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2019年の振り返り#7 僕はUberが大好きだ!編

どうも、たかおです。

最近Rutenが順調です。

僕のメンタルの調子とRutenの調子は完全に比例します。

ということで、最近はとてもハッピーです。

さて、いまだに2019年の振り返りが終わりません。

前回は、スタンフォード大学に圧倒された話を書きました。


今回は、シリコンバレーで出会ったUberに感動した話を書きます。

現在地はここらへんです。

①スタートアップでインターン(2018年8月~1月)

②シリコンバレー滞在(2~4月)←ここ

③Panasonic@シリコンバレー でインターン(2~4月)

④テスラジャパンでインターン(8~11月)

⑤Rutenの創業にコミット(8月~現在)

全然進んでない。笑笑


Uberは言わずと知れたライドシェアアプリです。

その存在自体は、日本にいるときからニュースでよく目にしていたので知っていました。

しかし、正直「ただの配車アプリでしょ」と思っていた。

そんな先入観が、シリコンバレーで実際にUberを使うことで一気に覆されました。

初めて使った時、

この世界にはこんなとんでもないものが存在するのか?!

と衝撃を受けたことを覚えています。


シリコンバレーでは、みんなUberを使います。

そのすごさは、実際に現地でユーザーとして使ってみないと理解できないと思います。

まず、その仕組みを説明します。

アプリで車を呼んでから3分くらいで迎えに来てくれます。

一番安く乗れれば、日本のタクシーの3分の1くらいの価格で乗れます。

物価の違いを考慮すれば、実質はもっと安いとも言えます。(ベイエリアの物価マジ半端ないので)


車を呼ぶときには、3つの選択肢から選べます。

①貸し切り

②乗り合い

③乗り合い+歩かされる

価格は③が最も安く、①が最も高いです。


①は日本のタクシーと同じです。

車が来て、目的地に連れて行ってくれる。

シンプルですね。


②は乗り合いです。

すでに先客が乗っている車がやってきて、道中で別の人を乗せたり降ろしたりしながら目的地まで連れて行ってくれます。

別の人の乗車地や目的地にいくために寄り道します。

貸し切りよりも乗り合いのほうが到着までに時間がかかるので、①よりも安いです。


③は乗り合い+歩かされるです。

乗り合いで、かつ歩かされます。

歩かされるっていうのをもう少し説明すると、

乗車位置まで3分くらい歩かされ、かつ降車後に目的地まで3分くらい歩かされます。

つまり、僕が反対車線で乗ったほうが効率がいいとUberが判断した場合は、乗車前に反対車線まで歩かされるし、僕が大通りまで出たほうが効率的な場合は大通りまで歩かされます。

降車時もしかりで、大通りで降ろされて目的地まで歩かされたり、目的地とは反対の車線で降ろされたりします。

これを選ぶとめっちゃ安い。

めっちゃ安いので、僕はこればかり使っていました。


Uberは、ダイナミックプライシングです。

需要と供給のバランスによって、秒単位で価格が変わります。

通勤ラッシュの時間帯に乗ればめっちゃ高いし、みんな仕事している午後3時とかはめっちゃ安いです。


僕が感動したのは、Uberを裏側で支えている最適化アルゴリズムが圧倒的にすごいってことです!

例えば一人の注文が入ったとします。

そうすると、その人の近くにいる車の中からその人にできるだけ近く、かつ向かう方向が同じ車をコンピュータが見つけ出し、その車にその人を迎えに行くよう命令するわけです。

それを無限に繰り返しながら、最適な経路かつ最適な順番で人を乗せたり降ろしたりします。

さらには、複数人以上の一括注文も可能です。

つまり、友達4人まとめてここからあそこのラーメン屋までってことができるんです。

これを実現するために、車内の空き座席数が今いくつかっていうこともきちんと考慮されているんです。

どのドライバーがどの客をどの順番で乗り降りさせるか決め、誰をどこからどこまで歩かせるかを決定し、価格も秒単位で変動させ、みんながそれぞれの行きたい場所になるべく早く行けるようにする。

