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灯り

夜は暗い。

現在住んでいるところは、夜でも割と明るいけれど、私の実家のまわりはきちんと暗い。
家々の灯りと、外灯がないと、怖くて歩けないかもしれない。

子どもの頃、夜、親戚の家までひとりで行く時は、懐中電灯を持って行ったように思う。
怖くて走っていた。
走るたびに懐中電灯の灯りが揺れる。
そんなことがあった。

昔話でも、夜になるといろいろなことが起きる。
見えないからだ。

とはいえ、たまに実家に帰って星空を見たくて外に出たときに「外灯が眩しくてジャマだな」と思ったりする。
手で光を遮って空を見上げる。

身勝手なものだ。