渦 第12話
会社の部下が会社のお金を持ち逃げして消えたことから
始まり社内の従業員が一人、また一人と退職していった
新しい従業員は入るが、隣のお店の子に手を出し退職
ついに上司から呼ばれ、私自身の環境管理に言及
私の性格の問題にまで言及されてしまう
自分の問題、私が悪影響の根源であると罵倒される状況に
私はついていけなかった。性格の欠陥は自分で十分知っていた
怒られることは仕方がないのかもしれない。
なにせ、生活に嘘をついて生きてきた人間が真っ当な人間で
あるはずがないのだ。しかし目まぐるしく動く環境と人の感情に
気おくれしていることが怖かったのだ。
夜、TVつけて華やかに笑う、歌う・・・何も入ってこない
ご飯を食べて、米を口にいれると噛みしめる度に涙が出た。
疲れているけど寝れなかった。
そして渦は、ベッドで目を閉じて寝ている私の左顔面に近づき
私を凝視していた。