詩(この世の花)
この世の花はどこにある
この世の花はどこにある
わからないのだけれどわたしには
この世の花はどこにある
この世の花はどこにある
わからないのだけれどわたしには
この世の花の匂いがする
失語する失語する失語する銀河たち
物語は忘れ 天は災い 言葉は枯れた
この世の花はどこにある
この世の花はどこにある
うたはなく
速度は疲れ
変位は褪せた
生きることを直に
地べたを這いながら
記録もつけず
ただ受動する受動を
いちにちとして
花ひらきますように
ただこの世の花として
花ひらきますように