レミゼラブル2021版観劇レポート2回目
2021/7/2に2回目レミゼ行ってきました。今回は1階席。上手側でした。この間見た2階席からは見えなかった場面もあり、その逆もあり、大変楽しい観劇でした。
今回はなにか見出しを作って、少しでも読んでくださった方に優しい(つまり読みやすい)感想作文にしようかと思ったんですが、結局思いついたのはキャラ名だけでした。
あ、その前に、マイクの精度がすごく上がっていると前回書いたような気がするんですが、俳優の歌い出しに音が拾えなくなる現象が二か所あった。これはどうよ…( ;∀;)(1回目は「プリュメ街」で、エポニーヌの歌い出し。♪銭などないよ 知ってるのさ~♪の、「銭」が聴こえなかった。あともう一個は忘れた(…)
マイクといえば(また横道に逸れる)、「ABCカフェ」のときとか、学生たちは、自分のパートじゃないときは結構好き勝手に喋ってる。あ、勿論舞台上のキャラクターとして。7/2公演では、♪グランテール、酒を置け!♪とアンジョルラスに言われたグランテールが♪ブランデーかけてやれ みな火だるまさ♪と返したときに、仲間たちから思いっきり「グランテール!!」って怒られてた。それを拾ってたw
以前バージョンで私が個人的にすごくおもしろかったのは、カフェにマリウスが来て、アンジョから♪遅刻だぞ♪と言われ、♪その顔はどうした マリウス♪ ♪訳をきかせろよ~♪と促されると、いきなり♪彼女は幻 僕に微笑んで、夢のように 消えた~!♪と言い出し、今まで地図をみたりしていた学生たちが「ええっ!?」と振り返る。そのときに、誰かが「おい、やっちまったのかよ」って言った…
以前は一様に、歌(台詞)以外のガヤではマイク切られていたので、それに安心してなのか(?)皆さん言いたいこと言っていたように聞こえましたけども、最前列~3番目ぐらいの席だと、こんなきわどいやりとりも聴こえたのです。たぶん今回バージョンでもアンサンブルのみんなは元気いっぱいいろんなことを言って舞台を盛り上げているんだろうなあと思うと、最前列で観たくなりますね。(←寝言) さて本文いこうか!
【アンジョルラス】相葉裕樹さん。文句なくカッコイイリーダーでしたねぇ。なんだかですね、以前やってた上原理生さんや、岡〇二郎(なぜ伏字にするのか自分でもよく分からない…)はハーメルンの笛吹きみたいに、最後は学生や女子供まで黄泉の国に連れて行ってしまう悪魔的な面も持ち合わせたリーダーに、私には見えたんですわ。あの美しい髪色と派手な衣装、そしてなんともいえない胡散臭さ(笑)。とはいえ、決して私はそこは嫌いじゃないんですが。勿論お二人とも国を愛し、学生を組織して戦うという信念はちゃんと演じられておりましたよ。私の目がオカシイだけで。
でも、今回のアンジョは、なんか、まっとうなリーダーって感じがした。例の「共に飲もう」のときも、あーこのアンジョはノンケなんだなって。…以上です。
あ、余談ですが、「結婚式」での給仕になったアンジョは、舞台奥でノリノリで踊っており、とても心が和みました。
【エポニーヌ】屋比久知奈さん。歌唱力はかなりエポニーヌだった。だけど、ゴメンナサイ、私は、前回観た人の方が良かった。「On my own」のとき、舞台下手にどんどん歩いていくのはいいんだけど、コートのポケットに手を突っ込んだまま歌うのは、ちょっと私のイメージするところのエポニーヌではなかった…。大体あんなに舞台端に行ってしまって、オケボックスの指揮者が見えるのか?なんだかヤンキー色が前面に出過ぎて、マリウスを想うけなげさや切なさが、残念ながらあまり伝わってこなかった。このエポニーヌなら年取ったらマダムテナルディエになりそう、、などと失礼な妄想までしてしまいました。言い過ぎですね。すみません。歌は本当良かったです。
【コゼット】お名前は省略。エポニーヌに案内して貰ったマリウスと出会うシーン。美しい恋の歌は本当に心に残る。で、コゼットはエポニーヌを覚えているか? というところで、私は断然以前の演出よりコッチがいいと思いました。二人は至近距離で見つめ合うが、エポニーヌは相手を知っているから俯いている。コゼットは、最初「…?」って表情をした後、ハッと気づいちゃうのだ。ちなみに前演出のときは、コゼットは全然気づいていない、かと思えば、俳優によっては「ん…?」みたいな顔をするヒトもあり、はっきり言って「どっちなのよ!?」ともやっとした気持ちが残ったから。
ちなみに、今回マリウス&コゼットのキスは2回(前演出ではなし)で、エポニーヌが亡くなる間際の、マリウスへのキスは、割愛。まあこのシーンは後から、もっとこなれてきたあたりで付け足されるかもしれないと思いました。あと、ちょっと歌が早かった気がしたなぁ。落ち着いて!
