そして、ゆりは咲く(花の章)
供養の日、ご先祖さまご所望の百合を、買いに行くことになりました。
当時は花屋さんに、今ほど花が豊富になかったのですが、
この日初めて行った花屋さんで、運よく百合を買うことができました。
「百合をあるだけ全部ください。」と言うと
花屋さんはとても驚かれたそうです。
なぜなら、この日。
卸売市場の百合を仕入れたのは、この花屋さんだけだったそうです。
その百合を、開店した直後、
初めてのお客さんが、「全てください。」と言ったのですから。
まるで、ご先祖さまのために、仕入れてくださったかのようです。
ご先祖さまご所望の百合なので、そんな不思議なめぐりあわせがあったと
家族、親戚皆で感慨深く話したそうです。
供養も無事に済み、それからしばらくして…。
櫛を持っていた親戚の病気は、嘘のようにすっかりよくなりました。
そして、百合の咲く時期になると…。
毎年、大きな白百合が、庭いっぱいにたくさん咲くようになりました。
それは、ご先祖さまが微笑んでいるような
このうえもなく、美しい光景でした。
長い文を、最後まで読んでいただき、誠にありがとうございました。
すこし、ひんやりしていただけましたでしょうか…。
これから夏本番ですね。皆さま、くれぐれもご自愛くださいませ。
💗いつも感謝💗 天海瑠璃
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