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休日の朝ごはん
子供の頃、家族そろって朝ごはんを食べるのは日曜日だけだった。
平日の朝は5時前から出勤する父親。
父親を送り出してからパートに出かけるまで寝ている母親。
(寝ていて寂しかったけど、今私がその時の母親の年齢に近づいてきて、寝ないと体が持たないっていうのがやっと理解できるようになった。笑)
4歳年上の姉と、6歳年上の兄が朝食にいた記憶はあまりない。
中高生だし寝ていたのかもね。
平日の朝は父親のお弁当のおかずの残りを朝食として一人で食べていた。
そこに美味しいとかなんとか感情はあまりなく、ただお腹を満たすために食べて小学校へと出発していた気がする。
日曜日の朝は父親と母親と私の三人で朝食を囲んだ。
平日は白米だが、日曜日の朝は父親特製のトーストが定番。
山型のふわふわ食パンにマーガリンをたーっぷり塗ってトースト。
こんがり焼けてマーガリンがじゅわーっとしているところにこれまたたっぷりのお砂糖をオン。
世間一般でいうバターシュガートーストみたいなもんかな。
父親がバター嫌いだったため、うちにはマーガリンしかなかった。
マーガリンを塗るのも、砂糖を塗るのも全部父親の役目。
マーガリンの塗り方は一つ一つが均等で、まるで魚のうろこのように見事に並んでいる。
マーガリンを塗り終わったら母親がトースターへ食パンを運び、焼けたら父親の元へ運んでくる。
「焼き方これくらいでいいかしら?焼きすぎかしら?」なんて言いながら。
砂糖をたっぷり塗ってまず私に食べさせてくれる。
これを三人分、父親は毎週楽しそうに準備してくれた。
そこに母親が用意したサラダに目玉焼き、飲み物が揃えばいつもの日曜日の始まりだ。
マーガリンと溶けたお砂糖のじゅわーっとした感じが今も鮮明に思い出せる。
私の思い出の味。心を温かくしてくれる家族の記憶。
「おいしいね」って言いながら食べるから「たのしい」んだ。
一人で食べるのと家族揃って食べるのじゃやっぱりおいしさが違う。
さて、兄と姉はどこにいたんだろう。。。笑
日曜日の夕方にサザエさんのエンディング曲を聞きながら、「また明日から学校かぁ」とちょっとうんざりいていた小学生時代だったけど、日曜日になればまたみんなで一緒に過ごせるって思って頑張ってた。
今自分が母親になり、子供達と毎日一緒に食事ができている。
朝も夜も。
自分が一人で寂しかった思いは、極力子供たちにさせたくない。
毎日、「おいしいね」って楽しく過ごせてるのは幸せな事なんだ。
ちょっと話がずれちゃったけど。
「おいしい」から「たのしい」
「たのしい」から「おいしい」
この2つはリンクしているから切っても切れないんだ。
あとは家族の笑顔があればパーフェクトじゃない?
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