鬱だけど会社に行かなきゃいけないケンくん(26)のためだけの坂口恭平ラジオ 文字起こしメンバーの分

こちらは11時間49分にも及ぶ 鬱だけど会社に行かなきゃいけないケンくん(26)のためだけの坂口恭平ラジオ の9時間30分から40分の10分間の内容です

今回の文字起こしメンバーの一人である はちさん からお預かりした物を 了承頂いて載せています😌❤️

9:30-40

9:29:44 ~ 

坂口さん)はぁ。あぶなーやで、もう。これだってそう好きになるわな。だってみんないいところあるじゃ ん。

M さん)んん... 

坂口さん)みんないいとこあるしさ、それでなんで通り過ぎてんだろって思うねん、俺。毎日。

M さん)うん。

 坂口さん)(笑い声)だから止まっちゃうんよね。もうさ、アオがパパは今んとこ全部に鼻血が出てるよ、 とか言って。そっかごめんアオちゃんとか。でもさ、でもいいとこさいっぱいあるじゃん?とか言って。うん、そう。それはいつも分かったよねって。でもパパが疲れるからそれ以上はいいんじゃないかなぁとか言って。

M さん)うん。

坂口さん)うん、悪いとは 1 秒も思わないよって言ってくれるの、アオちゃん。でもパパが疲れるからやめた 方がいいんじゃないっていう感じっていう。

M さん)うん。

坂口さん)優しいんよね、アオも。ほんと。

M さん)優しいですね。

坂口さん)本当に優しいんよ。アオって。ま、ゲンちゃんもそうだけど。

M さん)うん。 

坂口さん)ゲンが俺が鬱ん時、ゲンになんかしてやろうとしすぎてさ。なんか頑張って側転したら、ちょっともうぐらって来ちゃってさ。壁にぶつかって、パジャマ着たまま壁にちょっとぶつかった。おいおいお前 病人なんだから無理すんなって言ってたもん。小学校 2、3 年の時。その瞬間俺泣いちゃってさ。あぁまじ か~っとか言って。ゲン分かってるよなぁ、そりゃなぁっつって。そっからはもう土日とかもお父さんみたいに連れ出したりしないでいいかなぁ。横にいてやっていうふうにゲンも言う、口で言うようになったから。

 M さん)うんうん。

 坂口さん)でもゲンはただゲームしたいだけなんよね。なんか。嘘嘘。でも俺はそれで感動しちゃうわけじゃん。

M さん)いやぁ、でもなんかすごいなって思います。

 坂口さん)ゲンって、そうねぇ。クレジットカードも全部紐付けさしてあげてるの。ゲームの。欲しいものを買いたいけど買えないとかじゃなくて、欲しいと思った瞬間にボタン押せるようにしとけって。

M さん)うんうん。

坂口さん)ゲンちゃん、それで俺に言わずに買ったこと 1 回もないんよ。

(2 人笑う) 

坂口さん)もうわかるよね。やり方ってね。なんか人との付き合いってさ。なんでもして良いっつってなんでもしないん。なんでもしちゃダメって言うと訳わからんくなっていくんよ。

M さん)うん。 

坂口さん)なんでもして良いって。自分に相談しろって。自分の胸に手を当てて、自分が欲しいものを、欲しいものだったらそれ獲得して嬉しいんだったら、もう俺カード全部紐付けして、もうこれ購入ってボタン 押せば全部自分のものになるようになってるからって言ったら、ゲンちゃん買わないの。

この前もサンタクロース、なんか言う人がおるらしくて、なんか12月の24日にあのなんか買うんですけど、サンタさんになんかありますか?とか言ったら、いや普段から非常に満足してるんでサンタにはお願いはありませんて。よかったーっと思って。まぁ実際はただ、この資本主義を作り出した、ただの買い物しようぜパーティなんだっつって。お前がそうやって思ってくれてありがとうって。俺サンタよりハンパないよねっつったら、うんお前のがハンパないって。買わなくて良いのに買ってくれるって。パパそんなにアイスも買わなくて大丈夫だよとかって。いっつもお土産どっさりだから。もう満足しましたって言うから。もうアオとゲンすごい。もうなんかね、こう調子、ああまた頑張ったぁって言ってる時にさ、パパごめん、今日私たち満足してるから なんにもいりませんっつって。やばいの。満足してんのかって。満足してますとか。

M さん)うん。

 坂口さん)はぁあ。もう俺のテクニック、ズルすぎるよね。アオとゲンの優しい話をして、どんどん M が優しくなって俺に。やばい。もう。もう今だったら、ちょっと M、ちょっと鼻と鼻だけ。鼻先だけ合わせていい?っとか言ったら絶対 M やりそうだから。すごいね。この電話で、電話で、したで、空想で見てるだけだけなのに恥ずかしがるM。可愛すぎでしょ。なんでもできるじゃん、だって。はいはいやってあげますよってね。こんなふうに言わないM がすごいよ、本当。

M さん)でもなんかこう、坂口さんと話していると、なんですかねぇ。なんかもう性別を超えてる感じがしますよね。

坂口さん)そうそうそう、作戦じゃんそれ。性別超えてるからお風呂に入れるっていう。

M さん)そうそうそうそう、作戦。 

坂口さん)これは、これはお風呂に入れる。ま、でも作戦ていうか、ま、もう俺はもうそれ、その成功体験がすごいんじゃない?

