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体温を感じる。
自分以外の熱を感じることは何て心地いいのだろう。
「好き」
「好き」
言葉がシルエットに纏わりつく。
「かわいい」
「好き」
私達は入り込む隙間の無いほど密着している。
2つの言葉は対流し続け行き場を失っている。
「もう一回」
「好き」
私の中でやけに木霊する。
カン、カン、カン、、、、、
私の心に彼の言葉が落ちる。
「冷えてきたね」
「くっつきすぎ?」
「このままでいい」
この温度が落ち着く。
溶けるほど熱いのは嫌いだ。
「暑いのは苦手なの。」
「冬生まれだからね。」
そうかもしれない。
「汗をかいたら冷えるんだよ」
「元も子も無くない?それ」
「夏の醍醐味だよ」
汗をかくのも嫌いだ。
「ねえ好き」
「かわいい」
カン、カン、カン、、、、
原因は中身かそれとも箱か。はたまたどちらもか。
彼の言葉は私の頭にやけに響く。
しかしその響きは、今日も私を眠らせるのだ。

写真:岩倉しおり



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