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#6 TCという職業
私の自己紹介欄を見ていただけると、元TCと記載があります。TCってなんだろう、そう思われる方も多いと思います。私も実際TCという職業のことは、自分が働くまで知りませんでした。
今回の記事では、
・TCとはなにか
・なぜTCになったのか
について、書いていこうと思います。
TCとはなにか
TCとは、treatment coordinator(トリートメントコーディネーター)の略です。歯科医院で、歯科医師と患者さんとの間にたって、治療の説明をしたり、カウンセリングをしたりする職業です。簡単に言うと、歯科医師と患者さんの橋渡しをする職業です。
私が行っていたことは、大きく分けると二つあります。
①矯正歯科でのカウンセリング、説明
矯正歯科でのTCのお仕事は以下のようなことです。
・歯科矯正治療の料金説明
・歯科矯正の治療の流れの説明
・歯科矯正でつきものの医療費控除の説明
・矯正器具の種類のご紹介
加えて、患者さんからご希望を聞いて、患者さんに合った矯正器具を選ぶお手伝いをしたり、矯正治療を進めていく上での不安など、ヒヤリングして、その不安を取り除けるよう、お話しさせてもらっていました。
私自身、ワイヤー矯正を行なっているので、ありがたいことに、患者さんからお声がけをもらい直接相談いただくこともありました。
②小児歯科での問診、治療の説明
小児歯科でのTCのお仕事は以下のようなことです。
・初診できた方の問診
・再診できた方の問診
・治療の説明
小児歯科では、まず、保護者にお子さんの口腔内のことについて問診をします。初診の方には、アレルギーの有無や対応へのご希望(小児歯科ですと、嫌がり暴れてしまうお子さんもいるので、その時は無理に治療をしないのか、抑えてでも治療を進めていいのか聞きます。)をお聞きします。
その後、お子さんを治療室にご案内して、ドクターが来るまでの間、緊張をほぐしてあげるようにお話をしたりDVDを一緒に見たりします。
保護者から聞いた主訴をカルテに書き込んだりもします。
治療をしている間は、お子さんに危険がないように細心の注意をはらってドクターのアシストをしていきます。
これは、DA(dental assistant デンタルアシスタント)のお仕事です。歯科医院では、受付・DA・TCを兼任することがほとんどだと思うので、もしこの仕事に興味がある方は、膨大な知識量が必要になることを覚悟しておいた方がいいと思います。※私も死ぬほど勉強しました。
加えて、治療が終わったら、保護者にどこの歯をどのように治療したのか、お話をして、麻酔や抜歯をした時は、その後の注意事項についての説明もしていました。
なぜTCになったのか
元々私は、保育士として働いていたのですが、初任でとてもブラックな保育園で勤めてしまい、加えて家庭環境が複雑なお子さんをお預かりしてました。その時、四六時中「今、その子は大丈夫だろうか。」と、休みの日も考えてしまい、体を休めることができませんでした。
私は、保育士と幼稚園教諭の資格があるので、子どもと関わる仕事にどうしても就きたかったのですが、私の性格上、なかなか仕事とプライベートを切り離すことが当時難しくて、子どもとの距離感が近すぎると、自分を苦しめてしまうなと思い、資格を活かしながら働ける別の職種がないかと探していた時に、元の職場である歯科医院と出会い、就職した流れです。
歯科分野は、私にとっては未知の世界で、一から色々勉強しました。なぜ、虫歯になるのか、おしゃぶりがなぜいけないのか、なぜ歯科矯正が必要なのか、今まで保育視点から勉強してきたことを歯科視点で学べて、とても私にとって知識の幅が広がりました。
今は、仕事に就かず、うつ病の治療に専念していますが、私にとって、TCに出会えたことは、かけがえのない財産だと思っています。小児歯科で母子、父子とかかわり、歯科医院だけど、歯科のことだけではなく他のことのアドバイスもできるTCは他にいないと思いますし、小児歯科はわたしにとって、天職だなと気づくことができました。
今後、私が取り上げていく記事では、TCでの経験を活かした矯正治療についての情報や、小児歯科についての情報をピックアップしていけたらと考えています。