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いちにち 1

ひとびとの夕餉の灯がともる
ぼくは売れ残った
うらぶれた商人宿に帰れば
冷めた食事が待っている
凍えた身体を湯舟に入れ 
ひふをほどいた
今年もおわりですな
富山の薬屋が入ってくる
バイクの冬はきつくていけません
いけませんな
すえた布団のぬくみのなかで
おもいっきり世界をひきよせた
まっくらな森を走れ
さむい風をあつめろ
背びれをたて
胸びれをひらく
この水際をこえれば
世界に入れるか

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