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【ライブレポート】次は倒す勢いで観に行きたい『げんじぶ空間:case.3』

こんにちは。

2022年4月5日、『げんじぶ空間:case.3』という、原因は自分にある。(アイドルのグループ名です)のワンマンライブに行ってきたので、その感想を語りたいと思います。(結果ネタバレになりますのでご了承ください)

前回のcase:2は2021年の年末にあったんですが、2021年は彼らがアルバムを2作も出していて、その2作目の直後だったんで、僕も気合を入れて大阪→東京と梯子してしまいました。

今回は新曲も少なめなので、気楽に観れるかな・・と思ったんですが、全然気楽ではなかったですね笑

というのも、case.2並びに去年出たアルバム『虚像と実像』の冒頭と最後は、『黄昏よりも早く疾走れ』と『藍色閃光』という、苦しい中でも走り出せ!という血の気の多い曲なので、「おっしゃいけーー」という、シンプルな気持ちで観られました。


今回はですね、一番最初にやった新曲の『青、その他』を最後にもフルで繰り返す、という、(沢山のリプライズ曲で構成される)ミュージカルでもあり得ない暴挙に走る演出だったんですけど、

確かにこの曲は爽やかなサウンドの割に、「飛べない鳥は飛べないままで」とか暗いフレーズが多いな、ぐらいに思ってたんですよ。それが、最初と最後に全体を通してパフォーマンスされると、嫌でもちゃんと歌詞が入ってきて、なんだかすごく切ない気持ちになりました。この曲、改めて歌詞を読みながら聴いてみても絶望9.5割:希望0.5割って感じで全然救いがないんですよね・・

それと、いつも以上に早替えとゴリゴリな曲繋ぎで全然休みのない、滝修行みたいなセットリストが相まって、見てる側もエネルギーを使うステージでした。途中から「もうこれ以上飛ぼうとしないで・・飛べない鳥でいいから・・」という気持ちで聞いてました。笑

が、若者が人生の一時期に無理に飛ぼうとするのは至って自然なことなので、仕方ないし、それも美しさなのかぁという気持ちにようやく落ち着くのにもう少し時間がかかりそうです。笑

(通信音大の最初の課題が『美とは何か』という恐ろしく堅い課題なんですけど、げんじぶの美しさでレポート、書けないだろうか)

折角なので順に振り返っていきます。


1.冒頭の儚さと綺麗さは唯一無二

前半の4曲のパフォーマンスは本当に綺麗でした。
新曲の『青、その他』は、爽やかな刻んだピアノに細かい歌詞が入っていく、彼らにぴったりな曲です。舞台の全面に映像があって、要所要所で顔のスポットカメラもあって、これまでになく綺麗で聡明な演出でした。

case.1は『嘘から始まる自称系』、case.2は『黄昏よりも早く疾走れ』と、かなりゴリゴリな曲から始まっていたので、今回は一気に安心感のある開幕でしたね。

新曲『結末は次のトラフィックライト』これも明るい曲調の割にいつまでも信号は赤なんで、切ない曲ですよね・・ライブ後何度も聴いて切なくなってます()
ここから『シェイクスピアに学ぶ恋愛定理』『以呂波』と続いたときの爽やかさはすごく心地が良かったです。

2.クールな衣装と自由な振り付けが心地いい

その後短いMCを挟んで怒涛の中盤に行きます。MCでは新曲の振り付けとか、新曲同士の振りがつながってるっていう話をしてくれました。(まーそら新曲なんだからどうとでもなるやろと思って聞いてましたが←)

そのあとは随分な早替えで黒衣装を纏って怒涛の2部に突入しました。早替えって地味だけど楽しいですよね。気にしてないとさらっと終わっちゃうんですが。

真っ黒の衣装がカッコ良かったんでこれは『JOKER』が来るな・・と思ってたらちゃんと来てガッツポーズ。この曲も何だかんだ(?)間奏に向かっていくところがうまいことできてるので、何度も聴くと癖になっちゃいますね。振り付けもカッコよくキマっていました。

『夢に唄えば』はcase.2ではやってなかったと思うんですけど、今回すごくいい感じでした。ミュージカルっぽい曲調の中で、各々が自由に動いている感じがしてすごく良かったです。ゴリゴリに固まった振り付けが多いので、これとか、『ネバーエンドロール』みたいな自由な振り付けがもっと増えると嬉しいですね。

(ミュージカル調といえばTravis Japanなので似てるんかなと思いちょっと眺めてみたんですけど、トラジャは振り付けがポップで、似て非なる感じでした。不思議)

3.名曲を占拠する虚像に困惑するヲタクたち

続いて、僕の大好きな『嗜好に関する世論調査』では、途中で2頭身ぐらいのアバターが出てきて舞台を占拠しましたね。そして声もボカロみたいな合成になって、明らかに会場が困惑したまま曲が終わったので、なかなかシュールでした()

その後『ジュトゥブ』がポップなアレンジで流れ、カラフルな衣装になった彼らが戻ってきて、最後に声も地声になって終わるという感じでした。
『ジュトゥブ』は可愛すぎる曲なのに(?)薄っぺらくなく、曲の構成がしっかりしてるので、ポップなアレンジはすごく映えますね。雅哉くんの登場シーン可愛すぎて何度も見たいです(急にヲタク)

あと潤くんの赤チェックの衣装も可愛かったです。最近、意外としっかりしたリーダーなんだなって分かってきたからこそ、潤くんがかわいいことしてるとすごいニヤニヤしちゃいます()
(Stray Kidsのバンチャンの、いかつい見た目でリーダーシップ抜群なのにかわいいことしてると、ギャップでやられる現象に似ている)