M さん)うん。だと思います。そう、ほんとに。

坂口さん)そうやったらみんなが優しくしてくれて、もうみんながもう恭くん、もう家族じゃないけど泊まっていくどころかもう何日もここにいていいよってみんな言ってる。だけど、またそっからなんかあれだけど。俺母ちゃんからさ、寿屋っていうデパートで拾ってきたんよ、あなたはって冗談で言われたことがあるんよ。

M さん)はいはい。

坂口さん)5 歳、6 歳の時に。俺まじビビったんよ。マジこれ本気だと思って。でもそれからやっぱり、なんていうの、本当に絶対にこの人達は俺のことを家族と勘違いしてくれるように全部ちゃんとやろうと思った の。だからもう、俺生まれつきなんよ。

M さん)確かに。なんかその歳だと信じちゃいますよね。

坂口さん)信じちゃう。 しかも俺、出生がやっぱまた複雑だから。

M さん)んー。

坂口さん)はじめっからお母さん、お母さんって思ってないんだよね。

M さん)んー。

坂口さん)そう。

M さん)書きます。なんか、最近こう、恭平さんがまぁいろんなことを、こう、家族の問題に繋がっている って仰っていて、ほんとにそうだなぁって。なんか家族って自分が生まれて最初に触れる社会じゃないですか?外の世界っていう意味で。なんかそこで受け入れられるか受け入れられないかで、なんかその人の社会の見方がだいぶ決まっちゃうなぁと。

坂口さん)まあねぇ。そうそう。

M さん)思っていて。

坂口さん)だから、ま、でもさぁ、そこ、こうあるとこもいっぱいいるわけ。それこそお父さんの子どもを孕んじゃってっとかの人もいるから。でもそいつも生きてんだよね。まだ。

M さん)うん。

坂口さん)そう。また 3 人人格が分かれちゃって、3 人ともと付き合いあるけど。そいつなんか、今個展やってんだって。絵の。

M さん)うんうんうんうん。 

坂口さん)恭平に教えてもらって絵を描いたら、突然絵が上手くなって、今渋谷のティーンズってとこで、 なんか不登校の子が行くようなとこがあんだけど。そいつは 20 何歳なんだけど。だけど入って良いよって言 ってくれて。で、そこで展覧会してっから東京やし、もしよかったら見に行って欲しいけど。

M さん)うん。 

坂口さん)ほいで、そいつとかも俺のことずっとお母さんって言ってるんよ。その子は女の子なんだけど。 身体はね。だけど男、心は男だからかな。で、その中でさらに 8 歳の子となんか 1 0何歳の子と、その自分自身てなんだっけ。

M さん)うん。 

坂口さん)だけど生きとるんよね。だから家族つくれば良いと思ってるから。家族なんか全然、出生の問題 なんか全然乗り越えられるっていうか。だけどそれぐらいの、やっぱり、愛情だしたり、俺そいつと一緒に 寝たからね。添い寝して。寝かしてあげて。そしたら 3 人とも出てきたの。だから 3 人、そいでフラッシュバックの意味が分かったの。フラッシュバックが起きると人格が出てくるのね、次の。

M さん)うん。 

坂口さん)だから悪いだけじゃないの。フラッシュバックによって次の人格が出て、彼らのそれぞれ担って いる部分が違うから、痛みがそれぞれ違うからさ。

M さん)うん。 

坂口さん)でもそういうのも、お前フラッシュバックせんでいいように、やり方見つけようって、その日は ずっと大宮駅にいて、大宮の駅一緒に歩きながら。

M さん)うん。

坂口さん)だ、突然スコールが降って、タクシー会社の駐車場かなんかに雨宿りさせてもらってさ。したら なんか雨の音聞いてたらやっぱ眠くなるじゃん。フラッシュバックだから睡眠不足な訳で、そいつも。

M さん)うん。

坂口さん)そしたらそのまま寝たんよ。気持ちよくて。トントントントンしてあげて。したら起きたら違う 人格になってたの。そん時に安眠してもう 1 回次の人格に変わることも出来たやろ今っつって。フラッシュバ ックにならなくても、まぁ俺に紹介しようと思ってみんな、ほらフラッシュバックと共に出てきてたから。 少しゆっくり熟睡、なんか一瞬だけでも熟睡出来たら、次のやつ出てこれるから。安心してその、次出す方 法もあるんだよって言った以来、しばらくずーっとフラッシュバックなかった。で、もう今はほとんどフラ ッシュバックない。治ったんよ。なんの薬も使わんでも。簡単だから。愛してあげたらいいだけじゃん。なんでみんな愛したら、なんかをもらわなきゃいけないとかね。なんちゅーか、なんかそういうの飛び越えたいよね。