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放送大学大学院で修士を目指す話。その1 ーおかげさまで出願できました

数年前からぼんやり、大学院で勉強してみたいと思っていた。
思っていただけで、本気で考えたことはなかった。
だが先日、ついに行動に移すことにした。

その理由は大きく2つある。
ひとつは、前回の記事(スキ欲しさにお題に寄せすぎて無理やりな感じになった記事)にも書いたが、自分の専門性を高めたかったから。なぜなら今の仕事に直結するから、そして、今後30年以上社会で働く上で、個人としての専門性(と学位)は強みになると感じたから。
もうひとつは、学びを支える仕事である以上、自分自身も学び続けたいと思ったから。

とはいえ、これまで大学院という世界にはまったく縁がなく、基本の基本からわからない。さらに、研究したいことも固まっているわけではない。
日中は仕事があり、退勤後に通うのも現実的ではないので、通信制の大学院にねらいを定めてまずはいろいろと調べてみることにした。

教育系の大学院は思ったよりも多くあったが、どこが自分に適しているのか、なかなか判断がつかなかった。迷子になりかけている中、放送大学が目についた。

生涯学習というと、放送大学というワードはよく出てくる。それに以前の職場でいくつか科目を受けたことがあり、なんとなく馴染みがあった。
それに、人間発達科学プログラムという、私の関心に近いと思われるコースもあるようだ。
なるほど、そういう選択肢もあるか。ちょっと覗いていくことにした。


放送大学の修士課程には、3つのパターン(学生の種類)があるとのこと。
ひとつは2年以上在学して修士の学位取得を目指す「全科履修生」。当然、選考を通過しなければならない。
出願締め切りまで1ヶ月を切っており、まだ何を研究テーマにするかも決まっていない。これに挑戦するには明らかに準備不足だった。
思い立ったらすぐ入学、なんてそう簡単なものではない。大学院をなめていた自分を恥じた。

しかし、そんな恥多き私の思いを形にしてくれそうな制度があった。
それは、1年間在学して好きな科目を1科目から履修できる「選科履修生」と、その半年バージョンの「科目履修生」である。
これらのすてきなところは、ここで修得した単位を、「全科履修生」として入学した場合に引き継げるというところ。
おまけに、選考はなく誰でも入学できる。

これだわ!

学びたい、そして修士を取りたい。
でも、これから仕事がどれだけ忙しくなるかわからないし、研究テーマはまだまだ不明確だし、そもそも子どもができたらそれどころじゃないかもしれないし…
そんな私の悩み(浅はかな考え)に寄り添った、まさに私のための制度である。
学費は入学料の1万8千円と授業料のみで、たいへんお手頃だ。以前「大学院に行ってみたいんだけど学費の200万円くらいっていけるかな?」と話したら「うウェっ」と声を出しただけの妻だったが、この金額であれば検討してもらう余地があるだろう。

出願締め切りまであと1ヶ月。
さっそく募集要項を取り寄せた。

授業案内を眺めながら履修科目を選ぶ。全科履修生を見据えて、どの段階でどの科目を履修するかを考える。これが楽しかった。
学生時代、先輩が教えてくれた楽に単位が取れる授業をひたすら履修していた自分に見せたい。(当時そういう科目は「ラクタン」と呼ばれていたが、なんとも品がない響きだ)

履修科目を決めただけで手続きを終えた気でいると、「出願期間まであと3週間だけど大丈夫そ?」と説明会の案内メールをそっと届けてくれたり、YouTubeを見るたび「学びたい大人たちへ」というメッセージを流して後押しをしてくれたりと、入学前から放送大学さんにはお世話になった。

そんな支えのおかげで、無事に出願することができた。
インターネット出願はほんとうに便利だった。


20代も終盤、10月からいよいよ学生生活がはじまる。

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