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【VITURE Pro Neckband レビュー】 首から上で全てが完結する!
昨年末に発表され、海外では出荷開始されたものの、日本においてはまだ発表すらされていない「VITURE Pro Neckband」。
VITURIST(VITUREファンのこと)を自認する私としては国内発表を待ってらんないし我慢ならないってことで、なんとか手を尽くして海外から入手するに至り、ここにレビューする次第。
ちなみに ARグラスであるところの VITURE Pro については、過去に他機種との比較レビューを書いてますのでご参照を。
VITURE Pro Neckband とは?
VITURE のWebページに書いてある表現を引用すると以下の通り。
VITURE XR グラスの機能を強化するために設計された、軽量で人間工学に基づいたウェアラブルコンピューティングデバイス
VITURE Pro や VITURE One を端的に言い表すならば「サングラス型ディスプレイ」・・・すなわち、VITURE Pro / One は単体では何も表示することができない単なる表示装置に過ぎません。
そんな VITURE XR グラスを「ウェアラブルコンピューティングデバイス」へと昇華せしめるオプションこそが、この VITURE Pro Neckband(以下、Pro Neckband)なのです。
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Pro Neckband 自体はいわゆる Android デバイスの範疇に含まれます。簡単なスペックは以下の通り。
OS:Android 13
メモリ:8GB / 12GB (モデルによる)
ストレージ:128GB / 256GB (モデルによる)
ネットワーク:Wi-Fi 6E、BT 5.2
USB-C 入力:USB 2.0 x 1
バッテリー:3,280mAh
唯一無二のフォームファクタ
いわゆる Android デバイスではあるものの、全く異なっているのがその形状。首にかけて身に纏うネックバンド型となっています。
ネックバンド型の何がいいかって、それは接続先であるメガネ型デバイスから非常に近い位置に無理なく保持できること!Pro Neckband から生えているマグネットコネクタケーブルをそのまま VITURE Pro / One に接続すればOKです。
全ては首から上の位置で完結!
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想像してみてください。
首から上の位置で完結するということは、基本的に装着した状態でケーブルを気にせず動き回れるということです。
そして手ぶらということは、両手を使って他のことができるということなのです。
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それに対し Pro Neckband 以外の全てのデバイスは、iPhone も Android も Mac も PC も、更には他社のメディアプレーヤーである XREAL Beam Pro や Rokid Station を含めても、いずれも基本的に「XRグラスと長いケーブルで繋ぐ必要がある」ものばかり。常にケーブルをどこかにひっかけてしまわないか、ケーブルの長さが適切かどうかを気にするという「ケーブルの呪縛」から逃れられないのです!
ということで、このフォームファクタの時点で Pro Neckband がいかに魅力的なデバイスであるか、お分かりいただけたのではないでしょうか。
3DoF とマルチスクリーンの SpaceWalker モード
フォームファクタは理想的な Pro Neckband ですが、ではソフトウェアはどういうものなのか?
・・・実はこのソフトウェア面において、Pro Neckband はまだ完成形に至れていません。昨年末の出荷直後から(もちろん VITURE 内部ではそれ以前から)改善のための開発が継続されており、既に2回のアップデートがリリースされています。
Pro Neckband 用の SpaceWalker の最初のバージョンをお届けできることを嬉しく思います。既に最高レベルの完成度を誇りますが、私たちは更なる改善の余地があることも理解しています。
実際に試してみて「最高レベルの完成度(it's already unbeatable)」とまでは言えないかなーと思うものの、確かに現時点でも十分魅力的な機能が搭載されています。
その魅力の多くが搭載されている「 SpaceWalker モード」をまずご紹介しますね。下記の動画をご覧ください。
いかがでしょう?
短いビデオでしたが、下記の機能をデモしています。
3DoFによる空間固定(ピン機能)
ハンドジェスチャーによるアプリ起動
Androidアプリの利用
マルチスクリーンによる同時利用
まず 1 は、XREAL One でも話題になった「映像を空間に固定して表示する」機能ですね。
今回のビデオではVITURE Pro を直接カメラで撮ることができず OS 標準の録画機能を使ったので伝わりにくいと思うんですが、すごく安定して空間固定できています。
この空間固定機能、iPhone や Mac でもVITURE純正アプリ「SpaceWalker」を使うことで実現できていたんですが、Pro Neckband ではそれらよりも更に安定度を増しています。どれぐらい安定しているかというと、歯磨きテスト(空間固定したまま歯を磨いてみて、画面のブレ具合を体感で計測する独自テスト)実施時に格段にブレが減っている!
空間固定力で定評のある XREAL One の安定具合を10とするなら、VITURE Pro & Pro Neckband の組み合わせでの安定具合は8.5〜9ぐらいはイケてると思いますよ。
なお、画面固定時に自然に横にズレていってしまう「ドリフト現象」については、VITURE Pro グラス側をちゃんとキャリブレーションしておけば、ほぼ発生しません。
っていうか、VITURE Pro グラスのキャリブレーションがシビアすぎる気もする・・・。
次に 2 ですが、Pro Neckband は手の動きを認識して操作できる「ハンドジェスチャー機能」に対応しています。この機能を実現するために、Pro Neckband にはなんと暗所でも認識するカメラとセンサーが搭載されています!
