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Fender American Deluxe Stratocaster SCNの配線

誰に需要があるかわかりませんが改造後元に戻せるように個人的メモ

現行アメリカンウルトラの前身エリートのさらに前身の、アメリカンデラックスストラトキャスター(通称アメデラ)を2009年頃に買いまして、それから15年くらい使っています。

ピックアップにサマリウムコバルトノイズレス(Samarium Cobalt Noiseless:SCN)というフェンダーの第二世代ノイズレスピックアップを搭載した時代のアメデラで、アメデラの最終モデルN3のひとつ前のモデルです。

よく見るとSCNの刻印
ポールピースは3弦が低いモダン仕様

このSCNですが個人的にノイズレスピックアップの最高傑作と思っていて、いわゆるヴィンテージ系の音ではなくモダンテイストで(20年前に設計されたPUをモダンと言っていいのかは微妙ですが・・・)、ピッキングした時の適度なコンプレッション感と、高音の抜け、伸びがよく非常に気持ちよく弾けます。

残念ながらSCNピックアップは2010年頃生産終了になってしまいました。(原材料入手難が理由だそうです)

余談
サマリウムコバルト磁石は最強磁石のネオジム磁石に次ぐ磁力とネオジム以上の耐熱性を持っているので、産業用途では航空や宇宙産業等の特殊な用途で使われています。言い換えるとネオジムの方が強力でしかも価格が安いので、高耐熱が必要な用途以外は次々とネオジムに置き換えられ、現在は特殊な用途が中心です。なので入手性が悪く価格も高いサマコバはギターPU用には使われなくなったのでしょうね。
余談ここまで

さて本題ですが、このSCNアメデラはS-1スイッチを搭載していて、S-1スイッチをONにすることでピックアップが直列接続になります。

S-1 off
ポジション1:リア
ポジション2:リア+センター
ポジション3:センター
ポジション4:フロント+センター
ポジション5:フロント

S-1 on
ポジション1:リア×センター
ポジション2:リア×(センター+Special Capacitor)
ポジション3:センター×(リア+フロント)
ポジション4:フロント×(センター+Special Capacitor)
ポジション5:フロント×センター

+は並列(パラレル)接続、×は直列(シリーズ)接続です。S-1ONにすることでセンターPUが常にオンになり、直列接続されます。

S-1スイッチを使うことでストラトのサウンドと直列接続によるハムバッカーサウンドを使い分けられる・・・という触れ込みでしたが、S-1スイッチはほとんど使っていません

ポジション1と5:太くなりますが低音がブーミー(アンプのEQ調整する必要あり)
ポジション2と4:センターPUの音に似てる(正直センターPUで良い)
ポジション3:歪ませるとこもるので使いどころを選ぶ(ボリューム絞ってクリーンにするといい音)

という感じでどれもいまいち使いにくく、通常モードでも十分いい音でブースター使ってもノイズレスでクリアなサウンドなので、ほぼ通常モードで使っていました。

現行のアメリカンウルトラはS-1ONでフロントPUが常にオンになりますが並列接続なので、直列は使いどころを選びすぎたのでしょうね。

とはいえせっかくついているのに使わないのはもったいないので、昔やろうとして複雑すぎてあきらめた配線改造に再チャレンジしたい。

ということでパンドラの箱を開けて配線を確認しました。

アメデラSSS(SCN)配線
Vol回路とTone回路は省略

なんと4回路のS-1スイッチのほかに、セレクターも4回路のスーパースイッチになっています。(何だこの複雑な配線は・・・)

SCはスペシャルキャパシタで、容量は0.05μFです。ハイカットではなくローカットに使われているようです。

SSSストラトですがトーンコンデンサは0.022μFが付いています。ノイズレスPUは0.022μFが標準のようです。

センターとリア用のポットは共用のNo-Loadポットになっていて、フルテンでポットとコンデンサが回路から切り離されます。フェンダーのNo-Loadポットはフルテンにクリックがあるので、個人的にはソニックのフルアップポットより使いやすいです。

これをどう改造するかですが、これから考えます。はたしていい配線を思いつけるのか・・・




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