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【イベントレポート】親子の円滑なコミュニケーションのカギは「書く」こと

10/26に開催されたイベント『子供の「好き!」「やりたい」が見つかる!「親子の書く習慣」ワークショップ』に参加させていただいた。その際に得た知見をここにつづる。



主催者と協同者の紹介

イベントの主催者は間宮まさかずさん(以下、間宮さん)。京都府在住のライターとしてご活躍されている一方で、小学3年生の娘と年長の息子を持つ二児の父親である。

かつては仕事を優先し家庭は妻に任せっきりといった事実を見て見ぬふりをされていたそう。しかし現在は本イベントのテーマである「親子の書く習慣」により、家族とコミュニケーションを取られている。今回のイベントには間宮さんの様々な想いが詰まっていたに違いない。

続いて本イベントの協同者はけいちん先生。小学校の教員を20年経験された。彼女は現在京都府伏見区にて、『けいちん塾』を運営されていらっしゃる(オフラインの会場はけいちん塾)。けいちん塾では身体を動かしながら、子供たちの「自信」と「やる気」を育み学ぶことをコンセプトとされている(オンラインでの通学も可能だ)。現在行なわれているオープン記念トライアルの内容は以下の通り。

【けいちん塾オープン記念トライアル】
・限定3名
・対象者:年長〜中学生
・50分×3回(4,900円)
お問い合わせはけいちん塾まで

大人も思わず夢中になったゲームの時間

本イベントの最初のコーナーとして、けいちん先生による2種類のゲームが行われた。1つは記憶力が試されるもの。もう1つは「たからさがしゲーム」だ。

前者のゲームでは画面に表示された6種の動物を覚え、後に表示される画面において姿がない動物の名前を答える、もしくは新たに加えられた動物の名前を答えるというものだった(自分の記憶力に内心ヒヤッとさせられたのはここだけの話)。

また、後者の「たからさがしゲーム」では自宅にある「わたしのぼくのたからもの」を探し、皆に紹介するといったものだ。紹介に上がったのはキーホルダー、日記、オオサンショウウオのぬいぐるみ、腕時計など、参加者によって様々だった。

ゲームそのものはお子さんを対象としていたが、大人の私でも思わず熱くなるほど楽しかった。

「親子の書く習慣」は最強のコミュニケーションツール

間宮さんがおっしゃる「親子の書く習慣」の定義は以下の通り。

親子の書く習慣
「親子で一緒に」色々なテーマで
「短い文章」を書き、
「家族と共有」し合う習慣

もともとは間宮さん自身の毎朝の日課として行っていたジャーナリングが子供と一緒に取り組むことにより、「親子の書く習慣」といったら最強のコミュニケーションツールとなったのだ。

「親子の書く習慣」により親子での会話が増え、お互いに対する理解が深められる。ちなみに間宮さんのお子さん方の最近の関心ごとは日直当番、好きなアーティスト、歯の生え変わり、ポケモンだそうだ。

「書く」からこそ伝わることもある

「親子の書く習慣」の始め方は以下の通り。

【「親子の書く習慣」の始め方】
①お気に入りのペンやノートを子供たちと一緒に用意する
②「好きな〇〇」、「今日のよかったこと」など書きやすいテーマを選ぶ
③家族で見せ合う
④うまく書けなくて OK!

間宮さんは「書くことにより自分の考えが整理され、自分に向き合うことができる。また書く、といったコミュニケーションだからこそ相手に自分の思いが伝わることもある」とおっしゃっていた。

実際イベント内にて参加者が自分で選んだテーマに沿って「書く」コーナーがあった。今回挙げられたテーマは以下の通り(どれもnoteのテーマとしてぴったり)。

・今日の(最近の)嬉しかったこと(私含め、このテーマを選ぶ参加者が多かった)
・今日の(最近の)面白かったこと
・今頑張っていること
・好きな食べ物ランキング
・好きなYoutuberランキング
・家族で遊びに行って楽しかったところ

これに対する参加者の答えは以下の通り。

・運動会にてかけっこや組体操に取り組む子供の真剣な表情が見られた
・幼稚園の先生である姉に相談した結果、自閉症の教え子とのコミュニケーションが良好となった
・家族で訪れた動物園にて象やカバが食事をしている様子が見れた
・海外からいらした観光客とのやり取りにより英会話を上達させている


不完全だからこそ、質問の余白が生まれる

「親子の書く習慣」を楽しく続けるコツは以下の通り。

【「親子の書く習慣」を楽しく続けるコツ】
①添削しない!
②うまく書けない日に「書きたくない」「めんどくさい」と書いてもOK!
③書く時間やタイミングを決めると続けやすい
④親が一緒に楽しむ!
⑤トイレ交換日記も意外と面白い(間宮家ではトイレに質問ボックスが設置されている)

①について間宮さんは「不完全だからこそ、質問の余白が生まれる。その余白を楽しみましょう」とおっしゃっていた。また⑤について「トイレは1日の中でも1人になれる時間。そんな時にあれこれと思いや考えが浮かび上がってくる」といった見解を述べられた(私もこれには同意だ)。

相手のアウトプットに感謝の気持ちを

最後の質問コーナーにて2つの質問が挙げられた。1つは「子供は意外と単調な日々を送っている。そのため、あまり書くことがないのでは?」といったものだ。これに対し間宮さんは「同じような出来事でも一つ一つ面白がってあげること。そもそもアウトプットしてくれるだけでありがたいし、親子だからこそ丁寧に向き合えると思う」と回答された。

もう一つの質問は「年頃の男の子は興味があることは話すけれど、それ以外についてはあまり話さない」だった。これについて、参加者の1人である男性は「性格によるものもあると思うが、学校生活と自宅は別と分けて捉えているのかもしれない。だから、出来事そのものを聞き出すより、何かの事柄についての意見を求めるスタイルの方がリアクションを引き出せるかもしれない」といった見解を述べられた。

間宮さんは「作文教室を営む知り合いから聞いたお話によると、教え子の1人である男の子は作文教室に通い始めた当初自身の気持ちを言葉にすることを苦手としていた。しかし「書く」を続けているうちに日記を始めた、と言った報告を彼の母から受けたそうだ」とのこと。

まとめ

いずれにせよ「書く」は私たちが想像する以上に大きな力を秘めているに違いない。そう考えさせられたイベントであった。そして「親子の書く習慣」は親子関係にとどまらず、友人や恋人とのコミュニケーションツールとしても活用できる素晴らしいものだと思う。今後「親子の書く習慣」がより多くの方々に知っていただけることを願っている。

最後に間宮まさかずさん、けいちん先生、このような貴重な機会をご提供していただき誠にありがとうございます。今回学ばせていただいた内容を糧に日々精進してまいります。

参考文献

今回のイベントのきっかけとなった間宮さんの著書↓


間宮さんのnote↓


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