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膜を張ること


 膜を張ること。
 言葉を知って外せなくなった世界との膜を。
 外せないならむしろ自覚的に張ってゆく。
 泳ぐように。
 踊るように。
 飛ぶように。

 言葉のない世界を夢見ることで、
 言葉の膜宇宙を特権化するな。
 これもひとつの幻。
 空像としての世界。
 空像を、
 泳ぐ。
 踊る。
 飛ぶ。

 毎日剪定仕事。
 泥のように暑い夏。
 言葉の身体で泳いでゆく。
 言葉の五体を諦めてゆく。

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