Starting Out: Grand Archive TCG Vol. 12 - Silvie Starter Deckについて
6/22のEVOさん開催スターターデッキ対戦会で使用できるデッキすべての解説が完了していない状態、というのがあんまり望ましくないので、結局Silvieのスターター解説をしようと筆をとりました(筆使ってないけど)。
Re:Collectionとはまったく違う形のSilvie、弱いかというとそんなことはなくて、スターターデッキ対戦会では充分に上位を狙えるポテンシャルがあるデッキだと思います!
解説書かなかったのは、SilvieはRe:Collectionがでるからそっちで解説するだけでいいか、って思ってただけなので。
フタ開いたら全然ちがうデッキだったので、あらためて書こう、そんな気持ちです。
スターターデッキの中身
画像はおなじみhttps://build-v2.silvie.org という、Grand Archive TCGのデッキ構築サイトからスクリーンショットを撮っております。
全然ちがうデッキ、といいながらも、TamerだしTeraだしAlly並べる方向性ではあるし、という点は似ています。
なんなら共通して入っているAllyが1体いるし。
とはいえ、Slimeとは戦い方が異なってくるので、同じクラスでも構築の仕方は大きく変えられるよ、ということの実例として読んでいただけると幸いです。
Material Deck
Champion
Silvie、ということは共通なので、Tamerで、上級色がTera、ということまでは同じです。
Lv1とLv2はRe:Collectionと共通なので、解説は割愛します。
こちらのLv3は、Slimeに限定されないので、普通のTamerデッキを組むならより手広く組めます。
もっている効果は、プレイヤーがコントロールするAnimalとBeastのAllyはライフ+1の修正とinterceptをもつというもの。
……うん?
強すぎん??
ライフ1が増えるだけなら、相手に与えられるダメージのレースで上回れるならまだなんとか無視できるゲームですが、そこにinterceptかtauntがついた瞬間、大きな脅威となってきます。
Championへのアタックが通らなくなるためです。
特に、ライフ5以上になると、スターターの範囲だと1枚で処理するのはかなり難しくなるのではないでしょうか。
それを、特定の1種類のカードではなく、デッキに必ず入ってゲーム終了までそこに居続けるカードが全体に付与する、ということの脅威、想像したくないですね。
Lv3を見て一目瞭然、形は違えど、Allyを並べることはやっぱりTamerの共通戦略です。
Slimeと大きく違うのは、こちらは永続効果で強化があるということと、上級色はTera以外に使えないということ。
Slime軸なら上級色のSlimeを複数入れたいのでSlime Sovereignを、SlimeにこだわらないならこちらのSilvieを使って構築を組む、というのが安定しそうですね。
Champion以外のカード
Allyを並べるのにもっとも有効な方法は、当然出したAllyのスタッツを強化していくこと。
したがって、Allyのパワーとライフを上げられるカードはそれだけでデッキの方針にマッチします。
Silvie Lv3の効果に似た修正を付与するRegaliaです。
似た、といっても、interceptのかわりにパワーで、しかも1体だけですが。
それでも、Lv3になる前からライフを含むかたちでAllyのスタッツを大きくできるのは非常に助かる1枚です。
ついでにchampionのレベルも上がります。
ちょっとさきまわりな内容ですが、PrideのキーワードをもつカードはSlimeでなくても結構多いので、レベルが上げられるというのは非常に手広く使える1枚になるでしょう。
Allyの強化、というかAllyによるプラン遂行という意味で、レベルを上げられるカードをピックアップです。
登場時と、レストしながら追放したときにchampionのレベルを上げるRegaliaで、どちらの場合もレベルが2上がります。
どうやらPride 7くらいは簡単に届きそうなデッキですね。
Slimeのデッキよりレベルは上がりやすいように見えます。
InterceptもちAllyを並べるということは、盤面で戦う戦略はこのデッキが本領発揮できる戦い方です。
逆に、Actionによってダメージを与えてきたり、Allyを破壊したりする戦い方には弱みがあります。
その弱みを解消するのがこのカード。
ChampionにSpellshroudを付与するので、直接ダメージを与えようとしたときにこれをあわせれば、それによってそのダメージを軽減できます。
プレイ時に対象が適切でも、解決時に不適切になっていれば、ダメージが通りません。
不意に致死ダメージを受けることをかわせれば、盤面から殴りきることも充分できるのではないでしょうか。
Main Deck
Allyを並べる、というデッキである以上、当然Ally中心の紹介です。
4コスト、パワー1、ライフ6のバニラAlly(効果なしAlly)です。
……
…………
まさかMain Deckの筆頭カードとしてバニラを紹介する日がくるなんて思わなかったよ……
バニラなので、当然効果はありません。
バニラなので、当然このカード本体には特別な解説はありません。
でも。
間違いなく、このデッキにおける最強のAllyです。
……
…………
いや、このデッキが弱いです、という意味では全くないよ??
