【総括/Bリーグ】23-24シーズン #アルバルク東京 お疲れ様でした!
はじめに
今シーズンはQFで琉球に敗戦。
優勝を現実的に期待できたシーズンだけに非常に悔しい結果にはなったけど最後までファイトしてくれた選手たち、コーチ陣、フロントスタッフたち、アルバルカーズにまずはお疲れ様と伝えたいです!本当にお疲れ様でした。
まだCSは続くけど、今シーズンの振り返りをざっくりしていけたらなと。こういうのはリーグ全体終了まで待つと書きづらくなるので今のうちに。
昨シーズンの記録は以下に記載してますのでご興味ある方は。
戦績
レギュラーシーズン
東地区2位(48勝12敗)
※クラブ史上最高勝率
チャンピオンシップ
ベスト8(クォーターファイナル敗退)
良かったところ
レギュラーシーズン最高戦績
まずはレギュラーシーズンの成績としてはBリーグになってから最高勝率だったのは素直に讃えるべき。相変わらずポロッと取りこぼしがあったりする勿体ない試合もあるけど、昨シーズン比較では随分と安定感はあったね。負けた試合もほぼCS出場チームとの痛み分けだし。
理由としては複合的なものがあると思うけど何よりも主力が健康体を維持できたことは大きかったかなと。過去数シーズン常に怪我との闘いだったアルバルクとしてはここをキープできたことが何よりも大きかった。トレーナー陣やメディカルスタッフの皆さんの尽力の賜物かな。
最後の最後にセバスがコンディション不良でCSダメダメだったのがそれ故に悔やまれる...。
入場者数最多記録更新
代々木第一にホームを移しての2シーズン目。
集客に対する気合いは十分に伝わってきたし、それが一万人を超える動員に繋がり、結果的にBリーグのクラブ主幹試合の最多動員数記録を樹立!これも素直にフロントスタッフの努力を讃えたい。
アルバルクは昔から不人気チームと揶揄されることも少なくなかったけど、年々着実にファンの拡大はできているし、東京という娯楽に溢れている土地において”貴重な休日のうちの半日をバスケ観戦に費やす”という選択をさせることの難しさを考えると新規観客の動員も増えているのは素晴らしいなと。
あとはこの新規客をどう定着させていくのかだったりとか、新ホームアリーナ移転が控える中で集客戦略がどうなっていくのかは注目していきたい。
ロスター編成
これは伸び代というか悪かった部分でも少し言及するんだけど、ロスター編成の”構想”までは良かったと思う。(中身については改善点で言及)
去年の記事で自分は以下のように書いていたのだが、大貴の離脱以外はほぼ構想通りには進んでくれた印象。
中でもテーブス海の獲得は本当にナイス交渉。代表級PGが入ったことで一本芯が通ったのは今シーズンだけではなく今後のカルチャーを再構築していく過程でも大きなポイントになるよね。事実、アルバルクに来てから(当然これまでの積み重ねがありつつ)更に成長したし、両者にとって良い移籍になったと思う。
去年まではルカの残したロスターでアドがなんとかやりくりする感じだったけど今期はアドがやりたいことがある程度やれたのではと思う。
改善すべきところ
ロスター編成(中身)とローテーション
良いところ述べたのに早速かよ!って感じではあるけれども...笑
レギュラーシーズンもそうだったけど特にCSで顕著だったのは主ローテメンバーとベンチメンバーでの信頼度の差。これは正直普段の練習を見てるコーチ陣にしかわからない部分があると思うし、どうするのが正解なのか分からないけどあれだけ琉球戦でロシター、テーブス、オサ、グダ、レオのプレータイムが”極端に”伸びざるを得なかったのは想定外すぎた。
レギュラーシーズンとCSで闘い方が異なるのは全く個人的には違和感なくて、自分がNBAで推しているセルティックスも基本的には信頼度の低いメンバーは一切使わない采配だし、世界的に見ても主流。Bリーグでも千葉の富樫や宇都宮のニュービル、比江島あたりはめちゃくちゃプレータイム伸びてるしね。
ただ、それが”意図したローテーション”なのかはすごく大事。例えばテーブスやライアンやレオが明らかに疲弊して、代わりに投入された選手のプレー強度が落ちてしまう、ミスが発生してしまう。そんなことは当たり前に起こりうるけど、ひとつのプレーが命取りになるのがCSというのは優勝を2度経験しているアルバルクが一番よくわかっているはず。
主力のプレイ強度を下げないためにプレイタイムをシェアしたいけど、シェアしてる時間を凌ぎきれずすぐに再投入せざるを得なくなる、そんなジレンマ。3分休ませたいなら3分休ませられるだけのプレイをベンチメンバーができるのか?その勇気をヘッドコーチが持てるのか?そのための組織が作れるのか?
