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公認会計士試験、受かる人 vs 落ちる人|4つの違いと今すぐできる対策

同じ時間勉強していても、結果が違うのはなぜか?

勉強時間が足りないわけではないのに成績が伸びない、という悩みはあるあるではないでしょうか。私も実際に試験勉強をしていたころは大学生で、時間的余裕もありましたが、成績がなかなか伸びないことがありました。実際に合格した時と不合格だった時を比較すると、勉強の仕方に違いがあったと思います。

この記事では、試験に受かる人と落ちる人の何が違うのか、私なりに分析してみたいと思います!


試験に落ちる人の特徴 vs 合格する人の勉強法


特徴①:完璧主義かどうか(理解できない問題に時間をかけすぎる)

落ちる人:問題の重要度や難易度、答練における他の受験生の正答率に関わらず、分からない問題を徹底的に解決しようとする。
合格する人:「優先順位」を意識し、「他の受験生も解けるか」という観点で問題を取捨選択できる。

公認会計士試験において「上位で合格すること」ではなく、「合格すること」が目的なのであれば、テキストや問題集に記載されている重要度や難易度を参考にし、適切に取捨選択をすることが不可欠です。

これは初学者だけでなく、勉強がある程度進んでいる人にも共通して言えることです。
初学者の場合はまず、「確実に取れる問題」を増やすことが最優先であり、予備校の指導も基本的にこの方針に沿っています。一方で、勉強がある程度進んでいる人は、より幅広い範囲をカバーするようになると思います。しかし、頻出かつ重要度の高い問題は、初学者を含む多くの受験生が正解してくることが想定されるため、ここを落とさないことが合否を分ける大きなポイントとなります。
もちろん、分からない問題を解決しようとする姿勢は大切です。ただし、どの問題にどれだけ時間をかけるのか、またその問題の重要度はどの程度なのか、このバランスを意識することが重要です。

公認会計士試験は相対評価の試験であるため、自分一人の自己満足で終わる学習ではなく、「他の受験生との比較」を意識した効率的な学習を心がけましょう。

特徴②:同じ問題集ばかりやる or いろいろな問題集に手を出しすぎる

落ちる人(パターンA):同じ問題集をひたすら回し、応用が効かない
落ちる人(パターンB):色々な教材に手を出し、1つ1つが中途半端になる
合格する人:テキストを中心としつつ、必要な補助教材だけ使う

私自身、「落ちる人(パターンA)」 に陥っていました。テキストを読んでも内容が頭に入らず、問題集を暗記するための教材として使用し続けていたのです。その結果、解答パターンを覚えてしまい、少し言い回しが変わっただけで対応できない注意書きが追加されると誤答してしまう という状況に陥りました。特に理論問題では、問題集で「〇」とされている論点を深く考える機会がなく、知識に抜けが生じていました。その結果、答練でも思うように成績が伸びませんでした。

では、どうすればよかったのか?

・ テキストを軸に、知識の全体像を把握する
テキストはカバー範囲が広く、網羅的なインプットが可能です。問題集に頼りすぎるのではなく、テキストを活用して知識の土台をしっかり固めることが重要です。
・問題集は「暗記」ではなく「理解」するために使う
問題を解く際には、単に答えを覚えるのではなく、「なぜこの答えになるのか?」 を考える習慣をつけましょう。
・ 必要な補助教材だけを取り入れ、知識の穴を埋める
たくさんの教材に手を出すのではなく、テキストを軸にしつつ、自分に必要な補助教材だけを厳選して活用するのが効果的です。

「問題集をひたすら回すこと」や「多くの教材を使うこと」が合格への近道ではありません。
試験本番で対応できる力をつけるために、「何をどのように勉強するか」を常に意識しましょう。

特徴③:スケジュールを臨機応変に立てられない(答練の結果を活かせない)

落ちる人:「最初に決めたスケジュール通りにやらないと…!」と、計画を見直さずに進めてしまう。
合格する人:「答練の結果」から弱点を分析し、学習計画を柔軟に修正する。

どれだけ勉強していても、試験問題が解けなければ意味がありません。答練は、自分の得意・不得意を把握し、今の勉強方法を続けるべきか見極めるための指標になります。また、他の受験生と比較して自分の現在地を客観的に知る貴重な機会でもあります。

科目ごとの学習時間の配分は、自分の実力や試験までの残り時間を考慮して決めるべきです。まだ時間的な余裕があるのか、それとも試験が迫っているのかを冷静に判断し、「今の自分に何が足りていないのか」「何をすれば合格に近づくのか」を意識しながら勉強することが重要です。自分でその判断が難しい場合は、答練の結果も開示して予備校の講師の方に相談するのもよいと思います。

学習計画は、限られた時間の中で効果的な学習をするために重要です。がむしゃらに勉強しても成果が出なければ、努力が無駄になってしまいます。活用できるものは最大限活用し、効率よく学習を進めていきましょう。

特徴④:講義を見て満足してしまい、復習が不足する

落ちる人:「講義を全部見ること」が目的になり、復習しないまま次に進む
合格する人:「講義はインプットの一部」と考え、短時間で復習しながらアウトプット重視で学ぶ

会計士試験の勉強に限った話ではありませんが、一度聞いただけで内容を完全に理解し、知識として定着させることは困難です。特に会計士試験は範囲が広く、学習項目も多岐にわたるため、計画的な復習がより重要になってきます。
しかし、学習が進むにつれて新しい分野の学習に時間を取られ、復習の時間が確保できなくなってしまう受験生は少なくありません。この「復習が追いつかない」という状況を防ぐためには、以下のような工夫が効果的です。

  • 問題ごとに学習日と正誤を記録する

  • 重要度に応じて復習するペースを変える

  • 復習が間に合わないのであれば新しく見る講義のペースを一時的に減らし、学習計画を調整する

また、復習する際は「なぜその解答になるのか」「他の問題にも応用できるか」といった視点で考えることで、より深い理解につながります。表面的な暗記ではなく、体系的な理解を目指すことで、新しい問題にも対応できる応用力が身についていきます。
講義を消化することを目的とせず、知識を定着させることを意識して学習を進めることで、講義をすべて消化した後の学習がスムーズになります。



まとめ:今日からできる合格者の習慣

合格への近道は「効率的な学習」と「適切な軌道修正」にあります!

完璧を求めすぎず、かといって中途半端にせず、自分の理解度に合わせて柔軟に学習計画を調整していくことが重要です。毎日決まった時間を確保して勉強することも大切ですが、その時間を「どう使うか」がより重要になってきます。答練の結果を活かし、自分に合った効果的な学習方法を見つけることで、同じ時間でもより大きな成果を出すことができると思います。

また、今回は合格する人の考え方を、私なりにざっくりとお伝えしましたが、より具体的な学習計画の立て方については、別途記事にまとめる予定です。ぜひ続編もご覧いただければ幸いです。

最後までお読みいただきありがとうございました!
試験勉強は大変ですが、少しでも参考になれば嬉しいです。



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