オンボーディングプロセス② 新入社員に必要な4つの関係とは!?
こんにちは。
株式会社アイムインのたなかるつこです。
前回の記事では、オンボーディングプロセスで必要な「組織とのつながり」についてご紹介しました。今回は2つ目のプロセス「人とのつながり」についてみていきます。
<過去記事もご参照ください!>
▶#4 オンボーディングとは、実は〇〇の期間!人材の早期定着のコツは?
▶#5 オンボーディングで必要な3つの「つながり」とは?
▶#6 オンボーディングプロセス①ー組織とのつながり
【おさらい】オンボーディング期間に構築したい3つのつながり
オンボーディングの狙いは、新入社員のモチベーション維持を助け、組織の一員として溶け込ませ、早期定着・即戦力化を図ることです。主に以下のような3つの「つながり」を同時並行で形成していくことが必要です。
※上記のプロセスは、「Onboarding: Getting New Hires Off to a Flying Start(By Christian Harpelund)」を参考としつつ著者の見解をいれて作成しています。
今回は、「Connecting(人とのつながり)」のプロセスについて、深堀していきます
定着の命綱!?リモート時代だから意識したい、Connectingのプロセス
この「Connecting」のプロセスの目的は、社内の人間関係を構築し、自分のサポートネットワークをつくることができるようサポートすることです。
社内には、大きく分けて2つの関係があります。
▶オフィシャルな関係(例:上司、チームメンバーなど)
▶インフォーマルな関係(例:気の合う同僚、ランチする同僚、趣味が同じ、社内部活など)
このプロセスでは、新入社員がこのようなオフィシャルまたはインフォーマルな人間関係を構築できるよう、最初のつながりをつくる助けていくためのものです。
転職や人の流出入が多く、最近ではリモートワークなども増えている現代では、意図的にこのような人とのつながりを構築していく努力が組織には必要になってきていますね。
では、どのような施策が考えられるでしょうか?
人とのつながりは、入社前から始められる!?
オンボーディングは、入社前から始まるプロセスです。人とのつながり構築も、デジタルツールなどを使用することで内定後(入社前)から始めることができます。
【入社前からできること】
◆Slackチャネルで自己紹介
内定者も入れるSlackチャネルやイントラを整備。入社前から社員の自己紹介プロフィールを読んだり、Slackなどを通じて自己紹介を始める
◆バディーやメンターとのオンラインチャット
バディーやメンターと入社前からオンラインで話したり、自己紹介する機会をつくる。入社前から「誰に相談できるか」を知ることで、入社前の不安を低減することができます。
【入社時~入社後にできること】
◆一生の思い出にする!入社日イベント
入社日を「忘れられない日」にしてみましょう。例えばプレゼントを渡す、花や風船を座席に飾る、ウェルカムランチをするなど、自社のカルチャーを体現するような、面白いイベントを演出してみましょう。
◆テレフォンショッキングランチ
バディーのような世話係が、社内の各チームとの橋私となってカジュアルランチを設定したり、または、ランチしたチームが次のチームを紹介するテレフォンショッキングのような形で、ゲーム感覚でチームとの交流機会を増やしていくのもいいでしょう。
◆社内部活へ勧誘!
大学の部活勧誘のように、社内のインフォーマルな活動やグループへのお誘いなどもこの時期にやってみましょう。
◆バディー(ナナメンター)
直属のチームや上司の他に、ちょっとした困りごとを相談できるようなバディー制度があると、組織文化や組織のやり方によりスムーズに溶け込むことができるでしょう。バディーは、組織の橋渡しであり翻訳者のような存在です。
新入社員を支える、大切な4つの関係
オンボーディング期の新入社員を支える人たちには、大きく4つのタイプの存在があるのではないでしょうか。
ヨコ・ナナメ・タテの関係が構築できると、新入社員は様々な視点を受け、組織にとけこみ成長していくことができます。
◆同期:同時期に入った同僚。お互いに助け合い、切磋琢磨しあう関係です
◆バディー:1-2年先をいっている先輩。業務以外の相談や、組織での生き残り方(やり方)など、暗黙知を教えてくれる、組織の翻訳者・橋渡しのような存在です。
◆マネージャー:直属の上司・リーダー。評価への影響があり、主に業務や職種に関するアドバイス・サポート、スキルアップ支援をしてくれる存在です。
◆メンター:利害関係のない上司・またはメンター。日々の業務というよりも、社員の中長期的なキャリア成長を視野にいれたアドバイスやコーチングを提供してくれる存在。外部のメンターがこの役割を担う場合もあります。
参考にしたい!IT企業が取り組むConnecting施策
Connectingプロセスの好事例として、GMOペパボの取り組みや、Googleの取り組みなどが参考になります。
GMOペパボの取り組み
GMOペパボでは、中途エンジニアに対するオンボーディングの取り組みが豊富です。
例えば・・
◆ペパボカクテル(なんでも相談できるSlackチャネル)
◆ペパボテックフライデー(毎週金曜の社内勉強会)
◆ランチワゴン(火曜&木曜に中途パートナーがさまざまな事業部のエンジニアとランチに行く制度)
◆やっていきシート(自分で3か月後までの目標をたててもらう)
Googleの取り組み
Googleでは、新入社員はNooglerとして歓迎する組織文化があります。
新入社員向けのオリエンテーションでは、Googleでどう働くのか、プロダクト・戦略の説明をしてから、各個人の業務研修へ。
それぞれの業務に即した緻密なオリジナルのオンボーディングプログラムが作成されます。Nooglerはオンボーディングをグループで取組むことで、新入社員同士のつながり・結束を強めているようです。
こちらの、Nooglerの体験記もとても面白いです(英語)
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いかがでしたでしょうか?
各社も、自社のカルチャーを体現するようなユニークな取り組みですね。ぜひ、自社のカルチャーや特性を表現できるような自社ならではの取り組みを考えてみてください!
次回は、いよいよ最後のプロセス「成果とのつながり」を見ていきたいと思います。
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