最近の興味(進撃の巨人が面白いという話)

前回の記事で冬季鬱について散々グチった所で、じゃあその間何してるのという話。

基本家にこもってネットやらゲームやらしていて、話せることがそのぐらいしか無い。のでその中から言葉になりそうな事をブログとしての構成とか無視して書き連ねていこうかと。所謂雑記。


進撃の巨人が面白い。

アニメが流行ったのが2013年と、もう6、7年前のこと。自分は当時中学生で、「うわ面白ええ!!」と思ってそれ以来原作も買って現在も追っているのですが。もうすこぶる面白い。今30巻まで出ているのですが、その事実が、自分の知る他の漫画と頭の中で比較すると、「あれ?」となる。何かが歪む。その感覚をこうして言葉にしようとすると「密度が違う」って事になるのだと思う。段違いだ。

 ※恐らく抽象度の高い文章になると思うのであまり明確なネタバレにはならないと思うけど保証は出来ません、がそんな感じでたらたら語っていきます。

密度が違う、とものすごく端的に言っちゃったけど、実際密度の濃い漫画なんて沢山ある。けど進撃の巨人って、密度が濃い上に、何というか多次元的。

どういう事かと言うと、多くの漫画って、ストーリーや大まかな流れが一方向に向かっていく形式なものが多いと思うんです。「一方向に向かっていく形式」と言ったけど、こんな概念、進撃の巨人を読まなければ自分の中じゃ生まれなかった。それは、それまで自分の知る全ての漫画がそうだったから。それまで自分にとって漫画とは、フィクションとはそう言うものだった。


漫画を読むときの、僕らの頭の中。

と、これだけじゃ何を言ってるのか分からないかも知れないので、もう少し具体的に言うと、例えば今でも一番人気の漫画『ONE PIECE』。あれは本当に分かりやすくて、あの漫画は「主人公のルフィが、大海賊時代と呼ばれている世界を舞台に、その頂点とされている〝海賊王〟を目指していく漫画」と言って間違いはないと思う。「空島編」や「ワノ国編」など各島や舞台によって〜編と呼ばれ、その編毎に目的や行動は違えど、どれもがその大筋を前提に話が進んでいき、読者も、もちろんそのマインドセットを元にあの漫画を読んでいると思う。

ヒントはこの「マインドセット」だ。「大筋」とも言い換えられるかもしれないけど「マインドセット」で行かせて。

ずばりこの「マインドセット」って何なのかと言うと、「読者のマインドセット」だ。

この漫画は「主人公が海賊王を目指す漫画だ」「バトル漫画だ」「冒険の漫画だ」。他にも「スポーツ漫画だ」「恋愛の漫画だ」「ほのぼのとした漫画だ」などなど、漫画に対して我々読者は「この漫画はこんな漫画だ」という様なマインドを頭に、漫画を読んでいると思う。漫画に限らず多くのフィクションにも言える事だと思う。そして多くがそれをもとに、キャラクターに対する感情移入であったり、ストーリーへの没入間や感動が生まれ、何かを学んだり、考えさせられたりもする。そんな風にして僕たちは、フィクションというものを楽しんでいるのだと思う。

そんな中での『進撃の巨人』の異質さ

そんな多くの漫画の中に、『進撃の巨人』も存在するのだが、この漫画はその「読者のマインドセット」をとてつもなく揺さぶってくる漫画だ。

揺さぶってくると言うか、読者側がこの「マインドセット」を頭に読んでいるのなら、読み進めて行くたびに、読者はそのマインドセットをアップデートし続ける事を迫られる。

多くの人の知る、進撃の巨人のあらすじはこんな感じじゃ無かろうか?

〝人類は壁の中に住んでいて、その外には人食い巨人がうろついている。人類はその壁の中で100年間巨人から逃れ平和に暮らしていたが、ある日突然その壁が破られ、その日から人類と巨人との戦いが始まる〟

それは事実で間違ってないし、そこからストーリーは展開されて行く。

だけどそのマインドセットが今現在の進撃の巨人(原作最新126話、最新コミックスは30巻)に通用するかと言えばもう全くのNOだ。

ぶっちゃけ話にならないレベル😵


2020年3月現在アニメはseason3まで出ているけど、それ以降となる原作23巻以降を開いてみると、そもそも世界観が変わってるし、やってる事ももう初期の頃と比べると全然違う。

何でそんな事になってるかと言えば、物語が進むにつれて話の展開やキャラクター達の立場がどんどん変わって行くからに他ならない。

しかもその毎瞬毎瞬の解像度はとても高く、どのエピソードも劇的で目の離せない展開な上に、ストーリーが進む上で超重要。没入間も半端じゃない。それなのに、そんな展開が別の土地や、時空を超えて過去現在とあちこちで巻き起こり、気付けばストーリーは予想もしなかった展開へと進んでいく。

なんか色々言ったけどつまり、どのシーンも超重要な上に、そのどれもが劇的に面白い。何なんだこの漫画は。


…進撃の巨人を読み進めている人ならば、自分の言わんとしている事は何となく伝わるのでは無いだろうか。同じ事を感じている人も少なく無いのでは…?(ここの所進撃の巨人を読んでる人と話せてない)

ただし。ただしだ。

こんな風に感じる事が出来るのは、進撃の巨人を読み進めなければならない。当たり前の話だけど笑

だけど、あれだけ話題になり、自分もここまで絶賛した『進撃の巨人』だけど、読み進めるのに挫折した人も少なくないのでは無いだろうか?他にもアニメの2期までは見たけど、それ以上は終えて無い…とか。

何故こんな事になるかと言えば、先程言った様に「マインドセットをアップデートし続ける事を迫られる」からであり、それを出来ずに読み進めていると、何だか置いてけぼりを食らうからだと思う。だっていつの間にか違う漫画になってるんだもん。無理もない。


そろそろ疲れてきた。文章書くの。

『進撃の巨人』の凄さとか、魅力とかはまだまだこれからなんだけど、なぜかこの漫画の前提だけでこんなに文字数を使ってしまった。まぁそれだけそこに自分は『進撃の巨人』の面白さを感じてるんだと思う。


まぁ何か色々言ってしまったけど、最新刊まで読んで、自分はこの漫画はどういう漫画なのか、全編通してどういう漫画なのかは、何となく答えは出た。


この漫画は「主人公が自由を勝ち取る漫画」だ。たぶん。


そう思って読んでいけば置いてけぼりを食らわずに済むかもしれない。

まぁそんな感じ。

続きは書くかもしれないし書かないかもしれない。


けど『進撃の巨人』、面白いです。間違いなく。


今回はこの辺で失礼します。

もしここまで読んでくれた人がいたら、ここまで読んでくれてありがとう。


おしまい

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