フルサイズで中判用レンズを使いたい
マミヤRB67→Eマウントのアダプターがほしい
ライカ→SONYのような、ふつうのオールドレンズ遊びにも飽きてきて、3Dプリンターとか使ってなんかできないかなーと考えていたところ、マミヤrb67のレンズをα7iiにつけたらどんなもんだろうかと思いついた。
使いたいのはマミヤ セコール NB 90mm f3.8
ボディはα7ii
既製品にはそんな変なアダプターはないだろうと思いつつ、いちおう調べてみたところ、あった。なんであるの?
今回はちょっと遊びたいだけだから、既製品のようなちゃんとしたものは必要ない。ということで自分で作ってみる。
作ってみよう ヘリコイド
早速寸法を測り、ヘリコイド式のアダプターを設計、印刷した。
フランジバックは約100mm、どうせ遊びなのでオーバーインフになるように短めに取り、かつ最短撮影距離を短くするため欲張ってヘリコイドは60mm動くようにしておいた。
が、失敗。
3Dプリンターの精度が低い&素材の熱収縮により、ヘリコイドが途中までしか回らなかった。
あまり高いプリンターではないので、造形物が大きくなるほど誤差も増え、精度が出なくなる。まあ仕方がない。
諦めず作ってみよう ベローズ
どうにもヘリコイドは作れなさそうなので、ベローズ(蛇腹)を作ることにした。
これならプリントするのはマウント部とレンズ部分の二つでよく、大きなものも作らなくていい。
という事で再設計。
今度はうまくいった。
あとは蛇腹部分を100均の厚紙で作り、軸となるアルミパイプを用意すればよろしい。
蛇腹の折り方は以下の親切なサイトで計算することができた。今回は内径40mm、山は5mm、段数は21段とした。
上記で作成したPDFを印刷し、厚紙の上に重ねてマスキングテープかなにかで固定する。プリントされた折り目の位置をボールペンでなぞって厚紙に跡をつけていく。
全部跡をつけたら厚紙を外し、切り取り線に合わせて切って丸く張り付ける。糊が乾いたら跡をつけた折り目に沿って、えっちらおっちらと織り込んでいく。
アルミパイプはホームセンターでΦ9mmの長いやつを買って、パイプカッターで長めに25cmに切ったものを2本。
焦点距離の短いレンズに付け替えたときにパイプが写り込まないようにするため、パイプはレンズ側ではなくボディ側でスライドするようにした。
いい感じにできた。
縮めた状態の85mmからベローズを150mm繰り出せるので、稼働域は85mm~235mm。
だいたい100mmで無限遠となり、最短撮影距離は390mm。一見長いのはベローズが伸びているからで、レンズ面からは80mmのところでピントが合う。
撮ってみよう
さっそく試し撮りしてみる。
思ったより可動部のすべりが悪く、レンズが重いのも手伝ってピント合わせには苦労した。
作ってみたはいいけど、ベローズの完成度が低いのとレンズが重いのが相まって撮影はかなり大変だった。マウント部(PLA製)に負荷が集中するので、油断すると根元から折れそうで不安だし、レンズを支えつつ近所を歩くので精一杯という感じ。どこかに持ち出そうとはちょっと思わない。
3Dプリント品はあまり強度が出ないので、こういう重たいレンズ用のアダプタを作るには向いてないようだ。
写りはNikonのオールドレンズなどと比べて良いような気もするけれど、気のせいかもしれない。今度ちゃんと比べたい。
絞り値f3.8の割にはボケる気がするんだけど、中版レンズをフルサイズで使ったときにどういう換算になるのかよくわかっていない。
わかる方いたら教えてください。