白日


「真っ新に生まれ変わって
人生一から始めようが
首の皮一枚繋がった
如何しようも無い今を
生きていくんだ」

久しぶりにお酒を飲んで歩く帰り
不意に喉から漏れた声は行き場を迷い、
閑散とした夜道がブラックホールのように吸い込んだ。

時々消えて無くなりたくなる。
正確に言い換えれば、
何もかも捨て真っ新になって
私じゃない私で生きたいと、
そう強く思うのだ。

初めてこの歌を聴いた時

首の皮一枚繋がって逃れられない

その残酷さを突き付けられたと同時に

自分はどうやっても自分のままである事を
自分は自分でしか解決できない事を

強く主張し未来の自分の背中を押してくれる
作者の激励と包まれるような温かさを感じた。

私は何か後ろめたさがある時、弱音を吐きたい時
この歌を思い出す。
心の叫びが具象化された強いメッセージが
私を支えてくれるのだ。
冷たさの中にある温かさが
今日までの自分を許してくれる。
そして明日も私で生きようと思えるのである。





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