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社会人大学院の受験準備に必要なこと
この投稿は以下のまとめ投稿に紐づく、小投稿になっています。まだご覧になっていない方は、全体感を掴むためにこちらからご覧ください。
ざっくりまとめ
どの大学院を選ぶか、指導教員をどう選ぶか。
想定外のことは必ずと言っていいほど起きるので余裕を持つ。
出願は「書類手続き」なので、必要なものを何度でも書面で確認しよう。
出願する大学院を絞っていく
これまで大学院に通うことについて時間問題やアクセスの問題などをまとめてきましたが、結局のところ教育機関や研究機関というものは何かを得るために行くものだと思います。大学院や先生についてぼんやり調べ始めることはしていいのですが、それ以上にどんな時間を過ごしたいか自分と向き合うことのほうが大切です。ここでは先生の選び方に始まり、どのように大学院を絞って選んでいけばよいかを整理してみましょう。
「大学院生活を終えた自分の状態」を少しでもイメージする
新しいチャレンジのために、深く考えずにビジネススクールへ飛び込んだ自分が言えることではないのですが、それなりにお金と時間を投資して経験や実績を積む場である以上、最初に「修了時にはどんな自分に変わっていたいのか」を想像してみるのがよさそうです。
ビジネススクールであれば、ビジネスの場で共創できる仲間と出会えたり、幅広い先生とのコミュニケーションを通じて新しい刺激を受け、考え方そのものが変わるかもしれません。しかし、例えば東京がサテライトキャンパスになっている研究中心の大学院の場合、その場だけで得られる人脈や刺激には限界があります。そのため、他のキャンパスの先生とコネクションを築くために、積極的にアプローチする必要があるかもしれません。
ただ、その場合はさらに時間が必要になります。果たしてその時間を確保できるのか、という課題も生じるでしょう。こうして整理してみると、大学院生活で最終的に得たいものが「待っていれば得られる」のか、「自ら積極的に動かないと得られない」のかが見えてきます。また、過去の修了生たちはどのような経験をしたのかを調べることで、自分の視野やイメージをさらに広げることもできるでしょう。
テーマ選びや研究計画についての話は別の機会にまとめたいので、この場では割愛します。
自分にあったカリキュラムや指導教員の選択
研究中心で修士論文や博士論文をまとめていくこととビジネススクールでMBA課程を修了することをまとめて語ることは難しいものです。しかし重要な点をあえてまとめるとするとカリキュラムと指導教員の選択があります。
大学院とはいえ修士課程では40単位の認定がなければ卒業(修了)ができないわけですが、すべての大学院が社会人のために時間割を作ってくれているわけではありません。とりわけ働きながらとなればカリキュラムによって選択肢が狭まることになります。反対にフルリモートフルフレックスの勤務形態の会社であれば、通常の修士課程の講義に臨む選択肢も生まれるかもしれません。
もう一つ重要なことが指導教員の選択です。学生の成果をより良いものにするために指導する教授たちとの関係性が重要でないわけがありません。人間同士のコミュニケーションのことですから相性もありますし、経験してきた環境の違いもありますから、慎重に選ぶべきと思いました。そもそもの話をすれば研究をしにいくわけですから、指導教員が自分が取り組みたいテーマについて適切な指導ができる方かどうかを見極める必要もあります。そのためにはやはり一度は自分が取り組みたいことについて話をする場面は必要なのだと思います。
余談になりますが、世の中には人相で性格が読める方々がいらっしゃるので、私は知人にこれを聞き、教授の性格などを踏まえつつ実際に話してみて指導教員を選びました。
出願スケジュールはしっかり見直す、予想外の仕事が来てもいいように
出願する大学院や指導を希望する教員が定まったら、「いつから進学するか」を考えつつ出願準備やスケジュールを見直しましょう。この記事を書いているのは2月ですが、社会人大学院の受験時期は6~12月ごろに固まっています。大学の中には三回受験機会を用意してくれるケースもありますので、このあたりは日付を間違えないようにして控えておきましょう。
そうは言っても、どうにもならないこともある
スケジュールをよく見よ!と言っても、どうにもならないこともあります。私の場合は大学の出願期間と親の不幸が重なってしまったため受験が1年先になってしまいました。そして「今年こそは!」と万全の気持ちで進めていたのですが、職場の同僚が仕事放棄したことでその担務がほぼ私に集中するという最悪の事態に出会いました。2人月くらいまでは1人でなんとかできる自信があったのですが、書類準備などは本当に時間がないなかギリギリで提出したりもしていました。予期できないことも来るものだと思い、そういうときでもやってやると自分を信じることはとても大事なことです。
書類準備や記入ミスがないか念入りに確認を
出願というのは事務的な手続きであり、一定のルールの中で必要な手続きを行う必要があります。試験費用の支払いはもちろん、大学が発行する各種書面の提出、指定のフォーマットに沿った書類の作成など、準備をしすぎることがない性質のものです。いろんな方の過去の経験を見ていると、用意する書類を間違えていたとか、期限に間に合わなかったとか様々な理由で受験機会を逃している方がいらっしゃいましたので、可能であれば二者チェックなどできるとよいでしょう。
私は幸いそのような大きなミスはしたことがないのですが、自分がそのようなミスをしやすい性格であるとは理解しているつもりなので、何度も確認し、確認した自分の確認を確認するなどして対策を講じていました。
書類の話はこの記事でも触れているので、よろしければ参考にしてください。
最初からベストな選択肢なんてわかるわけがない
大学の受験もそうですが、大学院の選択も制約をつけないことには無限の選択肢が生まれてしまいます。できるだけベターな選択をするためには、必要なこととそうでないことを線引し、余白を作りながらイメージを固めて選んでいくことが必要です。とはいえ、私達は未来を予測できるわけではありませんし、わかりやすい未来が見える現代を歩んでいるわけでもありません。ですから、最初からベストな選択肢なんてわかるわけがない、でもベストにしていくことはできると思っています。自分はいつもこのスタンスで、自分の選択を自分のベストにできるようにと前向きに進んでいます。選択に悩まれている方がいらっしゃいましたら、「Find a way」みたいな気持ちで進んで
もらいたいなと思いました。