【バルジャン】福井晶一さん。すごく声量があってすてきなバルジャンだったけど、……元気過ぎる…。たしかにこのバルジャンなら馬車を持ち上げるのも、ジャベールぶっとばすのも朝飯前なんだろうなーと思いました。
臨終のシーン。私の大好きな、コゼットへ自分の秘密を告白するところで、♪~私は、父じゃない♪と言うわけですが、この日のバルジャンは、声詰まらせて、たぶん泣いてた。私からみたらもっともっと「語ってほしい」シーンでしたが(←どこから目線)。そういえば、初演から長いことバルジャンを演じられていた鹿賀丈史さんは、結構な頻度で泣いてたよ。(鹿賀さんの、魂の叫びのようなバルジャンが、私は今でも一番スキ)←ハイ余談。
でも、今回のバルジャン、そのあとのコーラスで司教様が出てきたとき、洋服の袖で顔を拭いてた…。ラストであれはやめてくれ、と思いましたです。
演技は「少しだけ惜しい!」で、まああれだけの長い物語の主役だし、まだお若いし、これからどんどん良くなっていくとは思っているのです。(何様発言またでた)
で、また旧演出の話で恐縮ですが、ファンテーヌの病室で、ジャベールが追ってきたとき、背中で驚いてほしかった。(鹿賀さん(←またかよ)は、椅子に崩れるように座ることで、彼の心のなかに起こった驚愕と怖れとが伝わってきた。)
あともう一個、森でコゼットと出会ったバルジャンからは、台詞になくても、「ああ、そうなのか」という心の声が聞こえるような演技をみたい。ここをマイクが「コゼット…!」と拾うのはちょっと違う気がする。(鹿賀さんは、コゼットの肩に両手を置いて、ひたすら頭(こうべ)を垂れていたよ)
【マダムテナルディエ】樹里咲穂さん。かーなーりー、良かったです!面白いし歌うまいし、すごく細いのに、おちついていて貫禄あった。
マリウス&コゼットの結婚式に紛れ込んだ時の恰好が、すごいキレイでびっくりした。マダムテナルディエは、あのシーンでは出オチみたいな恰好してたのに、最近はああいうカンジになったのかな?
♪お前らと地獄で~♪で、二人で手を取り合って退場するシーンは、息ピッタリで楽しかったなぁ!
【学生たち】バリケードでの戦闘シーン、良かったわあ!なにが良いって、最後の最後で、全員が撃たれるシーン。上からのピンライトで、一人一人が斃れるところを映していったところ! これ、二階席で観た時は、よく見えなかった。1階席でしか楽しめない(或いは2階席でも前列なら見えるのかも)のはちょっともやるけど、臨場感ある相当な見せ場だった。ちなみに、バリケードの梁に足だけでさかさまにぶら下がるジョリ(学生)は、今回も健在で、世界中でも日本のレミゼラブルだけでしか見られない「クレイジー」な死に方は、しっかり受け継がれているのね、と思いましたです。いやー、悲惨だけれども、実に美しいシーンであった。
ハイ早足でした。今回は以上です。というか、もうレミゼチケ取ってないので、今季最後の観劇でした。あーもう一回見たい…
ここまで読んでいただいて、ホントどうもありがとうございました!
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