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しかし、ハンドジェスチャーはベータ版扱いのためまだ結構不安定なんですよね・・・なんとなくソファーに座った状態では誤認識が多く、立って操作している方がちゃんと認識してくれている感じ。体とか足が手の認識の邪魔になっているのかもしれません。それでも、簡単な操作をちょっと行う程度なら現状でも使えてますね。
なお、3〜4月のアップデートでのハンドジェスチャーの大幅な改善が予告されていますし、後述しますが、Pro Neckband にはその他の操作方法も用意されています。
そして 3 ですが、Pro Neckband では自分でインストールした様々な Android アプリを自由に使うことができます。
これって当たり前のように聞こえますが、iPhone や Android 用の「SpaceWalker アプリ」ではスマホにインストールされているアプリは使えず、基本的にはブラウザ(経由で利用できるサービス)しか使えなかったんですよね。
Pro Neckband では Google Play ストアから好きなアプリをインストールして利用できますよ。
最後に 4 のマルチスクリーン対応です。
Pro Neckband ではホーム画面に加えて追加で2画面を同時に開いて、それぞれでアプリを利用することができます。上記の動画の中では YouTube で動画を再生しながら note アプリを開いていましたが、その他にも例えば X(旧Twitter)と ゲームを同時に開くようなことも可能です。
先に書いた通り、Pro Neckband の空間固定機能は非常に安定してますし、好きなAndroid アプリをインストールして、それをマルチスクリーンで同時に利用できる・・・つまり、キーボードとマウスを用意すれば「仮想のワークスペースでアプリを使った作業をすることが可能」なのです!
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省電力の Android モード
以上のとおり、Pro Neckband の魅力は 「SpaceWalker モード」に詰まってると言っても過言ではないのですが、一方で、より省電力でよりシンプルな「Android モード」も用意されています。
Android モードはまさに「普通の Android タブレット」のような使い勝手になっていて、3DoF による空間固定やマルチスクリーンといった機能は使えない代わりに、非常に省電力で動作するようになっています。
せっかくの Pro Neckband の機能が使えないなんて・・・という気もしますが、「単なるメディアプレーヤーとして 0DoF で動画を見たい」といったニーズには Android モードが向いているかもしれません。
なお、どういう理由かは分かりませんが、現時点においては SpaceWalker モードでは VITURE Pro グラスでの最大輝度が若干制限されているようで、Android モードでのみ外光に負けないくらいの最大輝度での表示が可能となっています。
ここは少々悩ましいところ。
多彩な操作方法
先ほど紹介したハンドジェスチャー機能はまだベータ版ということもあって動作が不安定であることは記載した通りですが、VITURE自身も言っている通り、ハンドジェスチャーはあくまで「簡易的な操作」を実現する機能という位置付けです。
基本的なジェスチャーには対応していますが、より複雑な操作には、Neckband Remoteアプリやコントローラーの使用を推奨しており、それらの代替として設計されたものではありません。
リラックスして動画を見る時にさっと操作する、メディアプレーヤーのリモコン的な想定なんでしょうね。
なので、いろんな Android の操作をするために、様々な操作方法に対応しています。
ヘッドゲイズ
頭の向きに合わせてカーソルが移動するモード。
電源ボタンと設定ボタンを同時に押すことで有効/無効が切り替えられ、ヘッドゲイズ有効時は音量ボタンが「決定ボタン」と「戻るボタン」として使えます。
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Neckband Remote アプリ(iOS / Android用)
スマホにインストールする純正アプリ。スマホ側でアプリを起動すると自動的に Pro Neckband と連携してカーソル操作や文字入力が行えるようになります。もちろんケーブル不要で使えるので煩わしさはありません。
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マウスとキーボード
Bluetooth で接続すれば、マウス操作でカーソルを動かしたり、キーボードでの文字入力が可能です。私の場合はトラックパッド付き折りたたみキーボードを接続して利用しています。ゲームコントローラー
こちらも Bluetooth 接続のゲームコントローラーを接続すれば、カーソル操作を行えます。また、L1とR1ボタンを長押しすることで Gamepad Modeに切り替わり、スクリーン内のゲーム操作が行えるようになります。
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いずれも Pro Neckband とケーブルで繋ぐ必要がないので、首から上で完結するスタイルには影響せず、使いたい場所や使うアプリに合わせて随時切り替えて利用できますよ!
これはもう、ワイヤレスじゃね?
ということで、Pro Neckband のレビューでした。
改めてこの VITURE Pro Neckband が何者なのか、ということをまとめると、
バッテリー内蔵
Wi-FiとBluetooth対応
Android OS 搭載
内部ストレージ搭載
ハンドジェスチャー対応
空間固定&マルチスクリーン機能搭載
の、VITURE Pro / One に対応した「ウェアラブルコンピューティングデバイス」なのです。
VITURE Pro はもとより、XREAL One のレビューを見ても「ケーブル無くしてワイヤレスで使えたらいいのにな」とか「ARグラス単体で使えたらいいのに」といった感想を目にすることがありますが、平たくいうならば「VITURE Pro Neckband は実質的にそれを高い次元で実現させるデバイス」なのですよ。
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不満点は無いわけではないですが(特にハンドジェスチャーとか)、既にVITURE側もその改善を約束し開発を進めているので、今後の更なる進化にも期待が持てます。
今回、私は勢い余って海外版を入手してしまいましたが、今後日本で発売される頃にはこの辺もある程度改善しているのではないでしょうか。
ちなみに、私が入手したものにも既に技適の表示がありますよ!
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ということで、VITURIST の皆様におかれましては、国内販売の暁にはこぞってゲットされると宜しかろうかと!
っていうか、早く日本でも正式発表してくれー!
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