その裏側で膨大な計算処理が行われているわけです。

このモデル組んでいる人達マジ天才ですよね。

モデルを組むには、考慮すべき変数が多すぎる!笑

AI、AIと巷では大騒ぎですが、AIが本気になったらこんなこともできるんだなっていう好例だと思います。


もう一つ僕が好きなポイントとしては、ドライバーを副業でやっている人がたくさんいるってことです。

仕事に行く途中や帰り道に、自分の車の座席が余っているから小遣い稼ぎに誰か乗せて通勤・帰宅しようっていうノリです。

ここが日本のタクシーとの大きな違いです。

とてもよくできていますよね。

これぞシェアリングって感じです。

僕はなるべく助手席に座り、

ドライバーに話しかけるのが好きでした。

Uberのドライバーには本当にいろいろな人がいました。

人種も収入も生活も様々で。

彼らとの会話から学んだことはたくさんあります。


Uberで車を呼んでから車が来るまでの待ち時間は、自分が呼んだ車がいまどこにいるか地図上で逐次確認することができます。

あ、いまあそこで信号待ちしているんだな、とか、今Uターンしてこっちに向かっているな、とかがリアルタイムで分かります。

これを見ているのも結構楽しいです。


客が車を呼んでから車に乗り込むまでの間、客とドライバーはお互い連絡を取り合うことができます。

メッセージも送れるし、電話もできます。

客やドライバーとしては、うまく出会えないときに連絡を直接取れるので安心です。

迎えに来てくれた車が見つけられない場合とかに使います。

とはいえ、アプリ上であらかじめ乗る車のメーカー、色、車種が見れるので普通はスムーズに出会えます。


ドライバーと客は、降車後お互いにフィードバックをし合います。

Amazonで商品のレビューを書いたり、星4つとかやったりしますよね。

まさにああいう感じです。

お互いに星をつけて、レビューを書くことができます。

この機能があるおかげで、変なドライバーや変な客は淘汰されていきます。

変なドライバーだと思われると、レビューに書かれて次回からの営業に支障をきたすので、ドライバーは安全運転してくれます。


当たり前ですが、Uberは乗る前にケータイで決済されます。

日本のタクシーと違って、乗る前にいくらかかるか正確にわかりますし、

現金を財布から出すためにあたふたしなくていいです。


UberのマップはGoogleマップベースです。

シリコンバレーの人たちは、ほぼ全員Googleマップをナビとして使っています。

車に備え付けのやつを使わず、ケータイにナビをさせるわけです。

なので、Googleマップはほぼすべての運転データが取れます。

結果、Googleマップの渋滞予知能力が半端ないです。

到着時間予測とかも正確になります。

つまり、めっちゃ便利ってことです。


アメリカは、圧倒的に車社会です。

なにもせず放置しておいたら、通勤ラッシュ時の渋滞はとてつもなくひどいものになるんじゃないでしゃうか。

そのような社会だからこそライドシェアやGoogleマップが生まれたのだと思います。

日本の都会は公共交通網が発達しています。

アメリカに比べると、タクシーのサービス水準も高い。

そのような日本では、ライドシェアはアメリカほどは普及しないのだろうと思います。

その国や地域の文化や実情に合わせた製品を作ることが大切で、何でもかんでもシリコンバレーからそのまま日本に持ってこればよいというわけではないですよね。

ただ、日本と環境の異なるほかの国で爆発的に使われているこのようなサービスをしっかりと研究し、なぜ使われているのかその背景を認識していかないと、日本は世界に置いていかれると思いました。

日本はほかの国々と比べてあまりにもユニークであるため、日本の外で起こっていることに意識的に目を向ける必要があると思います。


Uberの世界では、人間は運転がうまいロボットです。

Uberというソフトウェアからの命令に従って車を運転しているだけです。

誰をどこにいつ迎えに行って、どの道を通って、どこにいつ降ろすか。

それを決めているのはコンピューターです。

人間はただの肉体で、頭脳はコンピューターです。

そして、自動運転によって人間というドライバーも近い将来完全にいらなくなることでしょう。

こうやって発展していくことを考えると、

Uberを「ただの配車アプリ」とか「タクシーの代替」だと思ったら大間違いだってことになります。

これから、あらゆる業界でUber的なものが世界を変えていくんだと思います。

ソフトウェアがリアルな世界を操作するってことです。


こんな感じで、シリコンバレーでは、

みんなUberに乗って、

自動運転車が公道を走り、

高級車といえばフェラーリでもポルシェでもなくテスラです。

クルマ業界ににわかに興味が湧いた僕は

日本帰国後、テスラでインターンすることになります。

またそれについてはいつか書きます。


シリコンバレーから見たモビリティ業界の今後の展望については、

Panasonicでのインターン時にお世話になった森 俊彦さんが経済産業省などと一緒にまとめられたレポートが超わかりやすいので是非読んでみてください!

『シリコンバレーD-Labプロジェクトレポート』

このレポート、超面白いです。

僕のへなちょこ記事の1万倍読む価値があります笑


ということで、今日はこれくらいで終わろうと思います。

次回は、サンフランシスコで夜中に一人ぼっちで死にそうなった体験を書きます。

その原体験が、今のRutenを手伝うことになった直接のきっかけでもあります。

すぐ書きます!

ではでは~

あなたがサポートしてくれると、僕の怠惰な生活が少しだけ改善するかもしれません(保証はできませません)