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走る野鹿


 8時半就寝、3時過ぎ起床のルーチン。
 身は疲れ、脳は誤作動し、やる気は起きない。
 やれやれ、やれやれと、身心引きずる。
 身支度終わって、机に向かうのに約1時間。
 you tube のショパンかけて David Bohm を読む。
 そのあいだあちこちのゴミや乱れが気になり、掃除したりする。
 何度か排便し、水を飲み、スクワットし、珈琲を飲む。
 少しずつ、ほんの少しずつ体幹が立ち上がってくる。
 軟体動物から脊椎が生えてくるように、一日の柱が建ってくる。
 猫が起きてきて、餌をねだる。
 膝に来る。
 そのうち飽きて外へ出てゆく。
 まだ夜は明けない。
 
 不幸の意識、不全感は消えない。
 何がどうという原因もない。
 ただこの世との折り合いが悪いだけ。
 あんまりな時は、そういう構造の風景と見る。
 自分を出来るだけ風景の一部とみる。
 遠く、近く、フォーカスしている心そのものをまた景として。

 ホログラムのように、
 走る野鹿が現れる。
 しばらく野鹿として跳ねてみる。
 何かを抱きしめているような気になる。
 夜はまだ明けない。

 

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