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本を読めば漫画をもっと楽しめる #新年書くチャレンジDay6

昨年ある漫画をハマった。中世から近世にかけてのヨーロッパを題材にした歴史漫画であった。

友人に「何が面白いの?」と聞かれて、思わず言葉に詰まってしまった。
「ストーリーがしっかりしている。主人公がかっこいい。なんか面白い。」
その程度の感想しか出てこない。こんなに好きな漫画なのに、人に魅力を伝えられるほどの感想が出てこない。

「何をどう好きなんだっけ」と考えるうちに、私はこの漫画をしっかり理解できていないことに気づいた。特に時代背景、私は恥ずかしいほど西洋史の知識がなかった。

「十字軍遠征? なんだっけ?」
「宗教革命? るたー?」
「中央集権? なんか学校で習ったような・・・」

高校時代、よく世界史の単位をもらえたな、と自分でも不思議に思う。ここまで西洋史に関して無知であったため、ストーリーに関しても理解が浅く、感想が言葉にできないのだった。

同じようなことは別の場面でも経験したことがあった。例えばクラシック音楽を聴いた時。古い歴史の中で作られた著名人のクラシック音楽は、その時代の生活だったり、人々の意思を映し出す鏡であっただろう。しかし、いくら素晴らしい演奏を聞いても、やはり出てきた感想は「キレイだった。壮大だった」の一辺倒である。

漫画も音楽も好きだと言っているわりに、深く知ろうとしていない。それどころか、歴史的背景なんてぼんやりとわかっていれば良いやと思っていたのだ。

こんなに面白いのに、私はこの作品が作られた世界のこと何もしらない。このまま読むだけはもったいない、時代背景を知り、もっと深く理解したい。
私の知識欲に火がついた。

漫画を読むために本を読もう

さっそく本屋に走り参考書に毛が生えたような世界史の教本を手に入れ、自分の知りたいエリアや時代について読み始めた。一冊読んで、その中に気になるキーワードを見つけ、次はそれについての本を探す。そうやって芋づる式に歴史を知っていくと、同じ漫画を読んだ時に今までとは違う疑問が湧いてきた。

なんでこんな事件が起こったのか、その時の人々の価値観や生活状況はどうだったのか、主人公が着ている服はこの時代のTPO?

調べれは調べるほど、この漫画が中世ヨーロッパを細かいところまで再現されていると気づいた。ストーリーを作り上げるだけでなく、住居や生活用品を書くためにどれほど調査を重ねたのだろう。そう思うとますますこの漫画を作った人々に敬意を払いたくなる。不思議と感想もどんどん言葉にできるようになった。感性も表現力も学ばなければ育たない。いい作品を楽しむためには知識は必要だ。

今年は西洋の研究資料から小説まで、西洋史オタクと呼ばれるくらい色んな歴史の本を読みたい。だってその方がもっと漫画を好きになれる。

 

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