(2024/06/14/金)オオシダゴができるまで
本日の画像
オオシダゴができるまで
こちらの画像は先日(2024/06/09/日)、宮崎県総合博物館で撮影した写真です…。
昨日はカシゴンニャクについての記事を書きましたが、本日はカシゴンニャクの横に展示されていた、オオシダゴについて記事を書いていきたいと思います…。
オオシダゴの伝統的な作り方
下記の写真は、上記の写真を見易く拡大した物です。
原材料で、料理の名前になっている『オオシ』は、キツネノカミソリと呼ばれるヒガンバナの仲間でアルカロイドを含む毒草だそうです…。
(オオシは、椎葉村でキツネノカミソリを指す方言名の様です)
その毒抜きをする為か、カシゴンニャクを作る時と違って、調理の初めから長時間煮込むと言う作業が加わっています…。
完成したオオシダゴは、北海道の『いももち』に似ていますが…少し茶色がかっています…。
しかし、材料がヒガンバナの球根と言う事で、こちらもカシゴンニャクと同じく、味が想像できません…。
オオシダゴの検索結果(2件)
今回も、webで『オオシダゴ』と検索してみましたが…
何と、検索結果が二件しか出ませんでした…。
この2件の記事を、それぞれ一軒づつ、読んでみました…。
1件目
No.137 アク抜き食、キツネノカミソリを食べる
こちらの記事は、オオシダゴの作り方が写真と一緒に掲載されていて、長文ですが、かなり解り易く、サクサク読めるのでお勧めです。
記事の中で、唯一キツネノカミソリをアク抜する技術を伝承されている、宮崎県椎葉村在住の椎葉クニ子さんと言う方が紹介されていますが、この方は2023年06月21日にお亡くなりになっている様で、その訃報が読売新聞オンラインで取り上げられていました…。
こちらの記事では、椎葉クニ子さんがオオシダゴを作る為に、栽培から加工までの工程を行った記録が書かれています。
その他にも、ヒマラヤ山麓に住む複数の民族が現在もヒガンバナを食べている例、日本でもかつて奥吉野十津川でヒガンバナを食べた記録の例や、平塚市の上ノ入遺跡(縄文時代)から炭化球根が出土した事等が書かれていました。
2件目
中期運営ビジョン評価表(令和元年度)
こちらでは、企画展に関する書類の中に、下記のオオシダゴについて書かれた文章が有ったので、その部分のみ引用させて頂きます…。
もっと詳しく知りたかったのですが……
上記の文章が作られた時に、宮崎県立考古学博物館で行われていた特別展と、関連講演会(※)に参加していなかった為、詳しい事は判りません…。
※関連講演会
宮崎県立考古学博物館では、特別展が行われる際、ホールで考古学者の方々が展示に関する講演会が行われる事が有るので、その時に、展示に関する細かな情報を詳しく聞く事が出来ます。
その際、講義に使用したパワーポイントの一部をプリントした資料を頂けるので、特別展の展示に興味が有る方にはお勧めのイベントです。
又、このPDFの下記の文章が気になりました…。
私は、上記の記事の『民族考古学』という名前について、この記事を読んで初めて知りました。
今回、オオシダゴを調べるに当たり、初めてこの『民族考古学』という言葉を知る事が出来たので、本当に良かったです。
ただ……私は『実験考古学』と『民族考古学』との違いが良く解らないので、この後、資料を読んだり、考古学者の方にお伺いしたりして、双方の違いについて調べてみたいと思います…。
感想
今回、宮崎県立総合博物館に展示されていた、『オオシダゴ』について調べたのですが…
こちらのオオシダゴは、現在造られていると言う記事を見付ける事が出来ませんでした…。
もしかしたら、県立総合博物館や県立考古学博物館等に、詳しい資料が残っているのかも知れませんが、現在、県内で食品として販売している所は見当たりませんでした…。
mitenの記事に書かれていた椎葉クニ子さんは、生前、民宿を経営されていた様なので、その時、行けたら良かったのですが…
この食品の存在に気付くのが遅すぎました…。
又、オオシダゴの製造方法とはかなり違いますが、youtubeで、ヒガンバナを食べられていた方もいらっしゃったので、もしかしたら他にも毒抜きの方法が有るのかも知れません…。
今後、キツネノカミソリ(オオシ)を入手する事が有れば、作って、食べてみたいと思います…。
(食べる時には、資料を取り寄せ、調べてから加工したいと思います…)
今後の記事について
この記事で撮影した写真については、ストックが無くなってしまったので、又、興味深い展示物を見かけた際は、許可を頂いた後で撮影し、記事にしたいと思います…。
2024/06/12/1830頃?~? ~ 2024/06/13/1216~
最近はただの日記になっていますが、自分自身と作りたい作品について更に突き詰めて行きたいので、この作業を暫く続けて行きたいと思います。