『水晶の鳥、氷藍の誠』2021.9.13
虹氷色のいのちの翼を、精一杯羽ばたかせて、水晶の鳥は、今を生き抜くよ。
輝(あきら)にきっと出会うために
輝と兄弟になるために
時には翼を休ませるため、
かげとなり、
梢(こずえ)ともなろう
失われた感情を
杯にあふれかえるほどの
いのちの記憶の貴さよ
慈しむように、包み込むように、そんな夫婦なふたり
瑠璃と蒼月のように
もっと力強く生きて行きたい。
どうして、そんなに人のために尽くせるの。緑鳥(みどり)は泣きじゃくって、自分を責めるけど、名波(ななみ)はやっぱり優しさだけで作られていて。荒廃は、誠の愛で抱きしめることだけが、傷あとを埋めていく術(すべ)で。
生きていくのは、大変で。だから、
「生きているだけで良いのだよ」、と頭を撫でてくれたら、やっぱり嬉しくて。少しずつ肩の荷をほどいていこう。
運命の意図は、導かれるほどに混乱を極めては。
佳歩(かほ)と葉(よう)は、命懸けを、初めて知り、またこの二人、夢見る真新しい冒険家である。
瑠璃と蒼月は、不思議な縁。巻き込まれたのか運命なのか。果たして、自らが選んだ宿命なのか。
恨もうとも、泣き叫ぼうとも、何も変わらないなら、もっともっと自分を鍛えて、悲しい運命にだけは抗うよ。
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