結果的にアバターは試合と試合の間を繋ぐチアリーディングみたいな(?)役割だったんで、まぁいいんですけど、アバターに関して言えば、可愛いかどうかは一旦おいて()メンバー間の違いがあまりなく、色で判断するしかなかったんで、そこがちょっと残念でした。あとはアバターが舞台を占拠しちゃうんで、なんだろうこの間は。という時間がありましたね笑

5公演を制覇したらしい友達も、この演出が来ると思うとトラウマになるって言ってました笑


4.爽やかに走り続けるという1番の苦行

ポップな衣装になって、初披露の新曲『キミヲナクシテ』でした。作曲者のizkiさん、18歳だそうです・・よく見つけてくるなぁほんとに。
izkiさんはツイートで「気合い入りすぎて7回転調します」ってツイートがあったので、安易に楽しみにしてたんですが、そんなに変態チックではなく、職業作曲家が「げんじぶってこんな感じでしょ?」って作ったみたいな、どっしりした曲でした。裏でずっと繰り返されてるフレーズがスタイリッシュで好きですねぇ。

アバターが場を持たせてる間(?)給水とかはできたと思うんですけど、衣装変えなきゃだし結局曲は続いてたんで、『夜夏』ぐらいからメンバーの疲れが目立ってましたね。好きな曲なんでそのテンションでやってほしくないなぁ・・と思ってたんですが、次が『ギミギミラブ』っていうテンション爆上げ強制みたいな曲なんで、逆に笑いました。なんでいつもこんな苦行みたいなセットリストなんだろう笑 ここからはマジで、(死なないで・・消えないで・・)と思いながら見てました笑

『ギミギミラブ』の後奏と『0to1の幻想』が繋がって、またカロリー高めの演出でした。0to1はそれまでの曲と全然違う曲調だと思ってたんですが、この2曲がすごいスムーズにつながったのにはびっくりしました。げんじぶのライブはいっつも(そこ繋がるの!)という驚きがあるんですけど、今回はこれが一番でした。癖強めの曲ですが歌も聴きやすくなっていていい感じでした。

ようやく、小休憩(という名の各々のソロダンス。特に凌大くんの細かいやつが好きだった。)があって、終盤に入ります。

5.終盤の不安定さは演出か、若さか

後半は、『半分相逢傘』が印象的でした。雅哉くんの「これでどっちも悪いね」も、(おいちょっと待てー!)ってなるし、光咲くんの(前回は録音だった)感想の台詞は、表情も言い方も完璧すぎて、むしろ怖かったです。

それと、『幽かな夜の夢』です。曲半ばでいきなり光咲くんが「本当にありがとう」と消えそうな声で言って曲が止まる。そのあとアカペラで潤くんがその先を歌い上げるんですけど、それもちょっと不安定で、怖さのある演出でした。

で、からのダメ押しの『青、その他』(僕なりの設計図の飛行機じゃ届かない、飛べない鳥は飛べない鳥だ、というフレーズが頭からずっと離れない)なので、なんだか救われたような、救われてないような感じで終わりましたね。

アンコールはデビュー曲の『原因は自分にある』と、昼の回なので『犬と猫にミルクとシュガー』でした。夜の回は『黄昏よりも早く疾走れ』で大好きなのでそれも聴きたかったですが、両曲ともアンコールって感じではないですね・・


まとめ.ステージを観るのに消費するエネルギー


一通り振り返っちゃいました。観に行った方どうでしたでしょうか。爽やかでいいライブだったー!とスッキリした気分になった人もいると思いますが、僕はどちらかというと、いろんなことが起こってカロリーの高いライブって感じでした笑

今回は、冒頭にも書いた通り新曲が少なかったので、増えた曲がいい感じに仕上がってるかなーなんて気楽な気持ちで来てたんですが、演出で見事に裏切られました。

終わったらテンション上がって友達と羽田空港でアクスタと写真撮りながら、げんじぶのワールドツアーあったら海外に観に行こうとか話してましたけど、そんな簡単なことじゃないんだろうな・・あとどれだけの努力を彼ら(と周りの人)がする必要があるんだろう、とも思わされましたね。

ところで、僕は元々K-POPが好きなんですが、K-POP界隈では兵役があるし、時に事務所とのいざこざが起きたり、犯罪に巻き込まれたりと、まぁ予想だにしないことが起きます。
日本のグループなら安心してみてられるか・・とも思ったんですが、そんなことはなく、まだ若いメンバーなのでこの先どの道を進んでいくのかも分からないです。あと、日本でも徐々にジャニーズでなくともいいグループが出てきましたけど、その活動はまだまだ不安定ですね。

まぁ、だからこそ、この先も目を離さず、観ていたくなる、そんなことを感じさせられるライブでした。どこまで演出が意図したものかは分かりませんけどね。(書いていく中で、自分の今の不安定さにも共鳴してるなと実感してます)

ともかく、これだけいい曲揃い、いいメンバーが揃って、ライブの度に心を抉ってくるようなグループはなかなかないので、最近の僕の行動力の原因は間違いなく彼らにあります。(言ってみたかった)

次のライブは秋ですね、僕もそれまでエンタメを勉強したり作曲したりする機会があります。気楽に・・とか言ってたのは反省し、次は本気で倒す勢いで(?)観に行きたいと思います。笑

その前にミスチルと(チケット取れれば)Stray Kidsが控えてますが←


というわけで僕の拙い初のライブレポートを読んでくれてありがとうございました。
最近は大学の「アートプランニング論」という授業で、アイドルオタク(人間)と鉄道ヲタク(物質)とアニメヲタク(二次元)どれが一番健全かというテーマでレポートを書いてnoteに載せようと思ってるので、よければフォローお願いします。

ではまた!

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