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過去レポ 『1789〜バスティーユの恋人たち〜』 2016.05.15(日)マチネ

昨日に続いて『1789』の過去レポ。

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帝劇千穐楽の『1789』に行ってきた。

前楽を観て、いろんなことを感じたので、3回目はまたいっそう楽しみだった。今回はキャスト別の感想を。

ロナン:
小池くんを2回続けて見た後の加藤くんだと、正直物足りなかった。なんというか、小池くんがイケメンの農民小僧みたいな感じを出していたので、それがスタンダードになっちゃって、加藤くんの真面目な感じがちょっと違和感。
でもこちらを最初に観ていれば、それはそれでしっくり来たかな~、と思った。ベスのときの育三郎といい、加藤くんはダブルの相手が濃い感じで割を喰ってるな。でも生真面目な好青年を演じさせたらなかなかのものだと思った。

オランプ:
ネットでは「革命モードの沙也加ちゃんと恋愛モードのねねちゃん」みたいに言われていましたが、これまた沙也加ちゃんを2連続で観た後のねねちゃんだったので、ねねちゃんの大袈裟なれアクションにはちょっとビックリ(笑)。でも好きだ。
正直、役作りとしては沙也加ちゃんの方がわかりやすかったかな、とは思う。夢咲さんはオーバーアクションで会場の空気をさらうのは巧いんだけど、心が付いていっていない感じ。でも夢咲さんは、サンセット大通りのベティを好演されていたので、かなり私の中では好印象なのだ。それもあってかなり好意的に見ることができたかな。
いずれにせよ歌が少ないので、歌が弱いと言われるこの二人にはちょうどよい役柄だったのではないだろうか。
どうでもいいけど、オランプが劇中に三度も「とんでもございません」と言うのが何よりもイヤだった。「とんでもない」というのが一語なので、「とんでもございません」なんていう日本語はない。正しくは「とんでもないことです」「とんでもないことでございます」。

マリー・アントワネット:
マリーの役作りもこれまた違って、純粋にフェルセンを愛してるっぽい凰稀マリーに対し、どこか打算的な空気が漂う花總マリー。
でも結局、マリーは主役ではなくて、あくまでも王妃が存在し、この物語に絡んでくることが重要なのであって、マリーの演技には必ずしも深みは不要ではないのかな、と思った次第。
もともとこの作品自体がかなりショー寄りなのでその傾向は強いのだけれど、マリーに関しては特にそう思った。
とはいえ、何度も観ればマリーの役作りにも興味が出てくるのは必至。決して手を抜いてよいという意味ではないし、お二人とも懸命にマリーの人生を生きていたのは間違いないと思う。

とにかく本当に素晴らしい作品だった。もっと何度も観たかった。

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