勉強初心者脱出計画
多くの生徒と接してきて、話せばわかってもらえるだろうと思ったことが、話しても理解してもらえないことがたくさんある。
わかってもらえるかどうかは、話の内容の良しあしで決まるのではなく、お互いの関係性で決まる要素が大きいことは知っている。
ただ、信頼関係のあるなしにかかわらず、話の内容を理解し、それを実行できる人がいるのも事実だ。
そういった生徒は、もちろん学力が高く、勉強初心者ではない。
今回は、その内容の一つを書く。
問題 私の通っていた高校では、2年生の時に世界史、3年生の時に日本史を、それぞれ1年間、学ぶことになっていた。受験で、世界史と日本史、どちらを選択したほうが良いと思うか?(本人の好き嫌いは考慮しない)
学力の高い生徒はこの問題を理由ともに正解できる。正解できなくても、正解を聞いたら、その内容に納得できる生徒もまた学力が高い。
正解は「世界史」である。
理由は、2年から始めれば、学校での授業が1年で終わった後、自分でもう一年勉強できるからである。
1年で勉強が終わっても、知識や学力は穴だらけである。それをもう一年かけて自分で埋めていくのである。
逆に学力の低い生徒は、こう考える。
習って、勉強したばかりのほうが、記憶に残っているので点数がとりやすい。だから日本史のほうが良い、と。
勉強がわかっていない思考とはこういうものだ。
実際にわたしの学校では、センター試験の結果は世界史受験者の平均点は92点、日本史受験者の平均点は60点であった。
ここまで話すのだが、わからない生徒にはわからないし、わかる生徒はわかる。
その差はどこから来るのかいうも考えるのだが、それが能力差だという結論になってしまう。
それが私の限界といわれればその通りだし、私自身もそう思う。