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Starting Out: Grand Archive TCG Vol. 24 - Proxia's Vaultってなーに?

非スターターのChampionでZanderを紹介した際、通常のパックから出ないカードを紹介しました。

よく考えたらLv2にレベルアップさせるだけでSlice and Diceがpreparedにできるんだよね、これ。

画像はいつも通り、https://www.shoutatyourdecks.com からのスクリーンショットです(記事サムネイルは公式サイトから使用しています)。

その解説で、以下のようなことを書いています。

入手方法はProxia's Vaultです。

なんとこのゲーム、プロキシーカードの使用が一部のカードに限り許可されています

 弊記事Vol. 17(https://note.com/ruy_sph/n/n07b37c2004fd

公式大会で公的かつ大々的にプロキシーの使用が認められているTCGを、私は他に(『地球環境カードゲーム マイアース』以外)知りません。
『マイアース』に関しても、公式ルールで「両者の合意が取れたオリジナルカード(公式発行以外のカード)だけ使用できる」としていた記憶があるので、無条件ではないです。
それが、Grand Archiveでは、公式が認める方法で、一部のカードがプロキシーとして使用できるというルールがこちら に定まっています
かいつまんで書くと、

  • 通常のパックとは別に、禁止改定のタイミングでプロキシーとしてカードをリリースします(0枚リリースということもあります)

  • それらのカードは、実際のカードと同じ厚さ・大きさでフルカラーコピーすることで、任意のイベントに使用できます

  • リリースされるカードはMaterialデッキに入るものだけです

  • カードをプロキシーとして使用していいのは、カードの権利表記部分の年の翌年12月31日まで、それ以降は公式発行カードを使う必要があります

という感じです。
で、現在は以下の5枚がProxia's Vaultとして使用が認められています。

今回は、この5枚に絞って詳細を見ていきます。

Zander, Deft Executor

1枚目はこちら。

右下は2024年の記載があるので、このカードは2025年12月31日までプロキシーで使用可能。

Zanderの記事内でも公開したカードなので、詳細はそちらが詳しいかと思います。
Zander Lv1がpreparationカウンター1個を置き、これがpreparationカウンターを2個置けるので、prepare 3までのカードはここまでレベルアップするだけでpreparedでのプレイが可能です。
墓地からAssassinのactionかattackのカードを回収できる効果もあるので、Lv3を採用せずに戦うデッキでも、試合の後半にこのカードで必要なカードを回収する、というプランで戦うことも可能でしょう。

このカードがプロキシーで使用できるのは、2025年12月31日までです。

Insignia of the Corhazi

Zander = Assassinつながりで2枚目はこのカード。

Wind以外のLuxem Assassinではかなり重宝する1枚です。

能力は2つあって、1つ目は3コスト払ってレストするとpreparationカウンターを獲得できます。
Windwalker Bootsが出せないWind以外の2色ではpreparationカウンターをためる手段が多くなく、Lv3になってから出せるとはいえ、これでpreparationカウンターをためる、というのが基本プランのひとつにできるように思います。
ためたpreparationカウンターの主な使用方法はpreparedでカードをプレイすることですが、2つ目の能力はpreparedでカードをプレイした際に、influence(手札とmemoryの合計枚数)が6以下であるならカードを1枚memoryに引くというもので、自己シナジーがはっきりしたカードです。
Thousand Refractionをpreparedでプレイすると、preparationカウンターが尽きるかinfluenceが6になるまで、ダメージが発生する限りずっとmemoryにカードを引き続けられるので、Lv3になってからのドロー手段として覚えておきたい動きです。

このカードがプロキシーで使用できるのは2024年12月31日までです。

Viridian Protective Trinket

3枚目は、ちょっと変わった存在のこのカード。

完全に同名のカードがFTCにあります。

FTCに登場した同名のカードが、エラッタとして効果が変わって登場したカードです。
効果としては、場にある限りこれをコントロールするプレイヤーのターン中は、相手はWaterのカードをプレイする際に2コスト追加で支払う必要がある、というもの。
FTC登場時点では、"場にある限り"の部分が、"Banish Viridian Protective Trinket"というコストになっていましたが、2023年8月15日の禁止改定時に変更されました。
以降、エラッタが適用されたものとして扱うことになりましたが、まあコスト部分を書き換えているのでもはや別カード、ということなのかProxia's Vaultが登場したようです。
なお、効果としてはエラッタ前の記述のFTC版でもエラッタ適用して使用することになっているので、FTC版のカードを入れても処理上は問題ないようです。

