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あいまいなことを、曖昧に書いてみる。(・・・タカラヅカファンのこと)
宝塚ファンなって、はじめてファンレターを書いたご贔屓Mさんが退団するまでの昔話を書いてみました。
2年間で、一気に「そちら側」へひっぱられて沈み込んだ沼。
退団公演の千秋楽まで、色々なお手伝いをしたことを思い出しながら、私自身も思ったことですし、当時、友人にも言われたのは、
それ、完全にスタッフじゃないの?
・・・ですよね。私も思ってました。
私の他に色々とお手伝いをしていたファンの方は2人だったかなと記憶しています。
でもたぶん、「スタッフ」となると、もっとたくさんのルールにしばられることになったりするのを、初心者ファンの私を思いやってくださって、優しさで、最後まで1ファンでいさせてくれたのかなあ、と後日、振り返りました。
この2年間の経験で、「そちら側」へすっかり沈みこみ、ちょっとした裏側も見てはいましたが、宝塚歌劇を拒絶する方にいかなかったのは、はじめて出会ったご贔屓Mさんとその代表さんが、とても良い方だったからだと思っています。
宝塚歌劇を愛していて、ファン対応のこともきちんとしてくださっていた。初心者ファンの私が、色々なことを質問しても、いつも丁寧に答えてくださった当時の代表さんには、とても感謝しています。
人と人とのご縁
その頃、ご贔屓Mさんよりも前に、もっと下級生が退団するという時に、代表さんが言っていたことをふと思い出すことがたまにあります。
・・・あの子も、誰かいい人がみつかっていたら、やめなかったかもね。
この「いい人」というのは、お世話をしてくださる人のことを指します。会の代表さんや会なしだとお付きと言われる人のことです。
宝塚歌劇の良いところなのか、悪いところなのか、なんとも言い難いですが、「人と人とのご縁」の大切さ、が芸事に関係してくる場所が他にはないのではと私は感じてきました。
タカラジェンヌになるというのは、宝塚歌劇団の生徒になる、というのは、舞台だけ芸事だけを一生懸命にやっていればいい世界、ではないと私は考えていました。ファン対応も、ファン文化(良い悪いとかはまた別の話です)も含めて、すべてひっくるめてリスペクトして覚悟もした上で、なってほしいなと思っています。
ただ歴が長いファンが大そうなことを言ってみますが、芸事だけを一生懸命にやりたいのであれば、私は、他のミュージカルの舞台や劇団○季、等がむいているのではと思います。
宝塚に出会うタイミングはきっと人それぞれなので、例えば、ご本人のファン歴がなく音楽学校に合格していまって、親御さんもタカラヅカのことをよくわからない、というようなこともあると思いますし、現実にそういう方もいると思います。そういう時に、お知り合いのファンのから宝塚独自の色々なことをきいたり、同期で情報を共有したり、ということがきっと昔からあったとは思います。
急に現代の話になりますが・・・
そうやって成り立ってきた、宝塚の「外」のこと、SNSが普及した今でも情報の共有は表立ってはされていないので、知り合いに話をきく、や、先輩ファンに教えてもらう、ということをしないと情報は得られないようなものですが、これ、古参ファンの私は、けっこう重要だと思っていて、よく友人と話をするのですが、この時代、もう受験スクールで親御さんも含めて教えてほしいよね、と。
それも、男役・娘役では違うし、残酷ですが男役さんでもスター路線なのかどうなのかによっても違ってきます。有名な受験スクールはOGの方が教えているとは思うのですが、OGさんだからこそ「外」の部分はよくわからないのではと思います。
ファンのことはファンに聞いてほしいな、と思いながら、ファンをやっています。色んな人とつながっていること、とっても重要だと私は思っています。それは大変なことかもしれませんが、その気持ちが受け継がれているひとつが、「お礼状」文化だと思うのです。公演中にお世話になった方への感謝の気持ちを伝えられるのはとても素敵だなといつも思います。今でも沼に足をつっこんでいる私は、お手伝いに行った先で、「もっとうまく人がやったら10倍くらい参加者が増えるのではないかと思えるお茶会」に出会ってしまったり、「もっと効率よくチケット対応・ファン対応をしたら芸事に集中できる時間が増えるだろうに」「ちゃんと感謝の気持ちを伝えていればファンがはなれていかなかっただろうに」と感じることもあります。
こういうことを書くと、宝塚のこういうファンに甘えているところが気持ち悪いとか、嫌なところ、と言う方もいらっしゃるとは思いますが、嫌だったら嫌なところは見なければいいし、合わないのであれば、文句を言いながら観てくれなくて良いです…何を言ったところで、外にいる私たちはただのファンなのですから。
100年以上のグレーゾーンを白くするのにはきっともっと時間がかかると思いますが、良い風習は残しつつ、いつか白くなるといいなと思っています。
と、あいまいなことを、曖昧に書いてみています。