ミュージアムレポート4 麻布台ヒルズギャラリー
ネット音大休学中の自由研究として書いているミュージアムレポート、今回は麻布台ヒルズギャラリーに行ってきました。
麻布台ヒルズとは。六本木ヒルズ、虎ノ門ヒルズに続いて最近(2023年11月)オープンした、森ビルという会社の作るでかいビルです。物価が高く、不思議な服を着た方も多くて、居心地はさほど良くないですが()、"優れた"文化を学ぶ為たまに足を運びたくなる場所です。
実は、先日29歳の誕生日を迎えまして、友達が祝ってくれるということだったので(いうてこっちから誘ったんだけど)なんとなーく気になっていて1人では行きづらい場所に着いてきてもらいました!
オラファー・エリアソン展 相互に繋がりあう瞬間が協和する周期
"優れた"文化を発信する豊かな建物ですので(しつこい)、当然のようにギャラリーがあり、開館記念でやっていたのがオラファー・エリアソン展。
デンマークの優しそうなおじさんアーティストです。
開館したての日曜日なので人混みを恐れていたのですが、同じ建物でチームラボも始まったようで、こっちの入りは落ち着いていたように思います。コイン返却式のロッカーに荷物を預けて、顔採用、というか笑顔採用(いい意味で)としか思えない驚くほど愛想のよい男の子にチケットを見せて入場します。
で、初手この火の球が現れて友人と焦ります。これ、理解できるだろうか・・?
慌てて近くのQRコードを読み取って、解説を読みます。
タイトルは『蛍の生物圏』。エリアソンさんはこういう球体をいくつも作って研究しているそうです。
次の部屋に入ると、早速研究チックな展示が始まります。
タイトルは『終わりなき研究』。大きな振り子と鉛筆がうねうねと動いていて、幾何学模様を自動で作っていきます。リアルタイムに作られた作品は、端っこに雑然と重ねて置いてあります。笑
友人のお母さんは数学好きみたいで、数学好きには堪らないんでしょうか。僕も得意科目は数学だったんですけどね、最近フィーリングで生き過ぎて数学愛は消えた気がします。とはいえアナログな方法でこんなにかっちりとした模様ができていくのは凄い。
さて、その先はようやく美術館っぽく(?)色々な作品が並びます。
これは、太陽光のエネルギーで作られた作品。
先ほどの振り子を自然の中に持ち出して製作されたような写真がありました。こういう自然とのコラボレーションが特徴のようです。
お次は太古の氷河の氷の欠片に顔料を載せて、徐々に溶けていったもの。
長い時間の中で生成された氷を、長い時間溶かす、時間の流れが作品に落とし込まれています。
真ん中のオブジェは動いていて、登っている渦巻と降りている渦巻が永遠と運動を繰り返しています。散髪屋の前のオブジェを思い出しますね。
このオブジェは扇風機が付いていて、風を感じます。別のパブリックスペースにある大きな作品と形状が似ていますが、この時は気づかず。
続いてはちょっと大きくて暗い部屋で、衝撃的な光の作品がありました。タイトルは『瞬間の家』。
ホースから水が暴れ出ているのですが、強い光が点滅しているせいで何とも不思議な体験です。
最後の部屋はオラファー・エリアソンさんのインタビューでした。ギャラリーから少し離れたパブリックスペースにある大きなオブジェについての解説で、ゴミを燃やした時に発生する炭素が原料になっているそうです。燃やした後空気中に漂い、人間が吸うと有害になるものを、オブジェとして固めたものだそうです。
作品の解説はこのオブジェだけで、とにかく力を抜いて解釈してほしい、というメッセージでした。じゃあ友達とのチープな解釈もありだったかもしれない←
ここまでで、規模は小さいですが、どれも解説を読んでみたくなる、印象的な作品の多い展示会でした。
移動中に見つけた、謎の屋根。建物全体がちょっと思わせぶりで、解説が欲しくなりますね。
ちなみに落合陽一さんのデジタルアート展もありましたよ、入場無料で。
こういうことやってる人なのね! とようやく理解しました。
最後に折角なのでとっても高いモンブランを食べました!物価高すぎ!
おしゃれさに耐えかねて夜はインドカレー食べましたけど()、1人では行きづらい場所に着いてきてくれる友人に感謝。そして誕生日に美術館行こうと思えるぐらいには、興味が湧いてきたんだなーと(他人事ですが)実感。
4月から復学の予定ですが、引き続き音楽以外のものにも触れていきたいなーと思ってます。それでは!