるんだな。Youtubeも困った時だけでいい。コテンラジオやKindleがあれば、暇な時間を有意義に過ごせる。ネットがないことで肩の荷が降りたような気になった。良い旅だ。


11/25 (土)

今日も朝から海で泳ぐ。休暇のたびにリゾート地に来る人の気持ちがわからなかったけど、今なら理解できる。綺麗な海で人目を気にせずボーッとする。とても贅沢な時間。脳が喜んでいるって感じがする。

平泳ぎの練習をした。泳ぎは一度習ったら忘れないっていうけど、あれは多分嘘だ。私はすっかり忘れてしまった。やってみたら楽しくてあっという間に時間が過ぎた。

次の目的地に向かうためのバスチケットを取りに行ったら、「今はシステムがダウンしてるから夕方に来てね」と言われた。本当は昨日の夜、ネットで取れるはずだったのに、それもシステムダウンのせいで無理だった。挙げ句の果てに夕方に行ってみたら、まだシステムが復旧してないと言われた。明日の朝イチで来て当日券を取るしかないらしい。ああ大変だ。


11/26(日)

朝イチでバス停に来てみたら、違うスタッフが座っていた。当日券について尋ねると「当日券なんてモノはない、誰だあるなんて言ったやつは、クレイジーだ」と言われた。なんで同じ職場の人たちで意見が違うんだよ。
まあでもなんだかんだ明日、明後日、12/1のバスがオンラインで買えた。帰れる予定が立ったのでよしとする。寛容になったなあ。

仕方がないのでまた海で泳ぐことに。綺麗な海が堪能できるのは良いこと。

北欧にいた時を思い出す。壮大な自然に触れるたびに、自分が消えてなくなることが頭をよぎっていた。キューバでは微塵も思わない。北欧にはなんか自殺とか唆す妖精みたいな何かがいるのかも。(多分冷静に考えると気温や天気の差だと思う)





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