人工授精 向いているカップル、向いていないカップル
人工授精はAIHとかIUIとか呼ばれることもあります。
不妊治療専門のクリニック以外でも広く普及している治療法です。
人工授精では採取した精液を培養液などで調整して子宮に注入する方法です。
体外受精などと比べて簡単で痛みも少ないのが特徴です。
また、体外受精と比べてより自然な方法なので、不妊治療のファーストステップとして選ぶカップルも多いです。
どんなカップルに向いてるの?
人工授精は軽度の男性不妊症のカップルを対象としています。
例えば、精子の数が少ない、精子の運動性が悪い、というケースが当てはまります。
他には勃起障害や性交障害、タイミング療法で妊娠できなかったケースなどもあります。
あとは、仕事の都合などでタイミングがとれないという社会的要因で人工授精を行うケースもあります。
まとめると、
精子の数や運動性が悪い
様々な理由でタイミングがとれない、タイミング療法で妊娠しない
というカップルに適した治療法です。
特に、性交ができないとかタイミングがとれないカップルには向いている治療ですので、妊娠に期待が持てると思います。
逆に向いていないのは?
まずは精子の質です。
精子の数や運動性が悪い人に向いていると紹介しましたが、限度があります。
あまりにも数や運動性が悪いと人工授精で妊娠することは難しいです。
そういう場合は顕微授精をすることが勧められます。
一般的には調整した後の精子の数が100万から500万くらいが人工授精ができる限界と言われています。
この限界の数値はクリニックによって違います。
数値が悪すぎると人工授精をキャンセルするクリニックもあれば、数値が悪くても人工授精をするクリニックもあります。
通院しているクリニックで聞いてみてくださいね。
女性側の問題で人工授精がうまくいかないこともあります。
卵管がつまっていたり、排卵をしないなどの原因があります。
排卵しているかどうかは、多くの場合エコー検査や採血などでモニタリングしながら人工授精を迎えるのでエコー検査などをしているクリニックなら安心です。
卵管はつまっていると精子も卵子も通ることができないので妊娠できません。
卵管の通り具合は造影剤を使ったレントゲン検査で調べます。
もし卵管がつまっていた場合、何度人工授精をしても無駄になってしまいます。
不妊治療専門のクリニックだと不妊症の検査として一連の流れで卵管の検査をすることが多いと思います。
卵管がつまっている場合は、自然妊娠や人工授精には向かないので体外受精を行うことになります。
最後は人工授精を6回以上行って妊娠しない場合です。
一般的に人工授精は6回を越えるとその後も妊娠できる可能性は低いと言われています。
なので6回を目安に体外受精にステップアップするようにお勧めしています。
まとめると、
精子の質が悪すぎる
排卵していない
卵管がつまっている
6回以上人工授精をして妊娠しない
というカップルは人工授精では妊娠が難しいので体外受精や顕微授精を検討しましょう。
自分たちに合った方法を
人工授精に向いているカップル、向いていないカップルについてご紹介しました。
人工授精は簡単で値段も安いです。
体外受精は痛みがあるし値段も高いです。
でも人工授精が向かないカップルには体外受精や顕微授精が必要です。
不妊治療の一番の目的は何でしょうか?
自分たちの赤ちゃんに出会うことです。
人工授精を一度もせずに体外受精や顕微授精に進むカップルもいます。
妊娠・出産までの近道はどれか?を考えて自分たちに合った方法を選びましょう。
カップルでお互いによく相談して、困った時やわからない時はクリニックの先生などに気軽に相談してみてください。
事前に精液検査をしておくと安心です
以前に記事で紹介しましたが、事前に精液検査をしておくと安心です。
もし数値が悪かった場合は早く体外受精や顕微授精に進むことができます。
不妊治療の予定がなくても、ライフプランを考える上で大事な検査だと思います。
クリニックで検査をするのが恥ずかしい方は自宅でもできます。
記事を貼っておきますので興味ある方は読んでみてください^^