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Starting Out: Grand Archive TCG Vol. 32 - Proxia's Vaultポリシー変更について

以前、Vol. 24でProxia’s Vaultというエキサイティングな仕組みを紹介しました。

要点だけ書くと、

  1. 通常のパックとは別に、禁止改定のタイミングでプロキシーとしてカードをリリースします(0枚リリースということもあります)

  2. それらのカードは、実際のカードと同じ厚さ・大きさになるようにフルカラーコピーを活用することで、任意のイベントに使用できます

  3. リリースされるカードはMaterialデッキに入るものだけです

  4. カードをプロキシーとして使用していいのは、カードの権利表記部分の年の翌年12月31日まで、それ以降は公式発行カードを使う必要があります

という仕組みでした。
利用期限がきたカードは後日公式発行カードを使う必要があるものの、個人で印刷したカードが使える画期的なシステム。
正規カードと厚みが異なる印刷でも、コンビニのカラーコピーを使って正規カードと同じサイズに印刷して正規カードに重ねてスリーブにいれることで、まったく問題なく任意の大会で使えるルールです。
また、基本的にはこれらの公式発行カードは、RegionalかAscent以上の大会(大会には通常のOmnidexトーナメント、Store Championships、Regional、Ascent、National、World Championshipsがあり、後に書いたものほど上位です)で配布されるものとなっています。
つまり、日本での入手は極めて難しい
それでも、その中にあるほとんどのカードが実戦級のカードなため、どうにかして手に入れなければ、時がきたら使えなくなる、という構造です

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………………
えっと、前文太字部分が「でした」に変わりました

こちらは2024年10月28日(たぶんCDT)公開の本記事時点で最新の記事ですが、こちらの"About Proxia's Vault"内にて以下の発表がありました(実際の発表はたしかAscent Toronto閉会式中が初出です)。

As a reminder, Proxia's Vault is a new way we're addressing specific meta issues by releasing cards that players are allowed to proxy, even for use in competitive events. Proxia's Vault is being updated to allow cards to be proxied indefinitely as long as the card is in Proxia's Vault.
拙訳:備忘録として、Proxia's Vaultは、たとえ大会であろうとプロキシを使用できるカードのリリースを通じて、特定のメタの問題に対応する新しい手法です。Proxia’s Vault(の一覧)にカードがある限り、Proxia's Vaultのカードはプロキシで使用できるように変更されます。

https://www.gatcg.com/article/ban-and-restricted-october-28th-2024

有効期限以外は変更ありません
したがって、印刷でOKは変わらないし、相変わらずProxia's Vaultのカードも禁止される可能性はあるし、エラッタされる可能性もあります。
もちろん、一覧から消える可能性もあります(なんなら今回ので一覧から消す可能性を示唆した書き方になったため、今までより消えうるようになった可能性すらあります)。
今までもだいぶ気軽に使えていたProxia’s Vaultのカードですが、この変更で、より使いやすくなりますね!

新Proxia’s Vault紹介

Vol. 24の記事以降に2枚のカードが追加されています(削除はないです)。
Proxia’s Vaultに追加があるたびの紹介はしませんが、せっかくProxia’s Vaultについて書く機会ができたので、今回は紹介します。
今回は公式サイトのカード検索(https://index.gatcg.com/advanced-search )から直接スクリーンショットです。

Arisanna専用っぽさがあるけれど、実はCleric全般で使用は可能です。

1枚目は、Arisannaへのテコ入れカード。
これは少し前のBan & Restriction(禁止改定)で追加されていました。
Herbをサクリファイスするたびにageカウンターをこれの上に乗せ、1回だけ、これに置かれているageカウンターの数分全Allyにダメージを与えることができる効果をもつRegaliaです。
Arisannaの場合は、Lv2以上で2個ずつHerbをサクリファイスする可能性があり、ageカウンターが非常にためやすいでしょう。
もちろん、Arisanna以外でも(現状だと他のClericであるVanitasでも)使用は可能です。
全体ダメージの効果自体は、Clericでありさえすればいいので。
全体ダメージの効果は、レストして追放がコストです(だから1回だけしかダメージが与えられない)
まあこの効果以外でこれをレストすることは基本的にはないので、いつでも起動できると思って構いません。
ただし、ChampionがArisannaの場合だけ、activationとしてこれを場に出すことも可能です。
その場合はレストで場に出るので、相手にこれを次の自分の番まで破壊されないようにするために、ちょっと注意が必要です。
ここまででも盛りだくさんな効果をもつ1枚ですが、さらに、効果解決時にこれに置かれていたageカウンターの枚数以下の任意の枚数、Cosmic Boltをgenerateしてデッキに加えることができます
Generateなので正規のCosmic Boltがその分必要(足りない場合は単純にgenerateできないだけで、他の部分の効果は処理可能)ですが、10個のっていれば10枚まで加えることもできて、一発30点ダメージのCosmic Boltが出来上がります。
……うん、バケモノですね。

いろいろなカードに影響が出ています。

2枚目は、次弾からの先行公開カードとしてProxia’s Vaultに追加されました。
すでに、次のHVNがリリースされるタイミングでリストから削除が明言されています(そこまでに他のカードがリストから消えない限り、初のProxia’s Vaultからの削除事例になります)。
その効果は、レストさせると、そのターン中対象の相手プレイヤーのmemoryにあるカードは全てNormとして(かつNorm以外ではないものとして)扱うというもの。
Veiling BreezeはWind 0枚参照だし、Prismatic Edgeはお互いのmemoryを公開するだけで終わりです。
しかも、使い捨てではないので、破壊されない限りずっと使えます。
影響範囲は結構広くて、いくつかちゃんと確認する必要がある例があります。
例えば、Imbueによりコストを公開しながらカードがプレイされる場合、そのプレイに対応してこの効果を起動しても、そのImbueは有効です。
Imbue部分の処理参照時点(=コスト支払い時点)では、この効果がまだ有効ではないためです。
逆に、この新カードの効果が有効になっている状態でImbueをもつカードをImbueとしてプレイしようとすると、(理論上は)NormのImbueのみがImbue効果を得ることになります。
また、Luxem Sightのような、Element Bonusをもつカードや効果をプレイした場合、ChampionのLineageにNormが含まれているならばChampionとしてNormをもつことになるので、Element Bonusが有効のままです。
基本色3色のSpiritはNormではないので、ゲーム開始時からNormはプレイできますが、ChampionとしてはNormをもっていないため、Lv0の状態ではNormのElement Bonusは受けられません。
なお、効果の影響範囲は「相手のmemoryのみ」なので、Prismatic Edgeで自分のmemoryから基本色が公開されると、その色対応効果は適用されます。
……とはいえ、これが0コスト
対Merlinや対WindのVeiling Breezeに悩んでいる方、さっそくMaterial Deckに搭載してみてはいかがでしょうか?

まとめ

今回のBan & Restrictionは初の大規模エラッタ(効果処理が大いに影響を受けるエラッタ)があったり、いきなりCategory 2にカードが追加されたり、とにかく大きな発表の回でした。
その中で、とにかくうれしいのは、Proxia's Vaultがより使いやすくなり、結果としてProxia’s Vaultという仕組みが果たすべき役割がより活用できるようになる変更がありました。
これによって、よりデッキの幅を(長期的に)広げることができるようになったのではないでしょうか?

さて、今回だいぶ突発的に記事を書きました。
当初はAMBで登場したキーワード能力やギミックを公開予定でしたが、こちらの方がホットトピックになったので、こちらから公開です。
で、次回はAMBで登場したキーワード能力やギミックが公開されます。

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