むしろ、これがバニラだからこそライフが6ももらえている、ということが強いのです。
Silvie Lv3を思い出してください。
プレイヤーがコントロールするAnimalとBeastのAllyはライフ+1の修正とinterceptをもつんですよね。
つまり、SilvieがLv3になった瞬間、このカードは4コスト、パワー1、ライフ7のinterceptもちAllyになります。
スターターの範囲だと、おそらく
・Lorraine Lv2になったターンにSudden Steel
・RaiがArcaneを3枚以上除外してかつTome of Knowledgeがでた状態で、Fireball
・Arisannaが2枚以上すでに見えた状態でCosmic Bolt
等の限られた方法でしか突破ができないライフです。
しかも、Flute of Tamingを追加すればパワー2、ライフ8になるので、もはやCosmic Boltくらいでしか1枚突破は無理でしょう。
もちろんこのカードが文句なく強いと断言できるのは前提がスターターの範囲限定ですが、一般化しても、ChampionやRegaliaと組み合わせると強烈なシナジーが生まれて、意外なカードが猛烈に強くなることがある、というのもこのゲームの面白い点のひとつです。
……とはいっても、さすがにバニラにこんなに長い紙面を割くとは思ってなかったけど。
ちなみにこの亀、基本3色+NormのAllyの中で、Uniqueでないものとしては単独で最大ライフをもつAllyです。
Unique含めても、基本3色+Normの範囲ではNo2。
さすが"ほとんどの国より長命である"(フレーバーテキストより拙訳)だけある。
……
あ。
特別な解説あったじゃん。
亀とならんで主力になりうる基本白のAllyはこれ。
パワーは3、ライフ5で5コストで、基本スタッツはまあ充分です。
が、この蛇はClass Bonusで自分の墓地にあるWaterのカードの数だけパワーが上がります。
LorraineとかTonorisのLv2の効果と違い、常にパワーが上がります。
このデッキには27枚Waterのカードがあるので、最大パワーは29ですね(まずそんなにならないけど)。
現実的には10くらいになると思われます。
欠点はPride 6なので、Championが最低レベル6になる必要があります。
まあこのデッキ、さっきも見た通り、レベル7くらいは簡単に届くので、そんなに気にしなくていいんですが(むしろ、2枚しかないので、頼り切るには少し少ないほうがきつい)。
Animal & Beastといえば、ライオンくらいいてほしいところ。
ちゃんといました(羽生えてるけど)。
On Enterで自分のAllyすべてのパワーを、墓地にあるAnimalかBeastであるカードの合計枚数分大きくします。
On Enterは、Prideによってプレイヤーに従わなくても、勝手に発生してしまう効果。
つまり、出るだけで仕事は終わり。
亀でつないで、蛇とライオンだけで殴りきる、というのが理想的な攻撃態勢です。
……このライオン、1枚しかないからそれができるときには上振れてるといっていいけれど。
Championのレベルはかなりケアしないといけないこのデッキ、Main Deckにもレベルを上げるカードが入っています。
SlowスピードでChampionのレベルを2上げる1枚で、追加効果もついています。
追加効果は、Harmonizeというキーワード効果。
"Harmonize - If you've activated a Melody card this turn, draw a card.【拙訳:Harmonize - このターンMelodyであるカードをプレイしていたなら、1枚引く。】"
Harmonizeの部分はいろいろな効果がありますが、このカードはドローソースとして使えます。
ドローソースとして使うには、同じターン中にMelodyであるカードをプレイする必要があるので、プレイ時は順番に要注意です。
Championのレベルを上げるMain Deckのカード特集、2枚目。
さっきのカードは自ターン限定でしたが、こちらはFastスピード。
とはいっても、このデッキには相手ターンでPrideが大きく関係するカードないんだけど。
レベルの上げ幅は1コストながら3も上がり、さすがの上級色という貫禄です。
一方、デメリットとしては、これをプレイしたターンにはAlly以外のカードを手札からプレイできなくなります。
このカードの本領は、Preserveというキーワード。
"Preserve (Put this card into your material deck preserved as it resolves. As you materialize, you may instead return a preserved card to your hand.)【拙訳:Preserve (このカードの解決に際し、このカードをmaterial deckにpreservedとして加えてよい。あなたがMaterializeする際、代わりにこのカードを手札に加えてもよい)】"
