ラジオ
ゆずは、
彼らの音楽と同じか、それ以上に、
ラジオがいい。
村上春樹は、
彼の小説と同じか、それ以上に、
ラジオがいい。
結局、ラジオがいい。
ラジオってすごい。
ポッドキャストでも、
ライブ配信でも、
ネットラジオでもなく、
あの
いかにも古ぼったい受信機で、
周波数を合わせて聞く
ラジオがいい。
夜中にこっそり聞く、ラジオがいい。
こんな番組、どうせだれも聞いていないだろう、とか
この教室の中で、このラジオのこと知っている人なんてどうせだれもいないんだから、とか
思いながら聞く、
ラジオがいい。
掃除の時間に、
もしくは、
部活の練習中に、
こっそり、
友達と昨日のラジオの感想で盛り上がれる、
ラジオがいい。
パーソナリティがしゃべった言葉を、
思わず書き留めてしまう、
ラジオがいい。
寝ながら聞いていると、
全然寝れない、
ラジオがいい。
勉強しながら聞いていると、
全然勉強に集中できない、
ラジオがいい。
番組の最中に流れるCMも、
意外と聞きごたえのある、
ラジオがいい。
同じジングルを何回も聞きすぎて、
思わず口ずさんでしまう、
ラジオがいい。
ラジオがいい。
僕は、歳をとってしまったのだろうか。
ラジオがいい。
僕は、時代に追いつけていないのだろうか。
ラジオがいい。
「効率性」とか「収益性」とか
そういうのとどんどん無縁になっていく、
ラジオがいい。
ラジオは文化だと思う。
僕は、わがままでしょうか。
あなたがサポートしてくれると、僕の怠惰な生活が少しだけ改善するかもしれません(保証はできませません)