このカードがプロキシーで使用できるのは2025年12月31日までです。

Scepter of Lumina

Water関連ということで4枚目にはこれ。

Ban list Category 1にいるので、環境要注意カード扱いです。
Category 3が禁止なので、これは普通に使用可能。

すべてのWaterデッキに採用されているといっても過言じゃないくらいの採用率を誇るパワーカードです。
まず、お互いがWaterのChampionをコントロールするなら、memoryコストを支払ってactivate(=Materializeではないけどプレイ)できます
お互いがWaterであれば、1ターン目からこれを出して、2ターン目にレベルアップ、ということも可能ですね。
しかも、コントロールするプレイヤーのChampionがレベルアップするたびに、これのコントローラー以外のChampionを1体対象に4点のダメージを与えます
軽減は可能とはいえ、(Tristan以外でdelevelを考慮せず)最大3回はこのダメージが飛んでくるので、12点覚悟、という感じになっています。
だいたいNicoは採用してると思いますが、Nicoからこれが出てNicoの攻撃が通ると大変ですね、山札が(他人事)。
最後に、5コスト(reserveコストの方)を払ってこれを追放すると、2ドローできるので、最大レベルまでレベルアップしてしまっても腐ることがない1枚です(実際、最高レベルまでレベルアップしてから2ドローするためだけにMaterializeすることがあります)。
うん、全方位無敵感。
あ、ちなみに、Proxia's Vaultのカードも普通に禁止対象です。
環境により、Proxia's Vaultのカードは禁止になりえて、このカードはその可能性が0ではない状態です(現在、Ban ListのCategory 1にあります)。

このカードがプロキシーで使用できるのは2024年12月31日までです。

Stonescale Band

最後の1枚はこれです。

2024年8月5日に効果改定発生しましたが、今手元にある紙のカードは旧記述です。

Tamer用のRegaliaですが、次の弾・AMB(Immortal Ambition)がリリースされたら、もしかしたらKongmingでも使われるかもしれません(KongmingはMageでTeraということがすでに明言されています)。
ちなみに、2024/8/5の禁止改定で、初めてProxia's Vaultのカードに効果改定が入りました(ついでに、改定後の効果でCategory 1入りしました)。
以下では、新効果に基づき紹介します。
効果は2つで、1つ目はClass Bonusで登場時に最大3枚までのAllyカードを手札とmemoryから墓地に捨て、捨てた枚数分のカードを引くというルーター
捨てるカードがAllyに限られるとはいえ、最大3枚ドローは強力です。
一方、2つ目の効果はreserve 2とレストをコストとして、起動したターンに次に出すallyがFast Activationをもつというもの。
効果間は若干シナジーが悪いとはいえ、たとえばAutomaton Beastkeeperで捨てたBeastのAllyを回収する等の方法もあり、活路は広いように思います。
Memoryコストは1かかることになりますが、それでもできることを考えたら適正水準なパワーに調整された、という感じです。

このカードがプロキシーで使用できるのは2024年12月31日までです。

まとめ

他のTCGであまり見ない、プロキシーで公式にカードを有効とする、という制度
ゲームとしても面白くなる効果が多いので、ぜひ入手して使いたいものです。
これらのカードは、NationalやRegional、Ascentといった会場で獲得できるようです(が、まだ参加したことないので本当かはわかりません)。
実物カードの入手がなかなか困難ですが、当面はプロキシーで使えるので、まずはプロキシーで使ってみてはいかがでしょうか。

……最短更新したかと思ったら、実はVol. 9がもっと短かったらしい。
次回はそんなに短くなりません。
だって、キーワード能力(ほぼ)全部扱うんだもの……

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