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自灯明法灯明 Podcast #23 Gary Bornさん Part 1

このPodcastでは、私がスティーブン・バチェラーさんのセキュラーな仏教のプログラムで出会った欧米の方々にインタビューをしていきます。今週からは、イギリス在住のGary Bornさんにお話をお伺いします。

英語+日本語版(逐次通訳)

英語版

Gary Bornさん
イギリス・Gaia HouseのCommunity Dharma Leader’s programmeを修了し、Insight Meditationを約20年間にわたり実践している。現代的なマインドフルネスも教えており、特にがんの患者さんや医療従事者を対象としている。瞑想と仏教の教えについてもここ数年教えており、最も最近ではGaia HouseのOnline Dharma hall、London Insightでも教えている。Bodhi Collegeの理事も務めており、教えとコミュニティグループのプログラムを積極的に支援しながら関わっている。現在は、スティーブン・バチェラー、マルティーヌ・バチェラーのセキュラーな仏法についての一年間のコースにも参加している。
IT業界で30年間のキャリアを積み、プログラムのデザインやコーディングから始め、プロジェクトやプログラムマネジメントに関わってきた。複数のセクターで経験を積み、エキスパートシステム、AI、交通や輸送のマネジメント、品質管理、ナレッジ管理、ソーシャルネットワークでは特に多くのプロジェクトを経験した。グループファシリテーターとしての認定も受けている。既婚、二男の父。

今回のエピソードから、印象に残ったところを取り上げてみます。

仏教との出会いは、日本の禅でした。ロンドンには、1920年代、裁判官であったChristmas Humphreysさんによって設立されたThe Buddhist Societyがあり、そこで学ぶようになったのです。ただ、自分が求めているのはアカデミックな学び方ではないと思ったので、そこを通じて知り合った小さなグループで、数年間実践を続けました。グループのリーダーは、ロサンゼルス禅センターで前角博雄老師について修行した方でした。続けられなかったのは、そのグループにしっかりとした先生がいなかったからだと思います。

The Buddhist Society

再び仏教に向かったのは、今から20年前、気功を実践していた時でした。気功とマインドフルネスをお互いにどのように役に立てられるかというテーマに出会ったことが、自分にとって大きな転換点となりました。マインドフルネスは、Insight Meditationというグループで学びました。講師となっていたのは、60年代から70年代にかけて欧米からインドやタイなどに渡って仏教を修行し、欧米の人に向けて再解釈をした方々です。Jack Kornfield、Sharon Salzberg、Joseph Goldstein、Christina Feldmanといった方々です。気功とマインドフルネスは、当時の私が必要としていたもので、毎日の瞑想を始め、多くのリトリートにも行くようになりました。

心というのはあらゆる方向に向かっていくものです。猿のようであることから、モンキー・マインドと言われたりもします。心が静まっていくこと、心が穏やかになっていくことを学ぶことに魅かれていきました。テーラワーダ仏教、Insight Medidationでは、Samadhi(仏教語:三昧)という言葉で表現され、英語では、一般的には Collectedness(繋がりを保っている状態)、Composure(落ち着いている状態)、スティーブン・バチェラーさんはよく Focus(焦点が定まっている状態)と翻訳されます。Concentrate という言葉は、集中を「強いる」
というニュアンスが加わるので、あまり適切ではありません。あくまで、自然に落ち着いていく状態を指すのです。

参考:スティーブン・バチェラー Stephen Bachelor
イギリスの仏教者、瞑想指導者。初期の経典(パーリ仏典)に遡り、仏法(Dharma)を現代に生かすための再解釈を行なってきた。チベット仏教僧、禅僧としての修行・指導を経て、ヨーロッパを拠点とした瞑想指導を行いながら、1980年代から、欧米におけるセキュラーな仏教(宗教性のない、世俗的な、時代にあった仏教)を牽引している。邦訳に、ダルマの実践(四季社、2002年)、藤田一照訳(原著:1998年 Buddhism without Beliefs - a contemporary guide to awakening -)がある。

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