長々書いたけど、フロントスタッフ特に伊藤GMはコーチをどうするのか、選手編成をどうするのか?という1番難しい命題に向き合う必要がある。(もしかしたらGM自身も...かもだけど)
今回のCSの結果や中身を見てどう判断するのかは注目したい。
※個人的な願望は別パートで書きます。
コアファン層の増加
レギュラーシーズン集客好調!なのはめちゃくちゃ喜ばしいことだけどやはりCSの空席はかなり一ファンの自分としてもがっかりした...。
※選手やスタッフのガッカリはそれ以上な気もするが...
土曜の試合は多く足を運んでもらっていたことを考えるとやはり平日の試合(しかもGW明けの忙しい時期)ではいくら大事な試合と言っても優先してくれる人はそんなに多くないのだなぁというのを突きつけられる結果になった。
前述した通り東京において色んな娯楽があり、しかも平日は仕事終わりで、しかも普段と開催地違って、という難しい条件だったのは間違いないのだが正直”多少何かを頑張って調整して/犠牲にしてでも試合を観たい”という熱量のファンはまだまだ少ないなと。
※それでも当時立飛ですら全然埋まらなかったことを考えるとかなり増えてるのはポジティブ。
青海にアリーナができることでアクセス面はまた一長一短出てくると思うのでどうやってコアファンを増やしていくのかには注目。
選手別通信簿
※全て個人的な期待度に対しての評価
※S:期待を大きく超えた、A:期待以上、B:期待通り、C:期待以下、D:残念or評価不能
#0 橋本
評価:C
歴戦のベテランPGの獲得はチームとしても必要な枠だった。三河時代の闘将のイメージは健在でチームへのエナジー注入という役割は全うしてくれてありがとう。
プレー面は正直期待通りとは言えず、2ndガードとしては年齢的な衰えもありやや物足りなさを感じてしまう。3rdPGとしてスポットでの起用...がベストか。
#1 岡本
評価:D
ロスター外の試合やDNPの試合も多いので評価不能にはしているがチーム内のコミュニケーションの活性化としてはいてほしい存在。本人がプレータイムを求めるのでなければいてほしいが...。
#3 テーブス
評価:A
待望の代表級PGの獲得はやはり大正解だった。課題とされていたゲームメイクやアウトサイドシュートも成長を見せ、本物の実力であることを証明した。あとはチームを勝たせられるクロージング力とさらなる戦術理解。コアとしてアルバルクを引っ張っていってほしい。
#8 吉井
評価:C
おそらく本人が1番もどかしさを感じたシーズンだと思う。代表では重宝されるもリーグでは思うような信頼を得られず、出場時もあまり目立った活躍はできず。個人的には短い時間でも毎試合起用すべき選手だと思うがHCが変わらないのなら来季こそプレータイムを求めて移籍もあり得るのではと思う。
#9 安藤
評価:C
昨シーズンの終盤やCSでの存在感、頼もしさはどこへ行ってしまったのか...。シューターとしての攻め気、撃ち続ける胆力は前々から課題とされていたがやはりムラがあるのが扱いが難しい。スキルや身体能力の高さは一級品なので迷いすぎずやるべきことにフォーカスさせてあげたい。
#10 バランスキー
評価:B
キャプテンとしてチームを引っ張ってくれた今シーズン。プレータイムはなかなか伸びずもどかしさもあったかもしれないが、よくチームをまとめてくれた。CSは正直もっとザックを使っていれば...というシーンが多々あったのでHCとの噛み合いが懸念点か。
#11 サイズ
評価:B
シーズン序盤から中盤まで獅子奮迅の活躍でチームを牽引してくれた。ただ、最終盤のコンディション不良は昨年以下の成績に沈む要因に直結してしまった。めちゃくちゃ器用なタイプではないので新シーズンに向けた編成でどうなるかの1番のポイントではありそうなのと本人的にもスペインに帰りたいのかな...。
#21 平岩
評価:B
終盤の試合中心にビッグマン不在のタイミングをうまく埋めてくれてここまでのシーズンで1番印象は良かった。常に準備を怠らない姿勢にリスペクト。もう若くないのでいよいよ独り立ちするのか、このままのキャリアを歩むのか、決断の時か。
#22 ロシター
評価:S
彼がいるのといないのとではまるで別チーム。ここまでの戦績はライアンなしではあり得なかった。過去2年CSでまともにプレーできなかった鬱憤を晴らしてくれた。とは言え年齢的なことを考えてもいつまでもロシター依存はしていられないし、してはならない。あくまで裁量を持たせすぎるのではなくオプションとしての編成を考えてあげないといけない。
#23 メインデル
評価:A
