発想の転換
先日、埼玉県行田市にて、76歳女性が運転する車の誤操作による車5台が衝突し、4人が死傷した事故が発生した。
事故で対向車線を走っていた乗用車の女性(47)が死亡、同乗していた小学生の長女(8)や、トラックを運転していた男性(52)、車線をはみ出した女性が重軽傷を負った。
昨今、目立つようになった高齢者による事故だ。
おひとりの命がなくなってしまう凄惨な事故。
ご冥福をお祈りします。
この事故を受け、世間では様々な意見が交わされているが、普段ニュースを見ない僕もこのニュースは目に止まったので、少し世間に耳を傾けることにした。
すると、あるネット記事のコメントで
「私も70代なんですが、こういった事故を起こさないようにマニュアル車に乗り換えました!何かあったらエンストするだけ!」
とコメントしている方がおり、なんて素敵な発想の持ち主なんだと感心しました。
決して起こしてはならない事故を受けた同年代の方のその受け取り方や何たるや。
その方は続けて
「免許は返納したいけど、田舎に住んでいるから車を手放すことは出来ない。」
と。
そりゃそうだ。土地柄もあるだろうが、都心部だって高齢者の方全てが車を手放したり免許返納をする必要は一切ない。
趣味でドライブが好きな方も沢山いるだろうし、先に亡くなった主人の愛車を形見代わりに愛しているご高齢の方も知っている。
僕が素敵な発想だと思ったのは、
・車には乗り続けるという意志の強さ(田舎だから必須ということもあるが)
・凄惨な事故を自らに踏襲し、ネガティブに免許返納とならず、少々面倒になろうと乗り慣れたオートマからマニュアルへの転向。さらには、誤運転をエンストという観点で少しでも抑えようとする心構え。
この2点だ。
感銘を受ける他ならない。
実際のところエンストでどうこうだけじゃない場面もあるだろうが、そんな野暮な意見ここではいらない。
総じてリスペクトに値するこの方のご意見。
こういう人生に見切りをつけず、世の悪事も自分事と捉えなお、その先にある生活や楽しみを守る。
なんて素敵な発想なのだろう。
老害化してしまう高齢者や若年性老人が蔓延る現代日本も捨てたもんじゃねぇなあと思いました。
僕も見習ってオートマみたいに誰かにギアを自動で変えられる人生ではなく、一つ一つ自分の手でギアチェンジ出来る人生を歩んでいきたい。