鉄人先生の塾なし中学受験・灘中合格のススメその5(改訂版)
子供を使って、己の人生の穴を埋めるべからず。
こんばんは。鉄人先生です。
急に仕事やご相談の案件が入り始め、やんわりバタバタし始めてきました。
流れが来る時は来ますね。
ありがたいことです。
今回は「親の鼻息が子供より荒いご家庭は、大体受からない」というお話をします。
灘中を含む最難関中学受験を見据えるご家庭の中には、子供を4月から6月辺りに生まれるように計画なさるご家庭もあるらしく。
あと、妊娠中に男の子と分かった瞬間から「灘に入れよう!」と思う方もいるようです。
バイト先で、後の私の就職先となる塾の上司から初めて聞いた時、ぞっとしたことを今でも思い出します。
灘中のステップとして、小学校受験をする方も多いので、早期から意識しておきたい気持ちは分からんでもないんですが…「それ、息子君、ホンマに灘中行きたいっ思ってる?」って突っ込みたくなりました。
そして、講師生活を重ねて気付いた、残念な話。
「本人の気持ちより、親の見栄や欲が前のめりしているご家庭は、大体灘には受からない」という事実。
「本人が希望するから、私達親はサポートしているだけなんですー。」とおっしゃるご家庭の8割の子供は、親の気持ちを汲み取って自分に言い聞かせて洗脳している感があります。(辛い…。)
塾に勤めていた時は、あまり踏み込んだ事はできなかったので、「そうだよな。みんな、親には笑っていて欲しいもんな。」と毎年胸が苦しかったものです。
家庭教師に切り替えてからは、親御さんとガチンコで話し合って、全員で同じ方向を向いて爆走できるようになり、大変ではありましたが、仕事の楽しさは倍増し、お陰様で合格率も毎年ほぼ100%にすることができました。(まあ、だから、やりすぎて倒れたんですが。笑)
「灘中(最難関中)→医学部」を目論む親御さんには、一旦立ち止まって欲しいな、と思います。「子供のため<親の欲のためになってはいないか」と捜査一課の刑事ばりに疑ってみて欲しいのです。
そして、子供と自分の熱量の違いに気付いたらなら、子供にとにかく謝って、子供の話を聞いてあげてください。もし、話し合った結果、お子さんも本当に灘中や最難関中学に行きたいと思っていたとしても、親が子供より先に走ってはいけません。
親が子供の足を引っ張ります。
合格圏にいたにも関わらず落ちてしまう子の中には、親が前のめり過ぎていたり、親がこうあって欲しいという呪縛が足枷となってしまっていた場合が多々あるのです。
「親を喜ばせたい」という子供の気持ちは素敵だと思います。
でも親が暗黙に「灘中や最難関中学に受かって、親をいい気持ちにさせてよ」という圧をかけて、それに応えさせるのは、違います。
でも、これ、結構無自覚な親御さん多いんですよね…。
だから、捜査一課の刑事ばりに疑って欲しいんです。
子供には子供の人生がありますし、子供で自分の満たされない部分を埋めようとしても、結局その穴は埋まることはありません。
自分の穴は、自分自身がなす事でしか埋められないからです。
受験は子供も自分と向き合わなくてはなりませんが、親も自分と向き合わなくてはなりません。
受験をいい形で終えるために、子供と一緒に親も成長する気持ちを頭の片隅に置いて、受験生活を乗り越えていただきたいな、と思います。