つまり、1回プレイしたら基本的にはずっと手札にくるということですね。
Materializeフェーズで出したいカードがもうない、という状態になっていれば、そこからはもはや毎ターン2ドローするのと同じです。
ちなみに、preserveのキーワードをもつカードには、
マジの2ドローになるカードもあります。
使いたいと思うカードのコストがちょっと重たいように感じていたけれど、あまり心配はなさそうです。
最後に、このデッキの真のエースを紹介して解説を終わります。
PreserveもちのTera Allyで、Allyが登場するたび対象を選んでbuffカウンターを乗せます。
これ、なぜか知らないけれど、本人の登場ですら誘発するので、事実上の2コストでパワー2、ライフ4のAllyなんですよ。
しかも、この効果でUniqueついてないので、2体並べることが可能です。
さらにおまけで、登場するAllyはAnimalでもBeastでもなくてよいので、Slimeどころか、Tamerでさえあればどんなデッキに出張させることすらも可能です(例:Pharanx CaptainというLorraineスターターに入っていたAllyを使ってバフをかけてAllyの数と力で押すWind Alliesというデッキがあります)。
まとめ
やけに強いスターター、というのはもはやGrand Archive TCGでは当たり前。
なんせここまで書いても特に頭一つ抜けてるように見えないくらい他も強いので……
すくなくとも、全スターターデッキにて、Allyのスタッツはこれが最高値のデッキです。
その中でも、バニラの亀が総合的に一番強いという……
※総合的とは、採用枚数や場もち、デメリットによる扱いづらさをまとめて考えたら、という意味である
これで(キックスターター版を除く)既存の全スターターデッキ(およびスターター相当の構築済みデッキ)を解説しました。
↓で告知しているスターター対戦会や、今後Grand Archiveをはじめる際に参考になれば幸いです!
また、スターターのChampionと色の組み合わせはまったく必須ではないので、自由な構築を模索してみてください。
今後もこの記事はGrand Archiveを日本でプレイする人にむけた情報紙として書き続けます(紙じゃないけど)。
宣伝
日本国内で定期的にGrand Archive TCGができる場所や直近の情報は以下の通りです。
1. グランドアーカイ部のおしらせ
毎週水曜日の20:00~、新宿御苑のEVOさんにて活動しています!
都合がつく方、ぜひ気軽におこしください!!
だいたい23時頃まで(たまにそれ以降まで)気軽に入退場できるような形で開催しています。
詳細質問は主催の私まで、店舗利用料等はEVOさん店舗までご質問ください。
2. Grand Archive日本Discordサーバのお知らせ
DiscordにもGrand Archive TCGのサーバがあります。
こちらのリンクから入っていただければ、Grand Archiveについての日本語での議論/会話がいつでも可能です!
(この記事の読者にいるかわかりませんが)日本語に限らず英語でも参加可能なので、本当に気軽にご参加ください!!
(というか、英語での議論も日本サーバで活発に起きてます)
こちらも質問は発起人でサーバ管理者でもある私までご連絡ください。
3. スターターデッキ対戦会のお知らせ
6月中開催を予告していた、スターターデッキ限定大会の開催が確定したようです。
会場はグランドアーカイ部の"部室"、EVOさん。
スターター限定とはいえ、日本初のGrand Archive TCGの大会です!
ぜひご参加ください!!
申込は↑のTweetからTwiplaをたどってエントリーしてください。
なお、Re:Collectionのデッキは「さすがに強すぎるので使用不可」ということになったようです。
店頭でスターターデッキ販売があるので、当日買って参加、ということもできなくはないです(数に限りがあるので、事前に買っておくことをオススメします)。
4. デュナミス会 7月定例会について
私が運営しているアナログゲーム団体で、毎月定例会を開催しています!
通常はGrand Archive専用イベントではないですが、Grand Archiveをプレイできる環境を整えて開催しています。
7月会が詳細確定次第、この記事シリーズでも宣伝します(6月11日頃には確定予定)。
次回は、ネタ募集にて反応があった、Lv0 Champion特集です!
実は、意外といろんなLv0のChampionがいます。
全部わかるよ、という自信ある方、次回記事で本当に全部把握していたか答え合わせしてください←
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