個人的に待望していた外国籍ウイング。特にシーズン当初は高確率なスリーポイントや縦へのドライブ、パッシングでチームに貢献。スカウティングされてからはやや苦戦も気持ちを全面に出す姿はあまりこれまでのアルバルクにない要素なので刺激になった。フィジカル面ではややBリーグ的には微妙なのと個人での打開力は劇的にあるわけではないのでそこをフロントがどう考えるか。
#25 福澤
評価:D
出場機会がこんなに限られてしまうとは...。シュート力を考えても竜馬と交互にローテするくらいのことはしても良かったのではと思う。何のために獲得したのか、GMとHCできちんとコミュニケーションが取れてるのか、それが不安だ..。福澤は同い年だし同郷で学生の頃からよく見ていたので奮起してほしい。
#75 小酒部
評価:S
今年の悔しい敗戦も、小酒部のジャンプアップのための1年だと思える、それくらいの素晴らしい出来だった。エースキラーとしての地位はすっかり確立したが、本来の点取り屋としての側面も出る場面が多くなり、”チームを背負う選手”になってきている。テーブスと2人でアルバルクのコアになってほしい。
#77 グダイティス
評価:B
怪我で離脱した期間があったのは勿体無かったが、出場している間は鉄壁のディフェンスでチームに大きく貢献。今時の器用なセンターではなく、無骨で職人気質な硬派なタイプで個人的にはめちゃくちゃ好きなタイプだった。3番手の外国籍としては頼もしかったし、アドHCがやりたいバスケへの理解度は高かったね。これくらいはやってくれる期待はしてたので評価としてはB。
来期構想願望&予想
基本方針
まず来シーズンをどう捉えるか。
以前、GMが恋塚さんだったときアルバルクは3年周期でロスター編成を考えていると発言されていた。大司さんがどう考えるかわからないが、クラブとしての方針は変わらないと考えると来年はアドHCにとっての勝負の一年になる可能性が高い=基本的には継続路線になるのでは、と思う。逆に言えば来シーズン結果出なければHC交代も全然あり得るかなと。采配には個人的には若干疑問が残るし...。
予想ロスター構成
それを踏まえての来シーズンの予想は、
PG: テーブス、竜馬、🆕ハンドラー系ガード
SG: 小酒部、周人
SF: レオ※、ザック、🆕3&Dウイング
PF: ロシター、平岩or🆕日本人ビッグマン
C: サイズ※、グダ
かな。
外国籍選手について
外国籍に※付けてるのは、継続しそうと思いつつも、入れ替えも全然あり得るから。おそらくアドの好み的にグダは継続しそうだけど、正直サイズはもう日本長いしそろそろキャリア考えてスペインに戻るとかもありえそうかな...。もちろんいてほしいが...。
レオも人柄的にも実力的にも是非いてほしいんだけど”Bリーグでの現レギュレーションでの最適解”ではないという気がするので難しいところ。1年同じ方向性で再チャレンジするなら継続性重視で引き続きかな。
補強ポイント
おそらく、実力はありながらプレータイムを得られていない福澤、吉井あたりは今期で移籍濃厚かな...。2人とも大好きな選手なのでもちろんいてほしいんだけど、選手としての価値を示したいとは思う。飛竜は引き続き13番手、という立ち位置になってしまう可能性が高くはあるけどそれを本人がどう受け取るか次第かな。
平岩も全然プレータイム求めて出る選択肢あると思うけど、なかなか同じポジションは市場にはいないのでフロントもどう判断するか。
上記および”CSで起用できるか”を踏まえて、補強ポイントは大きく3つ。
・テーブスを安心して休ませられるボールハンドラー
・相手のウイングキーマンを任せられる3&D
・外国籍ビッグ不在時にインサイドを短時間でも任せられるフォワード
そんなの市場にいねえよ!!って言われても知りません。いや、渡邊雄太獲得で下2つはほぼ解決するんだけど()
特別指定選手や大卒ルーキーを昨季取らなかったことを考えると今期は目星があるのではと思う。陸くんとコンゴローくんは契約あるかもね。コンゴローくんはみなし日本人枠使えるかみたいな話が一時期あった気がするけどどうなんだろう...。
つらつらと書きましたが、ただの一ファンの妄想に過ぎないので、こんな発想もあるよな...くらいに思っていただけると。
結局は完成したロスターを応援するのみ!
まとめ
長いけど、終わってるとあっという間のシーズン。去年は正直千葉にボロ負けすぎてもはや悔しい気持ちが薄かったけど今年はあと一歩だっただけにいまだに悔しいなぁと。
そこまで熱中させてくれたチームに感謝しつつ、来シーズンも応援させてください!